かぎしっぽの猫は幸運を呼び寄せる?理由や言い伝えをご紹介

猫の尻尾は長いものから短いものまでさまざまですが、幸運を呼び寄せるといわれる「かぎしっぽ」というものもあります。
かぎしっぽとは、どんなものなのでしょうか?
この記事では、幸運を呼び寄せるかぎしっぽの猫についてご紹介します。 2021年09月23日作成

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かぎしっぽとは?

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まずは、かぎしっぽについてご説明します。
もしかしたら、誰しも一度はどこかでかぎしっぽの猫を目にしたことがあるかもしれません。

しっぽが折れているのを「かぎしっぽ」という

かぎしっぽとは、猫のしっぽが折れたり曲がったりしていることをいいます。
鍵のような形をしているため、かぎしっぽといわれているのでしょう。

かぎしっぽの猫はどうやって生まれる?

猫がかぎしっぽになるのは、遺伝によるものだといわれています。
特にミックス猫に多く見られるため、かぎしっぽの野良猫を見かけたことがあるという人も多いでしょう。

なぜかぎしっぽになる?

猫がなぜかぎしっぽになるのかというと、その秘密は骨にあります。
かぎしっぽの猫は、ほかの猫にはない半椎骨と呼ばれる小さな骨をしっぽに持っています。
この半椎骨がクサビのような形になっていることで、しっぽが折れたり曲がったりしているのです。
これが先天性のものであればよいですが、後天的にかぎしっぽになることもあります。
後天的なかぎしっぽのほとんどは、事故によるものです。
しっぽを飼い主に踏まれてしまったりドアにしっぽを挟んでしまったりすることにより、しっぽが骨折をしてしまい、かぎしっぽとなってしまいます。
猫のしっぽの付け根には神経線維の束が集まっているため、しっぽを怪我することで歩行がしにくくなるなどの悪影響が及びます。
もしも猫が突然かぎしっぽになっていた場合には、なるべく早めに動物病院へ連れて行きましょう。

かぎしっぽの猫はどこにいる?

かぎしっぽの猫は全国的に見られますが、特に九州地方に多いようです。
昔から九州地方にはかぎしっぽの猫が存在しており、幸運を呼ぶ猫として多くの人に親しまれてきました。
多くは、長崎県に存在しているともいわれています。
そのため、かぎしっぽの猫を見てみたい人は、長崎県やほかの九州地方を訪れた際に、野良猫のしっぽを注意深く見てみるとよいかもしれません。

猫のかぎしっぽの種類

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かぎしっぽといっても、さまざまな形のものがあります。
次に、猫のかぎしっぽの3つの種類を見てみましょう。

キンク

キンクというのは、折れ曲がりという意味です。
その名のとおり、しっぽの途中から急に折れ曲がったような形をしているものをいいます。
折れ曲がる位置はさまざまで、しっぽの先端から折れ曲がった猫もいます。
キンクの猫のしっぽをレントゲンで撮ると、骨が折れ曲がっているのを確認できるはずです。
先天性であればなんの問題もないですが、後天的にキンクになった場合には一度獣医師に相談したほうがよいかもしれません。

カール

かぎしっぽには、カールという形のものもあります。
カールとは、その名のとおりしっぽが自分に巻き付くようになっている形のものをいいます。
カールの猫はその優雅な見た目から、一見かぎしっぽとは気が付かないこともあるでしょう。

ボブテイル

ボブテイルとは、団子のように短いしっぽが丸まった形をしているかぎしっぽです。
ボブテイルの猫は、もともとしっぽが短い傾向にあります。
しっぽの骨である尾椎が減ることや骨同士が癒着することで、ボブテイルとなります。
ボブテイルの猫をもとに日本で繁殖されたジャパニーズボブテイルは、かぎしっぽ好きにも人気が高い猫種といえるでしょう。

かぎしっぽの猫が幸運を呼び寄せるといわれる理由

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最後に本題である、かぎしっぽの猫が幸運を呼び寄せるといわれる理由についてご紹介します。
ちなみに、かぎしっぽの猫はヨーロッパでも幸運を呼ぶといわれており、人気が高いです。

しっぽが幸運を引っかける?

かぎしっぽの猫が幸運を呼び寄せるといわれるのは、そのしっぽの形が大きく関係しています。
大きく曲がったしっぽが幸運を引っかけると信じられており、それが現代まで伝えられたのでしょう。

しっぽが幸運の扉を開ける?

猫の折れ曲がった鍵のようなしっぽが、幸運の扉を開けるといわれています。
先述した幸運を引っかけるものと同様に、これらはヨーロッパに古くから伝えられている言い伝えです。

蔵の錠前を守ってくれる?

日本や中国では、かぎしっぽの猫が蔵の錠前を守ってくれるといわれており、商売繁盛の象徴として多くの商売人から好まれてきました。
また、日本では20歳を過ぎた猫は猫又という妖怪になるとの言い伝えがあります。
そのため、しっぽが比較的短いかぎしっぽの猫が好まれていたともいわれています。
私たち飼い主としては、愛猫は何歳になっても元気でいてほしいものですが、昔の人たちの考え方は少し違っていたようです。
なるべく猫又にならないようにかぎしっぽの猫を好むというのは、言い伝えを大切にしてきた日本人の考えがよくわかります。

かぎしっぽの猫は幸運を呼ぶ?

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かぎしっぽの猫は、その折れ曲がった鍵のような形から「幸運を引っかける」「幸運の扉を開ける」とさまざまな言い伝えにより昔から人気がありました。
一見痛そうに見えるかぎしっぽですが、先天性であることが多いため、心配する必要はありません。
ですが、事故などで後天的にかぎしっぽになってしまった場合には、さまざまな悪影響が考えられるためなるべく早めに動物病院へ連れて行ったほうがよいでしょう。
かぎしっぽの猫は日本には長崎に多いといわれており、見ると幸運が訪れるといいます。
あくまで言い伝えによるものですが、もしもかぎしっぽの猫を見かけたときには、少しラッキーな気分になるかもしれません。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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