猫は人間のことを「大きな猫」だと思っている?真相を解明

一説によると、猫は人間のことを「大きな猫」だと思っているといわれています。
なぜ、そのような説が出てくるのでしょうか?
この記事では、猫が人間のことを大きな猫だと思っている説についての真相を解明します。 2022年06月29日作成

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「猫は人間のことを大きな猫だと思っている」といわれる理由

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まずは、「猫は人間のことを大きな猫だと思っている」といわれる理由について見ていきましょう。
もちろん猫の本音を聞き出すことはできませんが、さまざまな行動から理由を推察していきます。

尻尾を上げて寄ってくるから

猫が尻尾を上げて寄ってくるのは、挨拶をしているのだと考えられています。
さらに言えば、「敵意のない猫」に対して行う仕草です。
猫は、人間に対しても尻尾を上げて寄っていくことがあります。
イングランド大学の生物学者であるブラッドショー博士は、猫同士の挨拶である「尻尾を上げて寄ってくる」という仕草を人間に対しても行うことから、猫は人間のことを猫と勘違いしているのではないかと考えています。

猫に対する行動をしてくるから

尻尾を上げて寄ってくる以外にも、猫は人間に対して猫に対する行動をしてきます。
例を挙げると、引っ掻いてくる、掴んで蹴るなどです。
これらは、すべて猫に対しても行う仕草です。
また、猫同士が舐め合いをしているときに、喉をゴロゴロ鳴らす仕草も見ることがあるでしょう。

仕留めた獲物を持ってくるから

猫を飼っている人は、猫が自分のもとへ小さなぬいぐるみなどの小物を咥えて持ってきたという経験があるはずです。
また、外飼いをしている場合は、ねずみや虫などを咥えて自慢するように見せてきたという人もいるでしょう。
この行動は、猫が自分の子どもに対して行うものです。
「仕留めた獲物を自慢している」という説もありますが、「どんくさい猫のために、食事を取ってきた」とも考えられます。
猫は人間のことを、「狩りもできないどんくさい大きな猫」だと認識しているのかもしれません。

猫は人間のことをどう思っている?

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結局のところ、猫は人間のことをどう思っているのでしょうか?
猫の目線になって、人間のことを観察してみましょう。
ここでは、「猫は人間のことを大きな猫だと思っている」という説以外の見解をご紹介します。

友人

猫は、縄張り意識の強い動物です。
そのため、縄張りに敵が入ってきたときには威嚇をするなどの攻撃的な行動をします。
しかし、いっしょに生活をしている人間に対しては攻撃的になることはないでしょう。
つまり、猫は人間のことを縄張りの共有ができる友人だと考えているのだといえます。

不器用でどんくさい

猫は、人間のことを不器用でどんくさいと考えているでしょう。
人間のことを「大きな猫」だと思っている猫は、「この猫は狩りもできなければ高くジャンプすることもできない、足も遅いし暗闇でうまく歩くこともできない。本当に不器用でどんくさいなぁ」と考えているはずです。

料理が上手い

猫は、決して人間のことをばかにしているわけではありません。
少なからず「すごい」と、感じるところもあります。
それは、人間が与えてくれるキャットフードを食べて感じることです。
「この猫は、狩りをすることはできないけど、美味しいものを出してくれるなぁ」と、人間のことを料理上手だと考えているのかもしれません。

コミュニケーションをとりやすい

当然ながら、猫はしゃべることができません。
猫同士でも、ニャーニャーと鳴き合って意思疎通を図ることはありますが、それは鳴き方に強弱をつけることで意思を伝えています。
しかし、猫が人間に何か要求をするために鳴くと、食事をくれたりドアを開けてくれたりするはずです。
猫は、猫同士では伝わりにくいことも人間には簡単に伝わるため、「この猫は察しが良いな」と感心しているのかもしれません。

猫と犬の人間に対する認識の違い

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ペットとして人気な猫と犬ですが、人間に対する認識は大きく異なります。
それぞれの認識の違いは、猫と犬の特徴を捉えたものだといえそうです。

猫も飼い主の声を聞き分ける

犬は、完全に飼い主の声を聞き分けることができるといわれています。
犬が飼い主以外の人の言うことを聞かないというのは、よく見る光景です。
ちなみに、猫は飼い主の言うことも聞かないくらい、マイペースな性格の持ち主が多いです。
しかし、猫は飼い主の声だと気が付いていないわけではありません。
しっかりと、飼い主の声を聞き分けることができるといわれています。

犬は人間に対して対応が変わる

先述しましたが、犬は人間相手と犬相手で、対応が変わります。
これは、犬が人間のことをしっかりと人間と犬は別物だと判別できている証拠ともいえます。
しかし、猫は相手が人間であろうが猫であろうが、そして犬であっても対応が変わることはありません。
どんな相手でも猫であり続けるのは、猫の面白いところでもあるでしょう。

猫は人間を「大きな猫」だと思っているのは間違いない?

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「猫は、人間を大きな猫だと思っている」という説は、今回ご説明したとおりで、あながち間違いではないといえます。
もしかしたら、猫にとって人間が「大きな猫」であるように、猫以外のすべてのものは猫に見えているのかもしれません。
愛猫が言うことを聞いてくれなくても、「自分のことを猫だと思っているからかな」と考えると、意外に楽しい気持ちになるはずです。
猫と犬の人間に対する認識の違いも、猫と犬をどちらも飼っている人であれば、「たしかに」と納得してしまいます。
マイペースで身勝手な猫を、これからも可愛がっていきましょう。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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