子猫は成猫と一緒の食事じゃダメなの?
生まれたばかりの頃はまだミルクしか飲めないのは想像がつきますが、ある程度大きくなれば大人猫と同じ食事でも良いのでは?と思うかもしれませんね。しかし、1歳までの子猫はまさに体がぐんぐん大きくなる成長期。成長段階に合わせて与えるものを変えていく必要があります。
おおよそ1歳を迎える頃から、やっと成猫用のフードへの切り替えることができますが、それまでは子猫用のフードを与えます。
成長段階に合わせたフードの選び方
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それでは、子猫が1歳を迎えるまでのフードの選び方と与え方を見てみましょう。
生後4週間までの授乳期
産まれて間もない、生後1か月までの赤ちゃん猫は、栄養たっぷりの母乳か子猫用ミルクだけで育てます。母猫と一緒に生活している場合は、母乳を優先しましょう。母乳には、子猫を細菌やウイルスから守る免疫抗体が含まれています。
生後間もないうちに母猫からはぐれてしまった猫を迎えた場合は、子猫用のミルクで代用します。普通の猫用ミルクよりも高脂肪・高タンパクに作られていて、乳糖が調整されているためお腹を壊しにくくなっています。
子猫用ミルクは、専用の哺乳瓶に入れて与えます。温度は人肌程度にし、少しずつでも子猫のペースを守ります。早く飲ませてあげようと、哺乳瓶を押してしまうとむせたり誤嚥してしまう恐れがあるため注意が必要です。
生後4週間~8週間の離乳期
生後1か月を過ぎると、段々と乳歯が生えてきて、ミルク以外の食べ物も食べられるようになります。ミルクと併用しながら、少しずつ子猫用フードと水に変えていく時期です。
これまで液体しか口にしなかった子猫のことを考えると、はじめは柔らかいウェットフードやドライフードをお湯でふやかしたものが良いです。1度にたくさん食べることはできないため、少量ずつを何度にも分けてあげましょう。
スムーズにフードに移行できなくても、焦る必要はありません。ミルクをかけてあげる、飼い主さんの手からあげるなど、安心させながら試していきましょう。
水は常に清潔なものが用意できるよう、こまめに取り替えてあげましょう。器の大きさや高さ、場所を変えるといつかは飲めるようになります。8週目を迎える頃に、離乳食を十分に食べて体重も順調に増えていれば、次のステップへと進みます。
生後8週以降から
離乳食を十分に食べることができるようになったら、子猫用フードに変えていきます。ドライフードも食べられるようになる時期ですが、はじめはウェットフードを混ぜたり、交互にあげても良いです。
ここで選ぶべきなのは、子猫用の総合栄養食です。総合栄養食は、猫に必要な1日の栄養素をバランスよく配合しているため、成長期でどんどん体が大きくなる子猫にはぴったりです。
この段階から、1歳を迎えるまでの長い期間は子猫用フードをあげます。食欲旺盛でいつも「食べたい!」と催促する子も多いですが、まだ胃が小さくて1度にたくさんは食べられません。子猫用フードには、与える量や回数の目安が記されているものがほとんどですので、参考にしてみてくださいね。
猫の食の好みは、生後半年までで決まると言われています。これ以降は、食べたことがないものを避けやすくなるため、できれば様々なフードをあげておいた方が良いとされています。将来的にはドライフードをあげたいと考えている飼い主さんは特に、ドライフードにも慣れさせておきましょう。
子猫がドライフードを食べてくれない場合は
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新たなフードに移行したばかりの頃は、初めは警戒して食が進まないこともあるでしょう。しかし、何度試してみてもドライフードを食べてくれない場合や、ドライフードを食べていたのに食欲が落ちたという時は、工夫が必要かもしれません。また、その一方で食欲が低下するような体調不良が隠れている可能性もあるため注意が必要です。
ドライフードを食べない時にすぐにできる工夫とは
ドライフードに飽きてしまった場合は、ほんの少しだけ工夫すると食いつきが良くなる可能性があります。例えば、ウェットフードや猫用ふりかけ等を少し混ぜてあげてみてはいかがでしょうか。他にも、同じメーカーのシリーズでも味を変えてみることも効果的です。電子レンジで少しだけ温めるだけでも食べてくれる可能性はありますよ。
フードの工夫をしても、半日食事を食べない場合は、体調不良の可能性があります。何も食べず水も飲まない状態が続くと、低血糖や脱水症を起こす可能性があるため、ふだんの様子と違うようであれば速やかに動物病院への受診をおすすめします。
おすすめの子猫用フード4選
それでは、人気の高い子猫用フードを4つご紹介します。
ロイヤルカナン 成長後期の子猫用
生後4か月~12か月までの子猫用です。生後4か月までは、成長前期用が別途販売されています。消化吸収力と免疫力が未発達な子猫のために、必要な栄養バランスを配合。独自の食物繊維と消化しやすいタンパク質との組み合わせが、健康的なふん便の維持を助けてくれるそうです。
ナチュラルバランス ホールボディヘルスキャットフード
生後3か月の子猫から老猫まで、量をコントロールするだけで与えることができます。子猫のうちに慣れておけば、生後12か月を過ぎても新たなフードに変える必要はありません。無添加で、グルテンフリーとなっています。
カルカン 離乳~12ヶ月までの子猫用 まぐろゼリー仕立て
離乳時期から1歳までのウェットタイプの総合栄養食です。乳歯でも食べやすい、小さめのフレークタイプ。総合栄養食なので、そのまま主食としてあげることができます。食い付きの良さにも定評があり、多くの飼い主さんに選ばれています。
ロイヤルカナン マザー&ベビーキャット
離乳期~生後4か月までの子猫に適したフードです。柔らかく食べやすいムースタイプなので、そのままあげても大丈夫。総合栄養食のため、他に何かを加える必要はなく、成長期に合わせて量を調節するだけでOKなのも嬉しいですね。
子猫のフードは成長に合わせて必要なものを
今回は、子猫のフードの与え方と注意点、おすすめの子猫用フードをご紹介しました。子猫は、生後1年までの間にどんどん体が大きくなり、それぞれの器官も発達します。そのため、必要な栄養をきちんと補えるよう、成長に合わせたフードの選択、量の調整が不可欠です。子猫のお世話は何かと大変な面も多いですが、生後1年まではあっという間。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
charm楽天市場店(参照日2020-8-24)
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ペットスペース ジョインアス(参照日2020-8-24)
https://item.rakuten.co.jp/joinus/10000038/
著者情報
こば
小さな頃から保護された犬や猫を迎えて生活。現在は黒猫の「ジジ」に翻弄されながら、発見と感動の毎日を送っています。
実体験を振り返りつつ、飼い主さんの役に立つような情報を分かりやすく記事にすることを目標にしています。