丸い瞳が特徴!「狆(ちん)」とは?

狆(ちん)は、体高と体長がほぼ同じ長さでスクエア体形の愛玩犬です。一度出会うと忘れられないほどのインパクトのある容姿をしていることが最大の特徴です。耳は前方に垂れて、被毛は長く丸い瞳が愛くるしい犬種です。
2018年06月05日作成

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1.狆の基本情報

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狆の平均的な体重は4〜5kg、体長は23〜27cm前後です。極端に大きな狆はみかけません。ただ、品種改良のために2kg台の小さめの狆がいることも事実です。

狆は毛量よりも筋肉量が少ないので、見た目よりも軽く感じます。どこにでも一緒にでかけることができる点でも、愛玩犬の役割を果たしています。世界的に認定された際には、「ジャパニーズ・スパニエル」として登録がされました。最近では、一般家庭でも飼育されるようになりました。

2.狆の特徴や性格について

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狆は人間のそばで暮らす愛玩犬としての歴史が長い犬種です。江戸時代から殿様の寵愛を一身に受けて城の中で暮らしていました。性格はとてもおとなしく、体の動かし方や愛嬌たっぷりの表情も含めて愛らしい性格をしています。周りに愛着を感じさせる反面、性格の部分で気位が高いところもあるのです。

江戸時代、狆は体が小さくて犬特有の体臭や抜け毛が少ないため、元祖座敷犬「抱き犬」として室内で大切に育てられていました。誰からも愛される柔和な性格は模範的とまで崇められ、皇族から民間人にまで広く愛されていました。

3.狆の歴史について

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狆が日本にやってきたのは500年代のころではないかという説が最も有力です。歴史の文献によると、犬としては最古の歴史を持っていると言われています。その証拠として日本書紀の記述によると、632年頃に朝鮮から贈られたとされる記録が残っています。また続日本後紀には、732年に朝鮮から贈られたという記録が残っているのです。

その一方で、実は海外からの輸入ということではなく、日本からの使者が狆を持ち帰ったという説が600年代~900年頃に記録されています。900年以降には、数多くの狆が日本で繁殖されました。その後は日本の皇族に寵愛されました。そして、時を経てイギリスへ持ち帰られたという記録があります。さらに品種改良が続けられたのでしょう。

1853年には、黒船で日本にやってきた米国人ペリー提督が日本国内の狆を現地に持ち帰り、ビクトリア女王に献上されました。

4.狆の気を付ける病気について

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狆は遺伝的な病気は少なく比較的健康体と言われているのですが、関節の病気には不安要素があります。例えば、膝・肘の関節形成不全です。怪我がきっかけになって脱臼や亜脱臼を引き起こしてしまうのです。

元々関節系の病気は小型犬に多いと言われていますので、狆にも時折見られる症状です。骨格の形成が不十分な個体同士を交配させることで、弱い素因が代々に引き継がれてしまうのです。

狆に多い病気としては、膝(肘)の関節がゆるくてすぐに外れることです。すべての狆が同じような症状を見せるわけではないのですが、犬種に多い病気として飼い主さんが気に留めておくだけで早期発見につながる場合が多いのです。

例えば、若いころから定期検診でレントゲンや触診で関節の具合を常にチェックをしておくと良いでしょう。無理な散歩は避けて関節を守り、適切な筋肉をつけることで、酷くなる前に気づくことができます。

また狆には、頭部骨格の形成不全も見受けられます。先天的に頭蓋骨に穴が開いている場合がありますが、子犬のころに十分な診察を受けておくと早く気付けます。とにかく放置しないようにしておくことが肝心です。

5.狆の食べ物の注意点

狆の特質は、膝蓋骨脱臼や関節に負担がかかると病気になりやすいことです。狆の体に優しいグルコサミンやコンドロイチンが配合されているドッグフードを選ぶようにしましょう。

体重が過多になり肥満体形になると、膝蓋骨脱臼や椎間板ヘルニアなどの関節疾患のリスクが一気に高まってしまいます。消化吸収の良いドッグフードと、動物性タンパク質を多く含むドッグフードを適量与えることを続けておくと安心です。

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UCHINOCO編集部

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