猫は夜行性ではなかった!?活動時間に隠された秘密とは

猫は夜行性ではなかった!?現代の猫は人間のライフサイクルに合わせて生活をしています。猫の睡眠時間と活動時間に隠された秘密とは。
2018年04月12日作成

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昼間は寝ている時間が長い猫は夜行性と勘違いされがちですが、それは間違いでした。本当はいつ活発になるのでしょうか? 野生の猫と飼い猫で違いは? 夜中に暴れる愛猫への対策、暗闇で光る猫の目についても解説します。

1.猫は夜行性ではない!?猫の睡眠時間と活動時間

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猫は一日16時間も寝ると言われていますが、実際には12時間程度しか寝ない猫もいて個体差があります。昼は寝ていることが多く夜になると動き出すため、夜行性と勘違いされがちですが実は違います。確かに猫の祖先であるリビアヤマネコは夜行性で、昼はじっとしていて夜になると狩りをしていました。それが人間に飼われるようになり、やがてイエネコに進化すると猫の習性も変化します。
現代の猫は夜明け前の早朝と日没前の夕方に最も活発になります。このような習性を「薄明薄暮性」と言います。これは早朝には小鳥が、日没前にネズミなどの小動物が動き出すからで、肉食動物である猫の狩猟本能が関係しています。猫は小鳥やネズミを見ると「チチチッッ」と小刻みなリズムの鳴き声を発しますが、これはまさに狩りをしようとしていることを現しています。姿勢を低くして獲物に狙いを定めて射程に入ると飛び掛ります。現代の猫は専ら食べるためではなく、遊ぶために狩りを行いますが。朝と夕方に活発になるのは猫の狩猟本能がそうさせているのです。

2.ペットと野生では活動時間が異なる?

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猫の祖先であるリビアヤマネコは夜に活動していました。現代の猫も外で暮らす猫は昼は寝ている時間が長く、夜になると活発になります。飼い猫でも自由に外出できる猫は夜中に2.3回外出することがあります。現代の猫はそのほとんどが人間からエサを貰っています。そのため必然的に人間のライフサイクルに合わせて活動するようになりました。野良猫であっても人間からエサを貰う以上は、エサをくれる人の都合に合わせなければいけません。それ以外の時間は人間に合わせる必要がないため、車の通りが少ない夜中になると活動的になり夜行性に近い生活をしています。

3.愛猫が夜中に活動しないための対策

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猫は人間に合わせてライフサイクルを変えることができる器用な生き物です。しかし、愛猫が夜になると暴れる、家の中を走り回ってうるさいという悩みを持つ方もいます。
その理由の一つは環境に適用できていないという可能性が考えられます。猫は環境の変化にとても弱い生き物です。子猫や飼い始めて間もない猫にありがちですが、家に慣れていないために昼間はおとなしく借りてきた猫のように過ごしています。
そして人間が寝静まった夜中になると活発になり好き勝手に動き回ります。環境に慣れることで自然と治まりますから、猫専用の部屋を用意したり、キャットタワーを導入して猫が安心して過ごせる居場所を作りましょう。もう一つは活発で運動量の多い成猫や好奇心旺盛な猫によく見られますが、昼の時間に遊び足りなくて夜になると興奮して暴れまわるというパターンです。完全室内飼いの猫は家の中で十分に運動できないとストレスが溜まってしまいます。昼間におもちゃで遊んであげたり、キャットタワーを導入してしっかり運動させましょう。

4.夜行性と思ってしまう猫の目と暗闇の関係性

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猫が夜行性と勘違いされる大きな理由が暗闇でも周囲を見渡せる目です。室内飼いの猫でも真っ暗な室内で瞳がギロっと不気味に光ることがあります。猫はほとんど光がなくても昼間のときと同じように行動することが出来ます。これだけ夜目が効く理由はもちろん狩りのためです。現代の猫は人間からご飯を貰っているため、わざわざ夜に狩りをする必要はありませんが、野生で暮らしていた猫の祖先リビアヤマネコは狩りを行って糧を得ていました。
では暗闇に強い猫の目はどのような構造をしているのでしょうか? 目が大きくて暗い場所で光るのは夜行性や薄明薄暮性の動物に共通する特徴です。網膜を通った光は網膜の裏にある反射板にはね返されて外に出る仕組みです。つまり同じ光が網膜を二度通ることで視神経を刺激しているのです。暗い場所で猫の目が光るのは一度入った光が反射して外に出たからなのです。

夜行性と誤解されがちな猫は早朝と夕方に活発になる薄明薄暮性でした。猫は人間のライフサイクルに合わせて生活を変えることができます。夜中に暴れる猫への対策としては、安心して過ごせる居場所を用意し昼間にたくさん運動させましょう。

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UCHINOCO編集部

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