【イギリス原産の猫種】あの大人気猫種の歴史や特徴を解説します

近年では日本でもさまざまな猫種を目にできます。そのなかでも、イギリスを原産国に持つ猫種は日本でも人気が高く、多くの家庭で家族の一員として愛されています。そこで今回は、イギリスを原産国に持つ猫種を5つご紹介します。 2022年10月23日作成

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イギリス原産の猫種には日本でも大人気なあの猫も含まれています。あなたの愛猫が含まれているかもしれませんので、ぜひ最後までご覧ください。

イギリス原産の猫種① ブリティッシュ・ショートヘア

出典:https://www.shutterstock.com

【基本データ】
原産国:イギリス
体重:3.5~6.5kg程度
毛色:ブラック、ホワイト、レッド、ブルー、ソリッド、タビー、シルバー、ゴールデン など

ブリティッシュ・ショートヘアの歴史

ブリティッシュ・ショートヘアは、日本でも人気の高いアメリカン・ショートヘアの元となった猫種です。

その歴史は古く、ブリティッシュ・ショートヘアの祖先にあたる猫がイギリスに持ち込まれたのは、紀元前55年頃だといわれています。

第一次世界大戦の戦火により、一時的に絶滅寸前まで個体数を減少させましたが、ペルシャとの交配をすすめその危機を脱しています。

ブリティッシュ・ショートヘアのなかには長毛で誕生する個体もおり、それらはブリティッシュ・ロングヘアという別種として扱われています。

ブリティッシュ・ショートヘアの特徴・性格

ブリティッシュ・ショートヘアは、がっしりとした体格と太い首、丸っぽい頭が特徴的な猫種です。

さまざまな毛色があるなかでもブルーが好まれる傾向にあり、「ブリティッシュ・ブルー」という名称で高い人気を誇っています。

子猫のときは甘えん坊ですが、成長にしたがって自立心が強くなる猫種です。そのため、過度なスキンシップを好まない個体が多いようです。

聡明でひとりでの留守番にも適しているので、ペットとしての飼育に適した猫種だといえます。

イギリス原産の猫種② ブリティッシュ・ロングヘア

出典:https://www.shutterstock.com

【基本データ】
原産国:イギリス
体重: 3.5~8kg程度
毛色:ブラック、ホワイト、クリーム、レッド、ブルー、キャリコ、フォーン、シナモン、チョコレート、ライラック など

ブリティッシュ・ロングヘアの歴史

ブリティッシュ・ロングヘアは、先述したようにブリティッシュ・ショートヘアから派生した猫種です。

先の大戦により絶滅の危機に瀕したブリティッシュ・ショートヘアの個体数を増加させるため、ペルシャなどと交配させた結果、まれに長い毛を持つ個体が誕生するようになりました。

その過程でブリティッシュ・ショートヘアとの種別が行われ、ブリティッシュ・ロングヘアというあたらしい猫種として、2009年にアメリカの猫血統登録団体(TICA)に認められました。

とはいえ、原産国のイギリスでは、さまざまな理由からブリティッシュ・ロングヘアという猫種の認定はなく、ペルシャとして取り扱われているのが現状です。

ブリティッシュ・ロングヘアの特徴・性格

筋肉質で全体的に丸みのある体型をしています。美しい長毛に覆われており、多種多様な毛色を持つのが特徴です。

落ち着きのある人懐っこい性格をしている一方、過度なスキンシップを嫌う個体が多いため、適度に距離感を保ちながら接する必要があります。

イギリス原産の猫種③ スコティッシュ・フォールド

出典:https://www.shutterstock.com

【基本データ】
原産国:イギリス
体重:3~5kg程度
毛色:レッド、ホワイト、ブルー、グレー、ブラウン、シルバー、キャリコ、ブラック など

スコティッシュ・フォールドの歴史

スコティッシュ・フォールドの元となった猫は、1961年にスコットランドの農場で誕生した、折れ耳が特徴的な「スージー」という個体です。

スージーが生んだ子猫たちにも折れ耳の特徴がみられたことから、そのなかの一匹を譲り受けたイギリス人夫婦やアメリカの遺伝学者によって研究がすすめられ、現在のスコティッシュ・フォールドが誕生しました。

