日本でも珍しい猫種を飼育している家庭が増えてきました。ですが、世界にはもっと珍しい猫種がたくさんいます。猫種の歴史や特徴を知り、より猫のすばらしさを感じましょう!
猫種は全種でどれくらいいるの?
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猫の品種登録を行うためには、認定団体にて確立された正当な猫種であることを認めてもらわなければなりません。
しかし、認定団体は世界中にあり認定された猫種数もバラバラです。
そのため、認定された猫種の数は認定団体による違いを考慮すると、おおよそ50~60種類前後といわれています。
一例として、アジアキャットクラブの認定猫種数は、2022年1月現在で46種類となっています。
ですが、上記数字はあくまでも認定されている猫種に限った話です。
認定団体に登録されていない猫種も含めると、世界中には約300種類を超える猫種があるとされています。
この点を踏まえたうえで、次の章から日本ではあまり見ることのできない猫種をご紹介します。
珍しい猫種① トイガー
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【基本データ】
原産国:イギリス(マン島)
体重:3.5~5.5kg
毛色:レッド、ブルー、ブラック、ソリッド、タビー、シェード、スモーク、バイカラー など
≪トイガーの歴史≫
トイガーは1980年代に作出された新しい猫種です。
カリフォルニア州でベンガルのブリーダーをしていた方が、子猫の中にサーキュラーマーキング(トラの顔にある模様)と酷似した模様を持つ個体を見つけました。
当時トラの保全活動に関心を持っていたブリーダーは、トラに酷似した模様を持つ猫を新種として確立することで、保全活動へ関心を持ってもらうきっかけとしようとします。
その後、世界各国から選ばれた子猫をもとに、少しずつトラ模様の猫を創出していき、現在のトイガーとなりました。
トイガーのトイは英語でおもちゃをあらわす"Toy"からきており、そこにトラを示す"Tiger"からガーの部分を取り、トイガーと命名されました。
≪トイガーの特徴・性格≫
トイガーの大きな特徴は、何といってもそのトラ模様です。
よりトラに近い柄を持つ個体が理想的とされ、縞模様の濃淡や部分的な発色など、トイガーと正式に認められるための条件がいくつかあるようです。
トイガーの性格は、明るく飼い主に懐きやすいとされています。
ですが、単独行動が好きな一面もあるため、飼い主による過干渉を嫌います。
ワイルドな見た目通り、活発に動き回る個体も多いため、十分に運動できるスペースの確保が必要です。
珍しい猫種② マンクス
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【基本データ】
原産国:イギリス(マン島)
体重:3.5~5.5kg
毛色:レッド、ブルー、ブラック、ソリッド、タビー、シェード、スモーク、バイカラー など
≪マンクスの歴史≫
マンクスの起源については、原産地であるマン島に17~18世紀ごろ貿易商が猫を置いていき、そこからしっぽを持たない猫がたまたま生まれたとする説が有力です。
ですが、地元では300年以上前から存在していたとされ、そのことから、一説には16世紀ごろにはすでに誕生していたのではないかともいわれています。
また、尾を持たないマンクスの姿は、マン島が離島である背景から、ほかの猫との交配が行われなかったため、何代にもわたってその血筋が受け継がれたと考えられています。
初期のマンクスはいまより手足が長い猫種でしたが、現在は品種改良により丸い体型をした個体がメジャーです。
≪マンクスの特徴・性格≫
マンクスの特徴は、突然変異で発生した尾を持たないところです。ですが、個体によっては短いしっぽを持つものもいます。
また、ウサギのように飛び跳ねながら前進する姿もマンクスの特徴のひとつです。
マンクスの性格は、人見知りで他人に懐きづらく、家族に対しても特定のだれかだけに懐きやすいという面があります。
しかし、もともと冷静で穏やかな性格のため、飼いやすい猫種です。
珍しい猫種③ エジプシャン・マウ
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【基本データ】
原産国:エジプト
体重:3~6kg
毛色:シルバー、スモーク、ブロンズ、ブラック、ブルー など
≪エジプシャン・マウの歴史≫
エジプシャン・マウは古代エジプトの彫刻品などに描かれた猫だといわれていますが、現在までその起源は明らかになっていません。
しかし一説には、ヨーロッパで繁殖されたエジプシャン・マウがアメリカにわたり、そこから徐々に猫種として固定化されていったといわれています。
近年の研究によると、エジプシャン・マウの祖先がエジプトの猫ではないという可能性が指摘されており、今後の動向が注目されています。
≪エジプシャン・マウの特徴・性格≫
エジプシャン・マウの特徴はグースベリーグリーンと呼ばれる大きな瞳とすらっと長い手足です。
身体能力に長け、約時速50kmで走ることができるといわれています。
しかしその反面、臆病な性格をしておりほかの動物に対して恐怖心を抱いてしまうことから、多頭飼いには不向きです。
珍しい猫種④ ハバナブラウン
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【基本データ】
原産国:イギリス
体重:2.8~5kg
毛色:マホガニー(濃い赤茶色)、チョコレート、ライラックス
≪ハバナブラウンの歴史≫
ハバナブラウンは、チョコレートポイントのシャムと黒猫を交配させて誕生した猫種です。
1800年代に登場したころはカラーが栗色だったこともあり、あまり人気がありませんでした。ですが、その後の品種改良によってチョコレートカラーが定着すると、ヨーロッパやアメリカなどで人気が広まり、現在では人気の猫種となっています。
ハバナブラウンという名前は、全身がチョコレート色でハバナ産の葉巻に似ていたことがルーツといわれています。
≪ハバナブラウンの特徴・性格≫
ハバナブラウンの特徴は、全身を彩るチョコレート色の体色と、光り輝くグリーンの瞳です。被毛の艶やかさも相まって神秘的な魅力を醸し出しています。
飼い主やほかの動物とうまく関係を築ける社交性と、とにかく動き回るのが大好きな活発性を持つ性格です。
世界にはまだまだ珍しい猫種がいっぱい!
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世界には日本でなかなかお目にかかれない珍しい猫種がたくさんいます。
今回ご紹介しきれなかった猫種も多くいますので、興味がある方は調べてみてはいかがでしょうか?
著者情報
U.SHOHEI
父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。
現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。
得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。