犬が頭を振るときはどんな場合?
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犬が頭を振るのは、ほとんどが緊張を解いているような状態と理解しておいてください。何か落ち着かない場合、少し気持ちを切り替えたいときに人間が伸びをするようなイメージです。犬は頭をブルブルと振ることで、スイッチを切り替えているのです。頭に直接違和感があることで、振っているわけではないのです。
頭をブルブルと振ると相当な音がします。寝て起きたときや、ご飯を食べ終わった後など、何か一つの行動から次の行動に移る場合に、頭を振ることが多いようです。
気分がすっきりする?
例えば飼い主さんに何かの失敗で怒られてしまったときにも、頭をブルブルと振ります。これは、犬なりに自分の緊張を解している状態です。自分に対して「落ち着け」と呪文を掛けているような仕草なのです。自分の興奮を抑えて、気持ちの高ぶりを頭を振ることで抑えようとしているわけです。そう考えると犬というのは、自分で考えて行動することができる、能力の高さがうかがえます。いわゆる、カーミングシグナルであることがわかります。
人間で例えれば「貧乏ゆすり?」
人間は、何か緊張をしたり心が穏やかでなくなると、ついつい貧乏ゆすりをする場合があります。それで自分の気分を紛らわそうとしているからです。結果的に、何も変わらなかったとしても、手持無沙汰になって何かをせざるを得ないときには、貧乏ゆすりをしてしまう人が中にはいるのです。
頭を振るのは「外耳炎」の影響?
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犬は自分の耳が痒くなると頭を振るようになります。その頻度も徐々に増してしまうのが特徴です。犬の耳を覗くと痒みの強い側はほんのりと内側が赤くなっているのがわかります。しきりに頭を振っている様子を見せるようになったら、まずは耳の中を覗く習慣をつけてみてください。外耳炎も早期発見の場合には治療期間も少なくて済みます。外耳炎のような疾患は、こじらせてしまうと慢性化してしまうので、要注意です。
痒みが強いと頭を振る?
犬は自分の不快な状態をうまく表現できません。耳の痒みがあるときには頭を振ってその痒みを何とかしようとするのです。耳に後ろ脚が届くときには、耳付近をしきりに掻きむしっている可能性もあります。そのうち、首を傾げるような仕草を見せるようになると確実に耳の中にある炎症が進んでいます。できるだけ早期発見に努めてください。
神経症状で頭を振る場合
耳の検査をしても、特に異常がなく、それでも頭を振るという状態になった場合には、神経症状を疑います。何らかの影響で脳からうまく指令が届かずに、頭を振るという神経症状が出てしまうのです。非常に診断が難しいのですが、消去法で頭を振る原因を探ると、最後に神経症状の可能性が浮かび上がるのです。この場合には、脳のCTやMRIを撮影することで、脳の状態を把握することが肝心になります。
頭を振るときの様子を細かくチェックする
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理由もなく頭を横に細かく振っているような場合には神経症状として、受け入れるほかありません。血液検査なども同時に行い現状の体調チェックを行うことで、何か原因が探れる場合がほとんどです。万が一、頭を振る症状が神経症状と診断だされた場合にも、きちんと投薬治療を続けることで、大事に至らないように獣医さんとコントロールをして様子を見るようにしてください。
そのほか、単なるカーミングシグナルである場合や、耳の炎症が原因である場合はほとんどです。頭を振るという仕草は、飼い主さんにとっては歓迎されない仕草です。早期に解消されるように、飼い主さんも心がけるようにしてください。
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UCHINOCO編集部
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