誕生当初は折れ耳のウサギをイメージした「ラップ」と呼ばれていましたが、のちに英語で「折りたたむ」を意味する「fold(フォールド)」と、原産地であるスコットランドを意味するスコティッシュを組み合わせ、スコティッシュ・フォールドという名称になりました。

スコティッシュ・フォールドの特徴・性格

スコティッシュ・フォールドは、まん丸とした顔と折れた耳が特徴的な猫種であり、短毛種・長毛種どちらも存在しています。

耳の折り目の数に応じて、シングルフォード、ダブルフォード、トリプルフォードとそれぞれ呼び方が異なっているのも面白い点です。

甘えん坊でマイペースな性格をしており、飼い主とのスキンシップを好みます。ちいさなお子さんがいる家庭にもぴったりな猫種です。

イギリス原産の猫種④ オリエンタル・ショートヘア

出典:https://www.shutterstock.com

【基本データ】
原産国:イギリス
体重:3~6kg程度
毛色:ホワイト、ブラック、ブルー、レッド、ブルーマール、ライラック、ブリンドル、チョコレート、ゴールド など

オリエンタル・ショートヘアの歴史

オリエンタル・ショートヘアは1950年代に作出された、比較的新しい猫種です。

第二次世界大戦の混乱により、多くの猫種が絶滅の危機に瀕するなか、オリエンタル・ショートヘアの元となったシャムも例外ではありませんでした。

そこで、シャムの愛好家たちは猫種の保全を行うため、ブリティッシュ・ショートヘア、ロシアンブルーなどの猫種との交配を開始。それが現在のオリエンタル・ショートヘアの原型となったのです。

1977年、世界最大の猫種登録団体であるCFAによってオリエンタル・ショートヘアとして認定され現在に至ります。

オリエンタル・ショートヘアの特徴・性格

オリエンタル・ショートヘアは、優雅さのあるすらっとした手足を持った猫種です。特徴的な大きな耳は、祖先猫にあたるシャムからきていると考えられています。

甘えん坊で人懐っこい性格をしており、飼い主と一緒に過ごすのが好きな個体が多いようです。

飼い主以外の人に対してもフレンドリーに接することができるため、ペットとしての飼育にも適しています。

イギリス原産の猫種⑤ マンクス

出典:https://www.shutterstock.com

【基本データ】
原産国:イギリス
体重:3~8㎏程度
毛色:ホワイト、ブラック、レッド、ブルー、キャリコ、タビー、ソリッド、シェード、スモーク など

マンクスの歴史

マンクスの発祥地は、イギリスとアイルランドの間に位置するマン島だといわれています。

ほかの猫との交配が発生しないという離島ならではの環境が相まって、突然変異的に発生した尾を持たない猫が何代にもわたって繁殖し続けました。

初期のマンクスは現在より手足が長い体型をしていましたが、丸みを帯びた体型へと品種改良が進み現在の姿となりました。

マンクスの特徴・性格

マンクスの大きな特徴は尻尾がないという点です。しかし、すべてのマンクスが尻尾を持っていないわけではなく、個体によっては短い尻尾を持つものもいます。

穏やかで大人しい性格をしているため、しつけがしやすい猫種であることから、ペットとしての飼養にも適しています。

イギリス原産の人気猫種はほかにもたくさんいます!

出典:https://www.shutterstock.com

今回ご紹介したものだけでなく、イギリス原産の魅力的な猫種はまだまだたくさんいます。
どんな猫たちがイギリス生まれなのか、ぜひこの機会に調べてみてくださいね!

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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