犬が嬉しいときにみせる行動やしぐさを知り、愛犬が何に喜んでくれるのかを理解するきっかけとしましょう!
犬は感情豊かな動物であり人間をよく観察している
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犬は言葉によってみずからの感情を表現できません。そのため、体全体を用いて感情を伝えてくれます。
代表的な方法として、耳や尻尾の動き、鳴き声、目線などがあり、これらを複数利用するなどして感情を表現しています。
犬は人間との長い歴史のなかで、コミュニケーションの重要性と他者を観察しそこから学ぶことを理解しました。
実験によると、飼い主がストレス状態のときと楽しい状態のとき、それぞれで着用したシャツを犬に与えたところ、犬は前者のニオイを集中的に嗅ぎ続け、その際には心拍数の上昇もみられました。
このように、犬は他者の感情を読み取る力に長けており、そこから情報を得たうえでみずからの感情を伝えてきます。
例として、飼い主が明るい声で愛犬に話しかけたとき、犬は嬉しそうに尻尾を振るしぐさをみせます。これは、「飼い主さんが嬉しそう!僕も嬉しい!」というように、飼い主の感情を読み取ったうえで行っている行動です。
犬の感情表現についてはまだまだ研究の余地がありますが、「嬉しい」を含めた愛犬がみせる感情は、飼い主であるあなたの気持ちの振れ幅に左右されるところが大きいといえるでしょう。
次の章では、実際に犬が嬉しいときにみせる行動やしぐさを具体的に解説していきます。
犬が嬉しいときにみせる行動やしぐさ
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犬が嬉しいときにみせる行動やしぐさをご紹介します。
尻尾を高くあげて素早く振る
犬が嬉しいときにみせるしぐさとして代表的なのが、尻尾を高くあげて素早く振るというものです。
自然な状態の犬の尻尾は下に垂れ下がっていますが、嬉しくてテンションがあがると、まさにブンブンという擬音がぴったりなほど高速で動かします。
ほかの犬を遊びに誘うときにも用いられ、多頭飼いしている場合などにみることができます。
ワンワン吠える
犬は興奮状態になるとワンワンと鳴き声をあげます。例えば、飼い主さんとボール遊びをしているときなどであれば、犬が「嬉しい!楽しい!」と感じ、テンションがあがっていること示しています。
しかしこの吠えるという行動は、犬が置かれている状況によって意味合いが変化するため、一概に嬉しいときにみせる行動とは言い難いです。というのも、初対面の相手(犬)への警戒・威嚇をしている際にも類似の行動がみられるからです。
犬が置かれた状況を把握し、どの意味を持って愛犬が吠えているのか理解してあげる必要があります。
口角があがる
口角があがっているときは、リラックスしている、またはテンションがあがっているときの行動です。
犬を飼っている方ならお分かりだと思いますが、犬にも表情が存在します。人間でも口角があがっていると笑顔をみせているように感じますよね?
それは犬も同様であり、嬉しいことがあると口角をあげ笑っているような顔をみせます。
念のため補足すると、夏場などに口を大きくあけて「ハアハア」と息をしている状態は嬉しさからくるものではなく、パンティングと呼ばれる熱を体から排出する行動です。
いっけん口角があがっているようにみえますが、嬉しさからくる行動とはまったく違うものなので間違わないようにしましょう。
目を細める
犬が目を細めて何かをみている場合も、嬉しいという感情からくるしぐさかもしれません。このしぐさは顔見知りの犬と出会ったときなどによくみられます。
このとき目を細めるだけでなく、耳を前に向ける、軽快な足取りになる、尻尾を大きく振るなどのしぐさがみられれば、それは顔見知りの犬と会えた嬉しさからくるものだと判断できます。
あなたの愛犬に散歩中などでよく出会う友達がいるようであれば、目を細めているか確認してみるとおもしろいかもしれません。
顔を舐める
飼い主の顔を舐めるのもまた、嬉しいという感情からくる行動だといわれています。
例えば、一緒に遊んでいてテンションのあがった愛犬が顔を舐めてくることはありませんか?それは「一緒に遊べて嬉しい!」という感情のあらわれです。
しかし顔を舐めるという行動には、ご飯の催促や過度なストレスなどが原因となる場合もあるため、犬の状態をみながら原因を考える必要があるでしょう。
ピョンピョンとジャンプする
犬がピョンピョンと跳ねるようにジャンプするのも、テンションがあがり嬉しい気持ちが爆発している様子をあらわします。
お気に入りのおもちゃで遊んでいるとき、おやつをもらったときなど、犬のテンションがあがるタイミングでよくみられます。
とはいえ、飛び跳ねるという行動は犬の体に大きな負担がかかり危険です。もしジャンプを連続して行っているようであれば、まずは犬の興奮状態を落ち着かせるようにしましょう。
目をそらす
一般的に犬が目をそらす場合、「そっとしておいてほしい」という気持ちからくる行動だといわれています。
例として、飼い主に叱られているときや犬同士のケンカの後などによくみられます。
しかしなかには、嬉しさのあまり高まったテンションを犬がみずから鎮めようとする際にも目をそらす、と考える専門家もいるようです。
愛犬の「嬉しい!」を増やしてあげましょう
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犬は言葉で感情を伝えられません。そのため、体全体を使って嬉しい気持ちを表現してくれます。
あなたの愛犬は今回ご紹介した行動やしぐさを取ってくれていますか?または別の方法で嬉しさを表現してくれていますか?
愛犬が「嬉しい!」と思う出来事を一緒に体験し、これまで以上に強い絆を築いていきましょう!
著者情報
U.SHOHEI
父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。
現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。
得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。