たれ耳がかわいい犬種が知りたい!犬種の特徴や気をつけたい病気とは

犬の耳には立耳やコウモリ耳などさまざまな種類があります。そのなかでもひと際かわいらしく見えるのがたれ耳です。そこで今回は、たれ耳を持つ人気犬種の紹介や、たれ耳の犬種が生まれた背景について解説します。たれ耳の愛犬を飼っている方はぜひ参考にしてくださいね! 2021年12月12日作成

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たれ耳の犬種が誕生したのはどうしてでしょうか?また、たれ耳を持つ犬種にはどのようなものがいるのでしょうか?たれ耳の秘密についてみていきましょう!

たれ耳の犬種はどのようにして誕生したのか

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もともと狼を祖先に持つ犬種は、自然界で生き残るための手段として音による情報を重視していました。そのため、音の集まりがよく危険をいち早く察知することのできる立耳をその多くが持っていたようです。

ですが現在では、たれ耳の犬種も多くなり立耳が主流であったころの名残も減ってきています。

では、なぜたれ耳の犬種がこれほどまでに多くなったのでしょうか?
現在唱えられているいくつかの説を参考に考えていきましょう。

立耳が狩猟の妨げとなるため

たれ耳の犬種が増えた理由として、音が狩猟の妨げになるからとする説があります。

もともと立耳であった犬たちですが、人間と暮らすようになると使役目的で活用されるようになりました。使役にはさまざまな種類がありそのひとつが狩猟です。

猟銃の発砲音に犬がビックリする、水辺での狩猟だと水が耳に入ってしまう、などの不都合があったため、それらの場面に適した犬種を目指して交配が行われていったようです。

このほかにも、嗅覚を最大限に活かした作業を可能とするためできる限り音による刺激を減らすという目的から、たれ耳の犬種が作られたとの話もあります。

外敵に襲われる心配がなくなったため

人に飼育されることが多くなり、自然界で生活するときのように緊張感を持ち続ける必要がなくなったため、立耳の犬が少なくなったとする説です。

耳の筋肉が緩んだ、アドレナリンが関係しているなど、さまざまな理由がささやかれていますが、どれも明確な理由というには不十分な点があるといえます。

人間好みの見た目に改良されたため

人間とともに生活していくなかで、犬にはその容姿のかわいらしさやカッコよさが求められるようになり、その過程でかわいさをわかりやすく表現するため、たれ耳の犬種が創出されたという説です。

使役犬などの多くがその目的にあった体格や特徴を持つように改良されてきた歴史があることからも、見た目を重視した交配が行われていても不思議ではないでしょう。

たれ耳がかわいい犬種4選

たれ耳がかわいい人気犬種を4種類ご紹介します。

パグ

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【基本データ】
原産国:中国
体重:6.3~8.1kg
毛色:ブラック、シルバー、アプリコット、フォーン など

パグは中国を原産国とするしわくちゃの顔と鼻ペチャ、たれ耳が特徴の小型犬です。

愛玩目的での飼養が主であり、ナポレオンの妻ジョセフィーヌなど、歴史上の有名人も飼っていました。

犬種名のパグは、ラテン語で「握りこぶし」を意味しており、握りこぶしのような頭部の特徴からその名がつけられました。

社交的で穏やかな性格である一方、少し頑固な一面も持っています。ですが、その穏やかな性格から子供の遊び相手には最適な犬種です。

トイ・プードル

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【基本データ】
原産国:フランス
体重:3~4kg
毛色:ホワイト、ブラック、ブルー、ブラウン、アプリコット、クリーム、シルバー など

トイ・プードルの原産国については不明点が多い状態ですが、フランスを代表する犬種となっていることから、フランス原産として定着しています。

トイ・プードルを含め、プードルの種類はその大きさによって現在4種ほどありますが、それらはスタンダード・プードルを原種として誕生したものです。

プードルはもともと、水鳥を回収する役目を持った猟犬として活躍していましたが、徐々に愛玩目的での改良が施されていき、現在のような小型化された種類のプードルが誕生しました。

聡明で賢い犬種であるためしつけやすく、初心者でも飼いやすいのが特徴です。

ビーグル

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【基本データ】
原産国:イギリス
体重:8~14kg
毛色:ハウンドカラー、レッド&ホワイト、レモンカラー など

ビーグルはイギリスを原産国とする猟犬です。

高い身体能力と集中力で主にウサギ狩りの用途で活躍していました。

大人気キャラクター『スヌーピー』のモデルとなった犬種であることから、現在でも高い人気を誇っています。

生粋の猟犬であるがゆえに、鳴き声が響きやすくよく鳴くのが特徴です。
そのため、防音などの飼育環境整備が必要ですが、穏やかで優しい性格をしているため飼育自体は初心者でも可能です。

ミニチュア・ダックスフンド

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【基本データ】
原産国:ドイツ
体重:約5kg
毛色:レッド、イエロー、ブラックタン、ゴールド、シルバー、チョコタン など

ミニチュア・ダックスフンドはドイツを原産国とする小型犬です。

アナグマ猟に用いる目的で改良され、現在の胴長短足の姿となりました。
いまでもドイツでは猟犬として活躍する数少ない犬種のひとつです。

その姿からは想像できないほど俊敏な動きをみせ、運動能力が高いのが特徴。
飼育するうえでは運動不足にならないよう、十分に動き回れるスペースを用意しなくてはいけません。

たれ耳の犬種はこの病気に気をつけて 

たれ耳の犬種を飼育する際に気をつけたい病気の代表的なものが外耳炎です。

外耳炎とはその名のとおり、耳の外耳部分が炎症を起こす病気です。

発症原因はアレルギー・寄生虫・カビ・腫瘍などさまざまであり、高温多湿である梅雨時期に悪化しやすいとされています。

外耳炎の症状例はつぎのとおりです。

【外耳炎の症状】
・耳をかゆがる
・耳を痛がる
・耳から悪臭がする
・耳から膿が出る
・耳が赤く腫れる など

発症初期では軽く頭を振る、床に耳をこすりつけるなどの行動をとるようになり、重度になると耳から膿や黄色い耳垢がみられます。

たれ耳の犬種は耳の内側が不衛生になりやすく外耳炎を発症するリスクが高いことから、日々の耳掃除や耳の内側の状態確認が必須です。

外耳炎以外にも耳の病気はたくさんあります。そのため、愛犬が耳を気にしているような素振りをみせたら、一度かかりつけの獣医師の診察を受けるようにしましょう。

愛犬のたれ耳をもっと好きになる

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たれ耳の犬種が誕生した理由や人気の犬種について解説しました。

今回解説した犬種以外にもたれ耳の人気犬種はたくさんいます。あなたが飼っている愛犬がたれ耳の犬種なら、この機会に犬種の歴史や誕生した経緯を調べてみるのはいかがでしょうか?

そうすることで、これまで以上に愛犬のことをもっと好きになれるはずですよ!

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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