【中国を原産国とする犬種】犬種の歴史や特徴・性格を解説

世界中には約400種におよぶ犬種が存在するといわれています。そのなかでも、個性的な見た目がかわいらしいと人気の中国を原産国とする犬種は、日本国内でも多くの家庭で飼育されています。そこで今回は、中国を原産国とする犬種を4種類ご紹介します。 2022年12月04日作成

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中国を原産国に持つ犬種にはどのような種類がいるのでしょうか?個性的な見た目がチャーミングな犬ばかりなので、ぜひ町中やペットショップなどで探してみてください。

【中国原産の犬種①】パグ

出典:https://www.shutterstock.com

体重:6.3kg~8.1kg 
毛色:シルバー、アプリコット、フォーン、ブラック 
JKCグループ:9G(愛玩犬)

(補足)
「JKCグループ」というのは、犬種ごとに生存目的や形態・用途にあわせて区分された10のグループを指しています。詳しくは「ジャパンケネルクラブ」のホームページなどでご確認ください。

パグの歴史

パグは古代犬の一種とされる犬種であり、その起源は紀元前4000年にさかのぼるといわれています。

チベットの僧院で飼育されていたとする説もあり、そこからペキニーズなどとの交配を経て現在のような姿になったと考えられています。

その後、1500年代にヨーロッパへ渡ると、オランダで爆発的な人気を誇りました。そこからしばらくしてイギリスの貴族をはじめとする富裕層に好まれるようになり、キング・チャールズ・スパニエルと人気を二分するほどだったといいます。

名前の由来は「握りこぶし」をあらわすラテン語からきており、パグのクシャっとした特徴的な顔立ちからその名前が付いたと考えられています。

パグの特徴

ペチャっとした鼻とクシャクシャの顔が身体的な特徴です。小型犬ながら骨格はがっしりとしており、筋肉質で運動が大好きな犬種です。

パグの性格

天真らんまんで明るい性格をしており飼い主に対して献身的な姿勢をみせますが、頑固で嫉妬深いところもあるため、わがままな個体にならないよう注意が必要です。

【中国原産の犬種②】ペキニーズ 

出典:https://www.shutterstock.com

体重:5.4 kg以下 
毛色:レッド、ホワイト、ブラック、シルバー、パーティカラー など
JKCグループ:9G(愛玩犬)

ペキニーズの歴史

ペキニーズの祖先犬はチベタン・スパニエルといわれており、諸説あるものの、その起源は紀元前にもおよぶと考えられています。

チベット原産の犬種として大切に保護されてきたペキニーズは、歴代の皇帝に献上されるほど重要な存在とされ、宮廷以外には門外不出となっていました。

しかし、1860年のアヘン戦争で宮廷に残された数頭がイギリスに渡り、飼育・繁殖がおこなわれると、愛嬌のある顔立ちから人気を博し、現在に至っています。

ペキニーズの特徴

ライオンのような首回りの豊かな毛が特徴的な犬種です。毛量が多い犬種のため、日々のブラッシングや定期的なトリミングが必要です。

ペキニーズの性格

飼い主には甘える素振りをみせるものの、独立心が強く頑固であるため、体に触れられるようなスキンシップを嫌う個体もいるようです。少し好戦的なところもあるので、子犬期におけるしっかりとした社会化が必要な犬種です。

【中国原産の犬種③】チャウ・チャウ 

出典:https://www.shutterstock.com

体重:18kg~27kg 
毛色:レッド、ブルー、ブラック、ホワイト、シナモン、フォーン など
JKCグループ:5G(原始的な犬・スピッツ)

チャウ・チャウの歴史

サモエドとチベタン・マスティフの交配によって現在の姿になったとされるチャウ・チャウは、中国土着の犬種として2000年以上前から飼育されていたと考えられています。

チャウ・チャウは闘犬や番犬としての役割を担っていただけでなく、その太りやすく大柄な体格から、食肉や毛皮製品の材料として広く活用されていたようです。

長いあいだ中国国内でのみ親しまれていた犬種でしたが、18世紀後半になってイギリスへ渡ったことがきっかけで、世界的に知られることとなりました。

チャウ・チャウの特徴

クシャとしたしかめっ面とライオンを思わせる体形が特徴的な犬種です。また、青みがかった黒い舌を持つことでも知られています。

チャウ・チャウの性格

静かでマイペースな性格をしている一方、とても頑固なことで知られており、成犬になると飼い主以外の指示を聞かなくなることも多い犬種です。そのため、飼育する際はしっかりとしたしつけや訓練が必要です。

【中国原産の犬種④】シャー・ペイ 

出典:https://www.shutterstock.com

体重:16kg~20kg 
毛色:ブラック、ブラウン、フォーン など
JKCグループ:2G(使役犬)

シャー・ペイの歴史

紀元前から中国で生息していたとされる古い犬種であり、漢の時代にシャー・ペイとよく似た姿を持つヒスイで作られた像が発見されています。

チャウ・チャウと共通の祖先を持つとされており、ハン・ドッグやナポリタン・マスティフなどを交配させて現在の姿になりました。

1800年代後半から1900年代になると、中国国内の政策や戦争の影響により数が激減しましたが、アメリカなどに渡った個体をもとに繁殖がおこなわれ、現在ではその数も復活を果たしています。

シャー・ペイの特徴

たるんだ皮膚としわだらけの愛嬌のある顔が特徴的な犬種です。闘犬として用いられていたこともあり、とても筋肉が発達しています。

シャー・ペイの性格

勇敢で自尊心、警戒心が強い性格をしています。頑固な一面もあるため、しつけが難しい犬種です。そのため、飼い主が主導となって、子犬期などのはやい段階からしっかりとしたしつけをする必要があります。

中国を原産国に持つ犬種はほかにもたくさんいます!

今回は中国を原産国に持つ犬種を4種類ご紹介しました。どの犬種も特徴的な見た目をした可愛らしいものばかりです。

中国を原産とする犬種はほかにもたくさんいますので、興味がある方はこの機会にぜひ調べてみてください。

もしかしたら、あなたの愛犬も中国にルーツがあるかもしれませんよ!

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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