猫に人間用のツナ缶はNG？理由や食べたがる際の対処方法を解説

まずは本題である、猫に人間用のツナ缶を与えてはいけない理由についてご説明します。
愛猫のことを大切に考えているのであれば、どれだけ食べたがっても絶対にツナ缶を与えてはいけません。

ツナ缶は、当然ながら人間用に製造されているため、味付けも人間が好むものとなっています。
もしも猫が人間用のツナ缶を食べてしまうと、塩分や油分の過剰摂取になるでしょう。
猫は腎臓があまり強くなく、塩分過多になると腎臓疾患を引き起こしてしまう可能性もあります。
また、油の過剰摂取は人間同様に肥満の原因となるでしょう。

猫にツナ缶を与えると、黄色脂肪症のリスクが高まります。
黄色脂肪症とはイエローファットとも呼ばれており、本来白いはずの脂肪が、黄色く変色してしまう病気です。
症状としては患部の痛みや熱などが挙げられ、重症化すると食欲不振や命を落とす危険性もあるため、油の過剰摂取には気を付けなければなりません。

ツナ缶の原材料になることが多いマグロは、ほかの魚に比べてメチル水銀が多く含まれている魚種です。
メチル水銀を過剰摂取すると、中枢神経に障害を与える可能性があります。
なぜマグロにメチル水銀が多く含まれているかというと、マグロが水中の食物連鎖の上位にいるためです。
さまざまな動植物を食べた魚をマグロが食べることになり、結果的に高濃度のメチル水銀が蓄積されてしまいます。

魚好きな猫でも、ツナ缶の原材料となるマグロやカツオにアレルギー反応を見せることがあります。
アレルギー症状としては下痢や嘔吐などが一般的ですが、重度の場合は命に関わることもあるでしょう。

次に、猫がツナ缶を食べたがる際の対処方法について解説します。
これらの対処をすれば、猫はツナ缶を執拗に食べたがることはしなくなるはずです。

猫がツナ缶を食べたがる際の対処方法としてもっとも効果的なのは、無視をすることでしょう。
猫がどれだけねだってきても無視をし続けることで、猫は「これはもらえないんだな」と理解し、しつこく食べたがることはなくなるはずです。

あまりおすすめの方法とは言えませんが、ツナ缶の代用として缶に入った猫用ウェットフードを与えるのもひとつの手段です。
猫からすれば、「缶に入った食べ物をもらえた！」となり、満足してその場から去っていくでしょう。
しかし、この対処をすると、どの缶詰を見ても食べたがるようになってしまうのが難点です。

もしも猫の食事の時間を決めているのであれば、人間が食べ終わってからにすると良いでしょう。
そうすることで、人間が何か調理をしていても、猫は「飼い主が食事をし終わってないから、自分の分はまだだな」と理解して、人間の調理中に食べ物をねだらなくなります。

最後に、どうしてもツナ缶を食べたがる猫のために、缶に入った猫用ウェットフードをご紹介します。
缶に入っていればツナ缶かどうかの区別がつきにくくなるため、満足する猫も多いはずです。

国内で水揚げされたさばを使用した、猫用ウェットフードです。
添加物を使用しておらず、味付けをすれば人間でも食べられることができます。
キャットフードにトッピングしてあげることで、猫は喜んで食べてくれるでしょう。

かつおの白身におかかを加えた、人気の猫用ウェットフードです。
安価なため、気軽に猫に与えることができるでしょう。

チキンと野菜が入った、シチュータイプの猫用ウェットフードです。
尿pHに配慮して、ミネラルのバランスを調整しています。
また、腎臓が弱い猫のために、低ナトリウムなのも特徴です。

肉食動物である猫のために、肉類99%以上の原材料と水だけで作られた猫用ウェットフードです。
ウェットフードでありながら総合栄養食の基準もクリアしているため、このフードと水だけで猫の健康を維持することができます。
また、猫の手作りご飯の肉の代用としても使用可能です。

猫に人間用のツナ缶を与えるのは、塩分や油分の過剰摂取や、黄色脂肪症のリスクなど、さまざまなデメリットが考えられます。
そのため、どれだけ猫が食べたがっても絶対に与えないようにしましょう。
どうしても猫にツナ缶を与えたいのであれば、代用として缶詰の猫用ウェットフードを与えるなど、正しい対処をすることが大切です。