犬の鼻づまりの原因
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まずは、犬の鼻づまりの原因について見ていきましょう。
さまざまな原因があるため、愛犬の鼻づまりの原因を特定するのは難しいかもしれません。
気候の変化
犬の鼻づまりは、気候の変化によっても起こります。
特に、寒くなる秋や冬に多いでしょう。
私たち人間もそうですが、暖かい室内から寒い外に出たときに鼻水が出ることがあります。
これは、冷たい空気を鼻で吸い込むことにより、粘膜が乾燥して刺激されるためです。
冷たい空気を吸い込むことにより出る鼻水は、空気中に湿度を加えるという働きもあります。
刺激臭
犬の鼻の奥には、においを感じ取る嗅細胞というものがあります。
嗅細胞は、刺激臭を嗅いだときに痛みとして感じられます。
その際に、鼻の内部を守るために鼻水を分泌して、嗅細胞を守る働きをするのです。
アレルギー
私たち人間と同様に、犬はアレルギーによっても鼻づまりを起こすことがあります。
アレルギーで代表的なものは、花粉でしょう。
また、細菌やハウスダストなどによっても、アレルギー症状が現れることがあります。
花粉などのアレルギー症状を起こすものが犬の鼻に入ることで、大量の鼻水やくしゃみが出るでしょう。
鼻炎
鼻炎には、急性や慢性、そしてアレルギー性の3種類に分類されます。
アレルギー性鼻炎は、先述した花粉などによって引き起こされます。
また、急性鼻炎はウイルスや細菌に感染することにより、くしゃみや鼻づまりなどの症状が見られるでしょう。
また、慢性鼻炎は鼻炎の症状を繰り返すため完治しにくく、犬は年中鼻づまりを起こしてしまいます。
鼻以外での病気
歯周病や鼻腔内腫瘍などの病気によっても、犬が鼻づまりを起こすことがあるでしょう。
歯周病により鼻づまりが起こることは意外ですが、上顎歯肉の炎症が重度になることで鼻にも炎症が及んでしまい、鼻水が出るようになります。
犬の鼻づまりの症状
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次に、犬の鼻づまりの症状についてご説明します。
ほとんど人間と同じ症状が見られるため、犬を苦しさから解放してあげるためにも早めの対処が必要です。
大量の鼻水が出る
犬の鼻づまりは、ネバネバした鼻水が大量に出て、鼻の穴のまわりにこびりついてしまいます。
サラサラとした鼻水であれば、犬は鼻づまりを起こすことは少ないでしょう。
呼吸がしにくくなる
粘り気のある鼻水が大量に出ることにより、呼吸がしにくくなってしまいます。
犬は基本的に鼻呼吸をしているため、鼻づまりを起こすとグーグーと苦しそうな呼吸音が聞こえるでしょう。
いびきをかく
犬は、鼻づまりを起こすことで、寝ている際にいびきをかくことがあります。
スムーズに鼻呼吸ができないため、寝ている最中に起きてしまうこともあるでしょう。
犬の鼻づまりの確認方法
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犬に鼻づまりが起こっていても、元気や食欲があれば気が付かないこともあるでしょう。
そこで、簡単な犬の鼻づまりの確認方法をご紹介します。
犬の鼻のそばに手を出す
犬は基本的に鼻呼吸をしているため、犬の鼻のそばに手を出したら、犬の鼻息が感じ取れるはずです。
しかし、犬が鼻づまりを起こしている場合には、鼻息が感じ取れない、感じ取れてもわずかであるでしょう。
犬の鼻に手鏡を出す
犬の鼻のそばに手を出しても、はっきりと鼻息を感じ取れないこともあります。
そんなときには、犬の鼻に手鏡を出してみましょう。
手鏡が曇れば、犬は鼻づまりを起こしていないといえます。
逆に手鏡が曇らない場合には、犬の鼻づまりを疑う必要があるでしょう。
犬の鼻づまりの対処方法
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最後に、犬の鼻づまりの対処方法をご紹介します。
なるべく早めに対処することで、1日でも早い完治が期待できるでしょう。
鼻水を吸引する
犬の鼻づまりを解消するには、人間の赤ちゃん用の鼻吸い器を使用するとよいでしょう。
鼻吸い器を使用することで、犬の鼻づまりは一時的に解消することができるはずです。
しかし、アレルギーや刺激臭が原因の場合には、根本的な解決方法とはいえません。
また、犬が嫌がる場合には無理に鼻吸い器を使用するのは避けたほうがよいでしょう。
加湿器を使用する
犬が鼻づまりを起こしているときには、加湿器を使用するのも効果的です。
室内の加湿をすることで、犬は呼吸をしやすくなることが期待できるでしょう。
また、加湿器を持っていない場合には、タオルを濡らして室内で干すこともおすすめです。
動物病院へ連れて行く
犬の鼻づまりの原因がはっきりと特定できない場合や、鼻づまりが長続きする場合には、一度動物病院へ連れて行くことをおすすめします。
もしかしたら、犬の鼻水は歯周病や鼻腔内腫瘍が原因となっているかもしれません。
特に鼻腔内腫瘍は、普段生活をしているだけでは気が付きにくい病気です。
そのため、一度獣医師に診てもらうことで、犬の鼻づまりを根本的に解消する期待ができるはずです。
犬の鼻づまりは早めに対処しましょう
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犬の鼻づまりの原因はさまざまであるため、すぐに特定するのは難しいでしょう。
しかし、季節の変わり目やアレルギーなどは犬の鼻づまりが起こりやすいため、気を付ける必要があります。
また、歯周病や鼻腔内腫瘍などの病気が鼻づまりの原因である可能性もあるでしょう。
犬が鼻づまりを起こしていると呼吸がしにくくなるため、なるべく早く対処をしなければなりません。
鼻吸い器や加湿器を使用することで、犬の鼻づまりが改善されることもあるでしょう。
しかし、根本的な解決を目指すのであれば、一度動物病院へ連れて行くことがおすすめです。
獣医師に診てもらうことで、犬の鼻づまりの原因が特定できて、正しい対処をしてもらうことができるでしょう。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。