猫のイカ耳とは?
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まずは、猫のイカ耳について知っておきましょう。
イカ耳をすることで、猫にどのような効果があるのでしょうか?
耳をイカのような形にする
猫のイカ耳とは、普段はピンと上を向いている耳を、外側に向けることをいいます。
この耳の形がイカのヒレのように見えることから、イカ耳と呼ばれています。
猫がイカ耳をしている姿は特徴的でとても可愛らしいですが、イカ耳は猫からのサインかもしれません。
イカ耳をすることで猫にどんな効果がある?
猫は、イカ耳をすることでより集中して音を聞くことができます。
耳をレーダーのように音の鳴るほうへ傾けることで、どれくらいの距離から音が鳴っているのかなどを知ることが可能です。
猫の耳の特徴
猫の耳には、さまざまな役割があります。
はじめに挙げられるのは、体温調節です。
猫の耳には毛細血管がたくさん集まっており、毛細血管を収縮したり拡張したりすることで、体温を調節することができます。
また、猫の得意とするバランス感覚も、耳に大きく関係しています。
猫の耳には前庭神経から繋がる、三半規管と呼ばれる平衡感覚器があり、これが発達していることで猫は足場が安定しなくてもスイスイと歩くことが可能なのです。
そして、猫の耳は感情を知る時にも利用できます。
イカ耳もそうですが、猫が耳を動かしている時は何らかの気持ちのサインかもしれませんので、きちんとチェックしておく必要があるでしょう。
猫がイカ耳をしている時の気持ち
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次に、本題である猫がイカ耳をしている時の気持ちを解説します。
猫の気持ちがわかれば、さらに愛猫との信頼関係を築けるかもしれません。
警戒している
猫がイカ耳をする時は、何かに対して警戒しているサインです。
先述したように、どこかで何らかの音がしたことで、猫はイカ耳にして聞き耳を立てているのでしょう。
家にいる時であれば、来客によるチャイムの音や、外からほかの動物の鳴き声が聞こえてきた時などに、イカ耳にすることが多いです。
猫が警戒している時にむやみに手を出すと引っ搔かれたり噛まれたりする可能性があるため、そっとしておいたほうが良いでしょう。
集中している
猫がイカ耳にするのは、集中しているサインでもあります。
先述したような来客時のチャイム音もそうですが、飼い主が猫の食事やおやつの準備をしている時にも、イカ耳にして集中していることがあるでしょう。
また、人間には小さすぎて聞こえない虫の足音や羽音を、猫はイカ耳にして集中して聞いているのかもしれません。
イライラしている
猫は、ストレスが溜まっている時にもイカ耳になります。
飼い主とのコミュニケーション不足や、おやつがもらえないなど何らかの不満がある時に、イカ耳にして期限が悪いサインを出します。
また、猫は生活環境の変化で大きなストレスを感じるため、引っ越しや模様替えをした時にもイカ耳にしてストレスが溜まっていることを飼い主にアピールするでしょう。
恐怖を感じている
猫がイカ耳にしながら目を見開いたりキョロキョロと周りを見渡していたりする時は、恐怖を感じているサインです。
猫が恐怖を感じている時は、体勢を低くしているでしょう。
体勢を低くすることで、すぐに逃げ出す準備をしているのです。
特にはじめて会う人や動物を見た時に、多くみられる姿でしょう。
耳の形でわかる猫の気持ち
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猫は、イカ耳以外でもさまざまな形に耳を動かします。
最後に、それぞれの耳の形でわかる猫の気持ちを見ていきましょう。
耳に力が入っていない時はリラックスしている
猫が、耳に力を入れずに自然体に前を向けている時は、リラックスしている時です。
あえて耳に力を入れることもないくらい、安心できる環境なのでしょう。
猫は警戒心が強い動物なので常にある程度はいろいろなことに反応できるようになっていますが、その必要もないほど家の中が落ち着くのだと考えられます。
耳を前にピンと向けている時は興味を示している
猫が、耳を前にピンと向けている時は、音の対象物に興味を示しているサインです。
気になるものに耳を向けることで、情報収集をしているのでしょう。
また、猫がご機嫌な時にも、耳を前に向けます。
耳を動かしながら尻尾をパタパタさせている時は落ち着かない
猫が、耳をさまざまな方向に動かしながら尻尾をパタパタさせていることがあります。
これは、猫が「何か落ち着かないなぁ」と感じている時のサインです。
この動きは猫が寝ている時にもみられますが、たとえ寝ていても何か気になることがあるのでしょう。
耳を後ろに引いている時は恐怖のサイン
猫が、耳を後ろに引いている時は、恐怖を感じているサインです。
これは、飼い主に叱られた時や、知らない人から触られそうになっている時にみられるでしょう。
猫がリラックスできる環境づくりをしよう
猫の耳の動きで、ある程度の気持ちを把握することができます。
飼い主としてできることは、猫がリラックスできるような生活環境を整えることでしょう。
日頃から足音やドアの音で大きな音を立てないなど、猫が警戒しなくても良い環境を作ってあげましょう。
また、警戒心が強い猫だからこその遊び方として、音を利用するのもおすすめです。
音の鳴るおもちゃを利用して猫と遊ぶことで、猫の狩猟本能を刺激できるでしょう。
猫がイカ耳にする時は近づかないようにしよう
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猫がイカ耳にする時は、主に恐怖や不安を感じているサインです。
そのため、猫がイカ耳にしている時にむやみに触ろうとすると、恐怖のあまり引っ搔かれたり噛まれたりする可能性があります。
もしも猫がイカ耳をしているようであれば、なるべく近づかないことをおすすめします。
ほかにも猫の耳の動きである程度の気持ちがわかるため、日頃から猫の動きをよく観察することで、さらに猫のことを知ることができるでしょう。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。