ハムスターを飼っていると、この子が産んだ子供が見られたらいいな、育ててみたいな、と思う瞬間があるかもしれません。
でも、赤ちゃんを見たい!という気持ちだけでスムーズにいくほど、ハムスターの出産は簡単ではありません。
そもそも出産させることができるのか、必要な準備は何か、産まれてからのお世話はどうするのか、など考えることはたくさんあります。
ひとつひとつ考えて、今の自分にできるかどうか確かめてから行動に移しましょう。
ハムスターの出産に関して覚えておきたいこと
ハムスターは一度の出産でたくさんの子供を産みます。
ゴールデンハムスターは平均8匹、ジャンガリアンなどの小さいハムスターは平均4匹と言われていますが、個体差が大きいです。
多い時は10匹を超えることも。ですからこれだけ多くの赤ちゃんの面倒を見れるかどうか、考えておくことが必要です。
里親になってくれる人を事前に見つけておくと良いでしょう。
繁殖させる時は、同じ種類のハムスター同士で行うのが基本です。
雑種のハムスターは体が弱くなる可能性があるので、違う種類を繁殖させないようにしましょう。
ハムスターのお見合い
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ハムスターにも相性があるので、まずお見合いをさせて様子を見ます。
お見合いできるハムスターの条件は、2ヶ月半以上1歳までの子で健康であること、互いに血の繋がりがないことなどが挙げられます。
ハムスターの体力面を考えると、真夏や真冬は避けて気候が穏やかな時期に行う方が良いです。
お見合いはまず2つのケージにそれぞれハムスターを入れ、ケージ越しに行います。
いきなり1つのケージに入れると驚いてケンカしてしまうからです。
メスは4日に1度、12〜20時間だけ発情するので、それを見極めるために4.5日様子を見ましょう。
メスの生殖器から糸のような半透明の粘液が出たら、発情したことのしるしです。
メスが発情したらオスのケージに移します。ハムスターはメスの方が気が強いので、オスのケージで出会わせる方が上手くいくのです。
最初はメスがオスに噛みつくなどの行動が見られますが、時間と共に仲良くなっていくので慌てず様子を見ましょう。
もし本気のケンカになってしまったら、ケガに繋がりかねないのでお見合いを中止します。
この時、ハムスターはとても興奮しているので手を入れるのは危険です。手袋をつけるか本などを使って引き離しましょう。
1度目のお見合いで上手くいかなくても、再びメスが発情したタイミングでお見合いさせるとハムスターが慣れて上手くいくことがあります。
あきらめず何度もチャレンジしてみましょう。
交尾が成功した後は出産の準備へ
一緒のケージに入れて交尾が成功したら、もとのようにケージを別々にします。
ハムスターは基本的にメスのみが子育てをするので、オスを同居させる必要はありません。
交尾から10日ほどでメスのお腹が大きくなってきます。
妊娠期間はゴールデンハムスターで16日ほど、ジャンガリアンなどの小さいハムスターで18日ほどと言われています。
妊娠しているハムスターは体力をつける必要があり、栄養価の高い食事が大切です。
高タンパク低脂肪を心がけ、ペレットや野菜のほかチーズや肉、卵、牛乳などを与えます。
ケージは水槽タイプを用意し、静かな場所に置いてください。
中に大きめの巣箱とたっぷりの床材を入れます。
ケージを段ボールで囲み、ハムスターが落ち着けるようにしてあげましょう。
出産が近づいたらエサや水を取り替える時以外はケージに近づかないようにして、掃除も控えます。
いよいよ出産!飼い主にできること
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ハムスターの出産は深夜から早朝に行われます。
産まれたての赤ちゃんを見たい!という気持ちは分かりますが、そこはぐっと我慢。
ケージに近づいたり騒がしくしたりすると、赤ちゃんを取られてしまうと感じて大きなストレスになります。
赤ちゃんを隠すため、食べてしまうこともあるのです。
出産から1週間ほどは静かに見守りましょう。
出産後のハムスターは食欲旺盛になるので、タンパク質を中心にいつもの2倍の量のエサを与えます。
ハムスターのお見合いから出産までは、普段見られない命の営みです。
新たな命が産まれる過程を見守れるのは、貴重な経験となることでしょう。
必要な心構えと準備をして、ハムスターの出産を応援してあげてください。
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UCHINOCO編集部
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