雌犬が成長していくにつれて、飼い主さんにとって気がかりなことのひとつに、避妊手術を受けるかどうか、受けるならいつ受けるのが適切か、ということもあるのではないでしょうか。
雌犬を飼っていると、愛犬の赤ちゃんがほしいという気持ちも湧き上がってくることがあります。なかには「避妊手術をどうしてもしなければいけないのかな?」という疑問もあるでしょう。
避妊手術をする理由、受けるとすれば最適な時期はいつか、費用はどれぐらいを相場として考えておけばいいかなどを、説明させていただきます。
雌犬に避妊手術を受けさせる理由は?
出典元:https://www.shutterstock.com/
避妊手術を受けることが一般的になっていますが、雌犬に避妊手術を受けさせる理由として、何があげられるでしょうか。
繁殖させないために避妊手術をする
まず、当然のことですが、子犬を生ませないという目的があります。多頭飼育されている場合、望まない妊娠を防ぐために避妊手術を受けさせます。
健康な状態の雌犬は、生後7カ月頃から平均年2回の発情期(ヒート)を迎えます。
ヒートが起きると雌犬は繁殖のために雄犬を受け入れる態勢を整えます。この時期に未去勢の雄犬とうかつに接触させてしまい交尾に至ってしまうと妊娠する可能性があります。交配を望まない場合は避妊手術を受けさせることが原則ですね。
避妊手術は雌特有の病気を予防する
避妊手術には、雌がかかりやすい病気を予防するというメリットもあります。
雌の性ホルモンが関与している病気として、子宮蓄膿症、乳腺腫瘍や膣繊維種などがあります。避妊手術を受けさせることにより、雌犬特有のこういった病気の発生率を低下させることができるのです。
特に乳腺腫瘍では最初の発情期が来る前に避妊をした方がその効果がより高まるという報告があります。
避妊手術を受けさせるのに最適な時期はいつ?
雌犬は生後7カ月を過ぎた頃に最初の発情期を迎えるようになります。発情期の最中での避妊手術はお勧めできません。生後6カ月ごろに獣医師に避妊の相談をすると良いでしょう。手術自体は成長の状況をみて決定します。
避妊手術を受けるにはいくらかかる?
費用相場を知りたい!
雌犬の避妊手術は、開腹手術になるので、雄犬の去勢手術よりも、やや費用が高めになります。病院によって費用まちまちです。小型犬で2~3万、中型犬や大型犬で4~6万を目安としておいてください。
全身麻酔を使っての開腹手術になるので、術後入院することをお勧めします。場合によっては追加で検査、投薬や処置が必要になることもあり、それらの費用が別途必要になることがあります。
子犬を迎えないなら健康のためにも避妊手術を
出典元:https://www.shutterstock.com/
これまでの内容の通り、繁殖の予定がない場合は避妊手術を受けておいたほうがいいでしょう。
本来は「妊娠、出産して子を育てていくのが自然な生き物なのに、かわいそうな気がする・・」という想いがあるものです。しかし「手術を受けさせることがかわいそう」と考えて、避妊手術を受けさせないまま高齢になると、性ホルモンに関連した病気にかかるリスクは高まります。避妊手術には病気予防としての側面もあるということを十分に考慮しておくべきでしょう。
著者情報
UCHINOCO編集部
UCHINOCO編集部では、ペットに関するお役立ち情報をお届けしています。