「子犬を産ませてあげたい」と、妊娠を望む飼い主さんも多いのではないでしょうか。
犬の妊娠を望む場合、妊娠期間中のお世話やサポート、出産への準備が必要となってきます。
可愛い子犬を迎えるために知識を身につけていきましょう。
犬の妊娠期間はどのくらい?
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人間だと十月十日ですが、犬の場合は交配日から数えて約63日、だいたい2ヵ月といわれています。
妊娠期間は体の大きさや犬種に関係なく、大型犬でも小型犬でも2ヵ月ほどで出産します。
犬種や個体によっては帝王切開が必要となることもありますので、妊娠したかもしれないと思った時点で動物病院に行き、獣医さんによく相談して出産まで見守っていきましょう。
妊娠の兆候や妊娠中の過ごし方
犬には妊娠検査薬がないため自宅で妊娠を確認するのは難しく、気づかない場合もあります。
妊娠の兆候として、初期には食欲低下や嘔吐などがみられる場合があります。人間の「つわり」のようなものですね。時間の経過とともに自然と治まってくるので、よほど酷くない限り様子を見ても良さそうです。
妊娠中期からお腹が膨らみ始めてきます。
神経質になるので、シャンプーや外出などいつもと違うことをするのは控えたほうがよいでしょう。
ストレスをかけないよう見守っていきましょう。
妊娠を確実に知りたい場合は、動物病院でエコーやレントゲンで検査をしてくれます。妊娠後期になればレントゲンなどで頭数も分かるため、出産への心構えが出来ますね。
出産に向け準備をしておく
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妊娠後期になったら、出産の準備をしておきます。
自宅で自然分娩の場合は、飼い主さんのサポートが必要な場合もあるので、いつ出産が始まってもいいように心の準備もしておきましょう。
出産に必要なものは、出産をする場所(巣箱)、体温計、はかり、タオル、糸、ハサミ、ぬるま湯の入った洗面器、などです。
巣箱は静かで落ち着ける場所に、段ボールなどで広めのスペースを囲い、中に普段使っていくクッションやマットなどを置いてあげます。タオルやおしっこシートを敷いて、清潔に保てるようにしておくと良いです。
出産後期から準備しておき、その場所に慣れるようにしてあげると、出産のときも落ち着いて過ごせそうです。
出産直前になると体温が1℃前後下がります。(犬の平熱は38℃~38.5℃程度ですが、個体差があるので普段からモニタリングしておくと良いでしょう)
妊娠後期から毎日体温を測るようにしておくと、出産のタイミングが予測できます。
生まれてきた子犬を拭くためのタオル、へその緒を縛って切るための糸とハサミ、子犬の体重を測るためのはかり、子犬の体は羊水で濡れているので産湯をするためのぬるま湯と洗面器も必要ですね。
思った以上に出産には色々な準備が必要です。
分からないことがあれば動物病院で相談しておきましょう。
犬は本来自分の力で出産ができます。
必要以上に干渉したり手を出してしまうとストレスを与えてしまうので、「そっと見守り、必要な時は手伝う」という事が大切だと思います。
出産は命にかかわることもあるので、慎重に真剣に向き合っていく必要がありそうです。
この記事は獣医師が監修しています
本間 克巳
・本間獣医科医院長
・北里大学 獣医畜産学部 獣医学科卒業
・小動物臨床専門
・その他、海外協力事業とNPO法人の活動、アジア諸国への病院設立、人医師との腎臓移植・腹膜透析・細胞再生医療などの共同開発事業など幅広く活動中
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UCHINOCO編集部
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