野良猫に噛まれた!気を付けるべきリスクと症状について

人懐こい野良猫であれば、私たちに身体を触らせてくれることがあります。
しかし、もしかしたら野良猫に噛まれてしまうこともあるでしょう。
野良猫に噛まれると、さまざまなリスクが考えられます。
この記事では、野良猫に噛まれた際の症状や対処方法についてまとめました。 2021年01月04日作成

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野良猫に噛まれた際の症状

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実際に野良猫に噛まれると、どのような症状が現れるのでしょうか?
事前に症状を知っておくことで、正しい対処ができるようになるはずです。

傷口が腫れる

野良猫に限らず、猫の口腔内にはさまざまな菌が常在しています。
そのため、野良猫に噛まれると傷口に菌が侵入して炎症を起こすことがあるでしょう。
初期症状としては、傷口が徐々に腫れていきます。
傷口が腫れるということは、何らかの菌が体内に侵入しているということです。
放置しておくと、菌が体内に回り、免疫反応による高熱などの症状も現れます。

傷口が化膿する

野良猫に噛まれることで、傷口が化膿することもあります。
化膿するのと同時に、腫れや痛みもあるでしょう。
一度化膿すると完治するのに時間がかかるため、すぐに対処をすることが大切です。

傷口が深くて治りにくい

野良猫に噛まれた際に、傷口が小さくとも牙が身体に深く刺さり、治りにくいことがあります。
傷口が深ければ血が止まりにくいですし、完治までも時間がかかるでしょう。
どんな症状が現れても、すぐに対処をすることが大切です。

野良猫に噛まれたときのリスク

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野良猫に噛まれたときは、さまざまなリスクが考えられます。
それらのリスクを踏まえた上で野良猫を触るようにすると良いでしょうが、不安であれば野良猫は触らずに遠くで見守るようにすると良さそうです。

パスツレラ症

猫の口腔内にあるパスツレラ菌が人間の体内に侵入することで、パスツレラ症が発症することがあります。
野良猫に噛まれてから30分から数時間した後に、患部に強い痛みや痒みを感じるでしょう。
パスツレラ症は免疫力が落ちているときに症状が現れやすいため、体調が優れないときには野良猫に近づかないほうが良さそうです。
免疫力が落ちているときには、敗血症や髄膜炎を併発する可能性もあり、重症化しやすいといわれています。
命に係わる可能性もあるため、パスツレラ症の初期症状が現れたらすぐに対処する必要があるでしょう。

破傷風

猫の口腔内には、破傷風菌というものも存在しています。
そして傷口から侵入すると、破傷風菌は少しずつ毒素を出していきます。
初期症状が現れるまでに5~10日程度と、噛まれて時間が経ってから症状が見られるため、野良猫に噛まれたことが原因だと気が付きにくいかもしれません。
発熱や痙攣などの症状が見られ、重症化すると呼吸困難により命に係わる可能性もあるため、注意が必要です。
しかし破傷風はワクチンを接種することで、事前に予防をすることができます。

カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症

カプノサイトファーガ・カニモルサスという細菌に感染することで、感染症を発症します。
腹痛や発熱のほか、倦怠感などの症状が見られ、重症化すると敗血症などを併発して死に至る可能性もあるため、注意しなければなりません。
このカプノサイトファーガ・カニモルサスは、猫の約60%が保有しているといわれています。
傷口以外からも感染する可能性があるため、野良猫と触れ合った後にはしっかりと手洗いをすると良いでしょう。

猫ひっかき病

猫ひっかき病は、バルトネラ菌に感染することにより発症するバルトネラ症のことを指します。
何とも緊張感のない病名ですが、重症化すると視力障害や肝機能障害を起こすことがあるため、注意が必要です。
通常は猫に噛まれたり引っ掻かれたりした患部が化膿し、患部まわりが腫れる症状が見られます。
自然治癒することが多いですが、不安であれば重症化する前に病院へ行くことがおすすめです。

狂犬病

狂犬病は現在の日本で確認された事例はありませんが、念のため気を付けなければなりません。
発症するとほぼ必ず死に至るため、日本で飼われているすべての犬はワクチン接種の義務があります。
しかし猫にはワクチン接種の義務はなく、さらには野良猫であれば野生のキツネやアライグマから感染している可能性も考えられるでしょう。

野良猫に噛まれた際の対処方法

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最後に、野良猫に噛まれた際の対処方法をご紹介します。
誤った対処をすることで思わぬ症状に悩まされることも予想されますので、正しく対処をしなければなりません。

傷口を洗い流して消毒をする

野良猫に噛まれた際は、なるべく早くに傷口を洗い流しましょう。
早めに傷口を洗い流すことで、体内に残る菌の数は確実に減るはずです。
その後は傷口を消毒して、感染症のリスクを軽減させます。
すぐに消毒をすることで、傷口の腫れや化膿を予防することができるでしょう。

病院へ行く

野良猫に噛まれてから時間が経ってしまった場合は、なるべく早くに病院へ行きましょう。
特に、軽度であっても痛みやかゆみなどの症状が現れた場合には、すぐに対処したほうが重症化を防ぐことができるはずです。
感染症は時間が経ってから発症することもあるため、少しでも症状が見られたり不安であったりする場合には、病院へ行ったほうが安心できます。

病院に行くときは外科を受診する

もしも病院へ行くのであれば、外科を受診すると良いでしょう。
また、総合外来のある大規模な病院であれば、総合的な診察をしてくれますので、総合外来でも構いません。
野良猫に噛まれた時間などを明確に伝えて、正しい処置をしてもらうようにしましょう。

野良猫に噛まれたらすぐに消毒を!

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野良猫はさまざまな菌を保有しているため、万が一噛まれた際にはすぐに患部を洗い流して消毒をしなければなりません。
また、感染症は噛まれてすぐ症状が現れるものもあれば、噛まれてから10日以上経って症状が現れる場合もあります。
もしも症状が現れたとしても、慌てずに外科や総合外来のある病院で診てもらい、正しい対処をしてもらいましょう。
なるべく早めに対処をすることで、重症化を防ぐことができるはずです。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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