猫が何もないところを見つめているのはなぜ?理由を解説

ふと猫を見ると、何もないところをじっと見つめていることがあります。
飼い主としては、「私には見えない何かが見えているの?」と怖くなってしまうかもしれません。
この記事では、猫が何もないところを見つめている理由を解説します。 2022年06月04日作成

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猫が何もないところを見つめている理由

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まずは本題である、猫が何もないところを見つめている理由を解説します。
これは、私たちには知りえない、猫なりの理由があるのです。

聞き慣れない音が聞こえるから

猫は、人間の何倍も聴覚が優れていると言われています。
そのため、私たち人間には聞き取れない遠くで聞こえる音も、猫には聞こえています。
猫は、遠くで聞き慣れない音の方向を向いて、耳を澄ませているのかもしれません。
その行動が、人間にとっては一点を見つめているように見えるのでしょう。

においを感じるから

聴覚と同様に、猫は嗅覚も優れています。
野生で生きる動物にとって、嗅覚は外敵から身を守ったり食料を確保したりするためにも大切です。
猫が何もないところを見つめているのは、遠くから食べ物や動物のにおいを感じたのでしょう。
先述した音と同様に、においのする方向を見つめているだけなのかもしれません。

小さな虫や小動物を見つけたから

猫は、聴覚と嗅覚に優れていますが、視力はあまり良くありません。
そのため、小さな虫や小動物が遠くで動いていると、「あれは何なんだろう?」と見つめてしまいがちです。
猫が何もないところを見つめているときは、小さな虫や小動物を見つけている可能性があります。

紫外線を見つめているから

紫外線を人間は見ることができませんが、実は猫は紫外線が見えていることが、科学的に証明されています。
天気の良い日に猫が外を見つめているときは、紫外線を見ているのかもしれません。

考え事をしているから

人間と同じように、猫も考え事をするときにぼーっと一点を見つめることがあります。
「今日は暖かいな」、「お腹が減ったな」などささいな考え事かもしれませんが、猫も物思いにふけているときはそっとしてあげたいものです。

フェレンゲルシュターデン現象とは?

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猫が何もないところを見つめているのは、フェレンゲルシュターデン現象と呼ばれることがあります。
あまり聞き覚えのない言葉ですが、フェレンゲルシュターデン現象とはどのようなものなのでしょうか?

フェレンゲル博士が立証した「猫に幽霊が見える」という説

第二次世界大戦時代にフェレンゲル博士と愛猫のシュターデンによる、「猫に幽霊が見える」という説が立証されました。
これは、ナチスの研究による「幽霊のいる場所の温度が低い
という説と、フェレンゲル博士による「猫が見つめている場所は温度が低い
という説によりできた説です。
猫が見つめている先の温度は低いということは、猫には幽霊が見えているのではないかという考えが立証されましたが、これは根も葉もない嘘だと言われています。
そもそも、フェレンゲル博士やシュターデンという猫の存在も、確認されていません。
インターネットが普及したことで、誰かがこの嘘を広めて、うまく広まってしまったのでしょう。

フェレンゲルシュターデン現象が広まった理由

なぜ、フェレンゲルシュターデン現象という嘘は多くの人に広まってしまったのでしょうか。
ひとつは、当然ながらインターネットの普及が挙げられます。
フェレンゲルシュターデン現象という嘘は、もともとインターネット上の掲示板に載せられたことが始まりです。
そこで、フェレンゲル博士やナチスなど、具体的かつ現実的な名前が挙げられたことから、誰かが信じてさらに噂は広がっていったのだと考えられます。
フェレンゲルシュターデン現象に限った話ではないですが、このようなインターネットから広まった嘘というのは、かなりの数があると予想できます。

猫が何もないところを見つめているときの対処方法

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最後に、猫が何もないところを見つめているときの対処方法をご紹介します。
飼い主としては怖く感じるかもしれない猫の行動ですが、あまり気にする必要はないのかもしれません。

静かに見守る

猫が何もないところを見つめているときは、静かに見守ってあげましょう。
音やにおいを感じているときは、それに集中しています。
また、ひとりで考え事をしたいときもあるでしょう。
そんなときに猫に声をかけたり触ったりしてしまうと、猫は驚いてしまいます。
猫の集中を途切れさせるのはストレスとなる可能性もあるため、そっと見守ってあげるのが最善といえるでしょう。

猫の視線の先を確認してみる

猫が何もないところを見つめていたときには、その視線の先を見てみるのも面白いでしょう。
もしかしたら、小さな虫や小動物がいるかもしれません。
また、猫はネズミの足音も聞き取ることができるため、飼い主は気が付かなくともネズミやゴキブリなどの害獣、害虫が住み着いている可能性が考えられます。
害獣や害虫は、家や家族、そして猫にとっても良くないことが多く、早めの対処が必要になるでしょう。

猫が何もないところを見つめているのは聴覚や嗅覚が関係している

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猫が何もないところを見つめているのは、猫の聴覚や嗅覚が関係しています。
聴覚や嗅覚が優れている猫は、人間には聞こえない音や感じないにおいも認識することができるため、その音やにおいがする方を向いているだけの可能性があります。
また、インターネット上で広まったフェレンゲルシュターデン現象という噂は、根も葉もない誰かの作り話であり、幽霊が見えているわけではありません。
猫が何もないところを見つめているときは、邪魔をせずに静かに見守ってあげましょう。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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