猫にキャベツを与えてもいいの?注意すべきポイントを解説します!

「食物繊維が豊富なキャベツを愛猫に食べさせたい」とお考えの飼い主さんもいると思います。しかし、肉食動物である猫にキャベツを食べさせても問題ないのでしょうか?そこで今回は、猫にキャベツを与える際のポイントや注意点について解説します。 2022年05月17日作成

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肉食動物である猫にキャベツを与えても問題ないのでしょうか?愛猫の健康にもかかわることなのでしっかりと理解しておきましょう。

猫にキャベツを与えてもよいのか?

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結論からいうと、猫にキャベツを与えても問題ありません。

キャベツには猫に有害となる成分は含まれていないため、与える際の注意点をしっかり守れば食べさせても大丈夫です。

しかし、消化器官が未発達な子猫や内臓の機能低下がみられる老描、病気を患っている猫に関しては、消化に時間のかかるキャベツは下痢などの原因となる恐れがあるためおすすめできません。

子猫や老描、病気を患っている猫にキャベツを与える際は、獣医師に相談したうえで食べさせるようにしてください。

キャベツに含まれる栄養素とは

キャベツには猫にとって有効な栄養素が豊富に含まれています。
その中から一部の栄養素について解説します。

不溶性食物繊維 

食物繊維には不溶性と水溶性の2種類があり、キャベツに含まれる不溶性食物繊維は、体内で水分を吸収し膨張する性質があるため、腸への刺激による便通の促進が期待できます。

また、腸内の有害物質を吸着させ便とともに体外へ排出させられるため、腸内環境の改善に役立ちます。

キャベジン(ビタミンU) 

キャベジンは正式名称を「メチルメチオニンスルホニウム」とする成分で、その働きがビタミン類に近いことから、別名ビタミンUとも呼ばれています。
キャベジンには傷ついた胃粘膜を保護・修復する働きがあります。

ビタミンC 

ビタミンCには抗酸化成分が含まれており、関節炎などに効果的だとされています。

本来ビタミンCは尿と一緒に排出されますが、肝機能が低下した猫では排出がうまくいかないことがあります。そのため摂取の際は注意が必要です。

ビタミンK

ビタミンKは脂溶性ビタミンの一種であり、カルシウムを骨に定着させる・血液を凝固させる成分の合成に活用されるなど、さまざまな効果が期待できます。

葉酸

葉酸は水溶性ビタミンの1種であり、ビタミンB12とともに赤血球を作る働きを持っています。

また、DNAやRNAなどを合成し細胞の生産や再生を助けてくれます。

猫にキャベツを与える際の注意点

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猫にキャベツを与える際の注意点を解説します。
愛猫の健康を守るためにもしっかりと認識しておきましょう。

与えてはいけないキャベツの部位

猫にキャベツを与える際に気をつけたいのがキャベツの芯部分です。

キャベツの芯はほかの部位より硬いことから、生で猫に与えてしまうと消化不良に陥る場合があります。

もし芯まで食べさせたいのであれば、食べやすい大きさにカットしたうえで、やわらかくなるまで茹でてください。

茶色く変色した外葉は体調不良を引き起こす原因になるため取り除きましょう。

調理の際に気をつけること 

猫にキャベツを与える際は、細かく刻む・茹でてやわらかくするなどの調理をしてあげましょう。

調味料による味付けをしてしまうと、塩分や糖分などを余計に摂取してしまうため、味付けはせずそのままの状態で食べさせるようにしてください。

猫に与えてもよいキャベツの量 

猫に与えてもよいキャベツの量としては、成猫でキャベツの葉4分の1程度が適切だとされています。

キャベツはお腹にたまりやすいため、与え過ぎると猫が満腹になってしまいます。栄養のバランスが崩れる原因になることから、ほかのフードとの量を調整しながら与えなければいけません。

与える際は少量ずつにする 

猫にとってキャベツは消化しづらい食材のひとつです。そのため、食べさせる際は様子をみながら少量ずつ与えるようにしてください。

愛猫が体調不良を引き起こしたら、速やかにかかりつけの獣医師に対応を相談しましょう。

キャベツの取りすぎは体調不良の原因になる?

猫にキャベツを与え過ぎると体調不良を引き起こす原因となります。
どのような症状が出るのかみていきましょう。

下痢 

キャベツは猫にとって消化しづらい食材のため、大量に摂取すると下痢を引き起こす原因になります。

キャベツを与える際は、やわらかくしたものを少量のみ食べさせるようにしましょう。

アレルギー 

食品にはアレルギーの危険がつきものです。キャベツも例外ではなく、初めて与える際はアレルギーの可能性も考慮しなければいけません。

愛猫にはじめてキャベツを食べさせるときは、細かくしたかけらを与える程度に留め、下痢や嘔吐、体のかゆみなどの体調不良が出ないか様子をみましょう。

また、これまでアレルギー反応が出ていない猫であっても突然症状が出る場合もあるため注意が必要です。

尿結石 

キャベツにはシュウ酸が含まれているため、尿結石の原因になるといわれています。

ですが、キャベツに含まれるシュウ酸は結石を形成するほどのものではないため、そこまで心配しなくてもいいようです。

とはいえ、猫は尿結石を患いやすい動物です。これまで尿結石になったことのある猫については与えないようにしてください。

キャベツは愛猫の健康維持にも役立ちます!

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猫にとってキャベツは摂取が必須な野菜ではないため、本来は与えなくても問題ありません。

しかし、キャベツには不溶性食物繊維やキャベジンなど、猫の体に良い影響をもたらしてくれる栄養素が豊富に含まれているのも事実です。

愛猫の健康維持にも役立つため、キャベツを与える際の注意点をしっかりと理解したうえで、様子を見守りながら食べさせてあげてくださいね。

参考サイト

文部科学省「食品データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06061_7

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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