なぜ犬の白目は目立たない?白目が見える時の犬の気持ちも解説

犬は、通常であれば白目は見えずに黒目しか見えません。
しかし、犬が上目遣いをした時など、場合によっては白目が見えることもあります。
これはクジラ目といわれますが、なぜ犬は白目を見せるのでしょうか?
この記事では、白目が見える時の犬の気持ちなどを解説します。 2023年02月24日作成

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犬の白目が目立たない理由とは?

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犬は、普通に生活していれば白目は目立ちません。
なぜ、犬の白目は目立ちにくいのでしょうか?

人間以外の動物は白目が目立たない

人間以外で、白目が目立つ動物はいるでしょうか?
実は、人間以外の動物のほとんどは、黒目ばかりで白目が目立ちません。
これは、白目があることで目の動きがわかりやすくなり、狩りや闘争に影響があると考えられているからです。

また、目の動きがわかると、敵から逃げる時なども不利になるため、ほとんどの動物は白目が目立たなくなっています。
犬の祖先であるオオカミも、同様の理由で白目が目立ちにくいのでしょう。

人間の白目が目立つ理由

なぜ、人間はほかの動物と異なり、白目が目立つのでしょうか?
それは、人間が高度な動物であるからという点が挙げられます。

人間は、言葉を話したり身振り手振りをしたりして、ほかの人とコミュニケーションをとることができます。
白目があることで黒目の動きがわかりやすくなり、より高度なコミュニケーションがとれるのでしょう。
例を挙げると、何かを考えている時には黒目を上にして、落ち込んだ時には黒目を下にします。

また、ほかの人と話す時に、さまざまな目配せをすることも可能です。
これらのコミュニケーションは、人間以外の動物には必要のないことなので、人間のみが白目が目立つように進化したのだと考えられます。

白目が見える時の犬の気持ち

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犬が白目を見せる時は、何らかの気持ちの表れでしょう。
犬の気持ちを知り、正しい対処をすることが大切です。

不安やストレスを感じている

犬が白目を見せる時は、不安やストレスを感じているのだといわれています。
犬なりに、飼い主に対して「やめてほしい」と考えているのでしょう。
主に犬が白目を見せる時は、飼い主に叱られた時です。
飼い主に叱られると、上目遣いで申し訳なさそうな表情をします。
犬が白目を見せるのは、クジラ目と呼ばれていますが、クジラ目こそが犬のストレスのサインです。

気分が乗らない

犬を散歩に連れて行こうとした時などに、たまに犬が白目を見せて何かを訴えているような表情になることがあります。
これは、「いまはそんな気分じゃないんだけどな…」という気持ちを表しているのかもしれません。
このように、犬と飼い主の気持ちにズレが生じた時にも、犬は白目を見せることがあるでしょう。

犬が白目を見せた時の対処方法

もしも犬が白目を見せた時には、そっとしておくことがもっとも良い対処方法です。
先述したように、犬が白目を見せた時は、不安やストレスを感じているサインです。
内面的には「自分を守りたい」という気持ちもあるため、白目を見せている犬に近づくと、犬は自分を守ろうとして攻撃的になることもあるでしょう。
犬を叱った時に犬が白目を見せた時は、飼い主に叱られた不安から、落ち込んでいることもあるはずです。
そんな時に追い打ちをかけてしまうと、犬との信頼関係に溝ができてしまうこともあります。
そのため、犬が白目を見せた時は、犬から近寄ってくるまでは放っておくことをおすすめします。

犬が白目になりながら寝ている理由

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犬は1日のほとんどを寝て過ごしますが、たまに寝ながら白目になっていることがあります。
飼い主としては心配になってしまいますが、白目になって寝ている犬の健康に問題はないのでしょうか?

熟睡している

犬が白目を見せながら寝ている時は、全身の力が抜けて熟睡をしているのでしょう。
もともと野生で暮らしていたオオカミは、熟睡をすることはありませんでした。
なぜなら、いつどこで獲物が見つかったり敵に襲われたりするか、わからなかったからです。
しかし、ペットとして飼われるようになった犬は、徐々に野生の本能を失い、家の中などの安心できる場所であれば警戒をせずに熟睡するようになりました。
当然ながら、すべての犬が熟睡するわけではありませんが、少なくとも外で生活をしている動物よりは熟睡をすることが多いでしょう。

ちなみに、犬が熟睡をしている時は、白目を見せるほかに舌を出すこともあります。
犬によっては、脱力するあまりオナラをしてしまうこともあるでしょう。

犬が白目を見せながら寝ている時の対処方法

犬が白目を見せながら寝ている時は、気にせずに放っておきましょう。
無駄に触って起こしてしまうと、犬は今後安心して熟睡することができなくなってしまいます。

ちなみに、犬が熟睡している時は、少し触っても起きることはありません。
しかし、熟睡している犬を起こしてしまうのは気が引けますし、愛犬がそれほどまでに安心しているということを喜ぶべきなのでしょう。

犬が白目を見せて寝ていても問題はない

先述したように、犬が白目を見せながら寝ている時は、熟睡をしています。
熟睡しているだけなので、健康上に悪影響を及ぼしているわけではありません。
そのため、犬が白目を見せながら寝ていても心配しなくても良いでしょう。

犬が白目を見せている時はそっとしておこう

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犬が白目を見せているのは、クジラ目と呼ばれています。
犬がクジラ目になっている時は、不安やストレスを感じているサインです。
飼い主に𠮟られた時などに白目を見せることが多いですが、白目を見せている犬に対して追い打ちをかけるように叱ってしまうと、犬との信頼関係に溝ができてしまうことがあります。
もしも犬が白目を見せている時は、近寄らずにそっとしておいたほうが良いでしょう。

ちなみに、犬が白目を見せながら寝ている時は、熟睡をしています。
健康に悪影響を及ぼす心配はないので、そのまま寝かせておきましょう。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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