猫が高いところから着地できるのはどうして?その理由や注意点とは

猫は高いところから上手に着地ができる動物として有名です。しかしながら、その理由をしっかりと理解している飼い主さんはそう多くありません。そこで今回は、猫が高いところから着地できる理由とその際に飼い主が注意すべき点について解説します。 2022年06月18日作成

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猫は高いところからジャンプするのが好きな動物です。着地時に発生しかねない事故を防ぐためにも、飼い主が注意すべきことを理解しておきましょう。

猫が高いところから落ちても着地できる理由

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猫が高いところから落ちても上手に着地できる理由は、発達した平衡感覚にあります。

耳の奥にある内耳と呼ばれる部分には前庭器官があります。この器官には有毛細胞が多数あり、その振動によって体の傾きを検知し、前庭神経を通して脳へ情報を送っています。

猫はこの前庭器官が非常に発達しているため、高いところから着地する・背中から落ちるなどの動作にもすぐに体を反転させることができるのです。

さらに、しなやかな筋肉とクッション性のある肉球によって、着地時にかかる体への負担を軽減しています。

持病のある猫や老描、体の未発達な子猫などは高所からの着地・体の反転がうまくできないケースもあります。そのため、ケガなどの事故が発生しないよう飼い主による見守りや環境整備が必要です。

猫が着地できる高さはどのくらい? 

猫が着地できる最大の高さは、建物の3階程度だといわれています。建物によって階数の高さにも違いがありますが、約7mほどであれば安全に着地できるようです。

しかし、病気を抱えている猫・老描・子猫などの場合は着地に失敗して大ケガを負う恐れがあるため注意が必要です。

室内飼育であれば7mもの高さから着地する機会はほとんどないでしょうが、愛猫がケガをしないよう落下防止の対策をしてあげましょう。

着地がヘタ?うまく着地できない猫の特徴

猫が着地上手だといってもすべての個体がそうではありません。
高所からの着地がうまくできない猫の特徴を解説します。

肥満

肥満により体重が増加していると着地時にかかる体への負担が大きくなり、うまく高所から着地できない場合があります。

体への負担が大きくなると、骨折や捻挫などのケガを負う可能性も出てきます。愛猫が肥満になってしまわぬよう、日々の食事を飼い主がきちんと管理しましょう。

運動不足 

運動不足の影響で高所からの着地がうまくできない猫もいます。

自宅内で猫が自由に動けるスペースが少ない、加齢により寝ていることが多くなったなどの理由により、運動不足に陥る猫も少なくありません。

そのような場合は、上り下りによる運動を促すためキャットタワーを設置する、運動する時間を決めて毎日実行する、といった工夫を施してください。

運動不足は先述した肥満の原因にもなります。肥満は着地時のケガを誘発するだけでなく病気の要因にもなるため、適度な運動による肥満防止に努めましょう。

足が滑ってしまった 

室内で飼育している猫に多いのが足を滑らせたことによる着地の失敗です。

とくに床材がフローリングとなっている住宅では、キャットタワーや家具から着地しようとして足を滑らせるケースが多く、ケガの危険性が非常に高いです。

床にマットを敷くなどして愛猫が足を滑らせないような環境を整えてあげましょう。

猫も着地に失敗する…ケガの可能性について 

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猫が高所から着地する際に心配されるのがケガです。猫は高いところが好きな動物のため、室内飼いであったとしても食器棚や冷蔵庫などの高いところから飛び降りる場面もよく目にします。

では、高所から着地する機会の多い猫にはどのようなケガがみられるのでしょうか?代表的なものを2つご紹介します。

捻挫 

捻挫とは、じん帯が必要以上に引き伸ばされてしまっている状態のことです。

捻挫の症状としてみられるのが、足をひきずる・患部の膨れ(腫れる)・患部の痛みであり、大抵の場合は数日で自然と治まります。

しかし、あまりにも痛そうにしている場合は骨折の可能性もあるため、速やかに動物病院で診察してもらうようにしましょう。

骨折 

猫に捻挫のような症状が出ている場合、数日様子をみても改善がみられなければ骨折している恐れがあります。

骨折していても足をひきずる程度で普段と様子が変わらない猫もいれば、食欲不振などをみせる個体もいます。

捻挫と骨折は症状が類似しているため素人目には判断が難しいです。愛猫の様子がおかしいと感じたら、安静にさせたうえで獣医師の診察を受けましょう。

飼い主ができる着地時のケガ防止策は?

飼い主ができる着地時のケガ防止策にはどういったものがあるでしょうか?落下事故防止にも役立つため、取り入れられるものは試してみてください。

※猫は室内飼育が推奨されている動物です。そのため、こちらでご紹介する落下防止策も室内飼育を想定したものとなります。

ベランダに出さない 

マンションなどの高層住宅では、猫がベランダの手すりから下をのぞきこもうとして落下する事故が絶えません。

そのため、飼い主がベランダに出る際はきちんと窓を閉めるようにし愛猫が外に出ないようにします。

愛猫と外でくつろぎたいという方には、ベランダ用の落下防止ネットが販売されているのでそれらの活用を検討するとよいでしょう。

滑り防止のカーペットやマットを敷く 

床材がフローリングのようなツルツルとした材質の場合、猫が高所から着地した際に足を滑らせてしまう恐れがあります。

カーペットやマットを敷くと滑り防止になるだけではなく、ドタバタと走り回る足音の軽減・フローリングの劣化防止などのメリットも期待できます。

カーペットやマットは愛猫の体にかかる負担を軽減する役割もあるため、まだ導入していない飼い主さんはぜひ検討してみてください。

愛猫がケガをしないよう環境を整えてあげましょう! 

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猫は高所からの着地が得意な動物ですが、それにともなった事故も後を絶ちません。

飼い主の工夫ひとつで愛猫を危険から守ることができます。落下防止ネットや敷物を活用し愛猫がケガをしないよう環境を整えてあげましょう。

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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