チモシーってなに?
チモシーは、イネ科の牧草で、うさぎの主食によく用いられています。同じイネ科の牧草で、うさぎのエサに選ばれるのは他にもあり、オーチャードグラスやイタリアンライグラス、トールフェスクなども使われています。
ヨーロッパ原産の植物ですが、日本には明治初期に北海道に伝わりました。日本では、北海道や東北を中心に栽培され、自生もしています。
チモシーは、繊維質が多くて低タンパク、低カルシウムであることから、主食としては特に適しているとされ、刈り取る時期により呼び方が変わります。
チモシーの種類
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チモシーは、刈り取る時期で呼び方が変わります。春から夏にかけ初めて刈り取られるものを1番刈りチモシーと呼びます。そして、1番刈りチモシーが刈り取られたあと、夏の終わりから秋にかけて再び生えてきたものを2番刈りチモシーといいます。さらに、2番刈りチモシーのあと、冬に生えてきたものは3番刈りチモシーになります。
・1番刈りチモシー
大きな穂、太い茎、長く幅広で大きな葉が特徴です。固さはあるものの、食物繊維をはじめとする栄養が豊富です。
・2番刈りチモシー
1番刈りとは違い、穂はほとんどありません。茎は細く、葉は柔らかいのが特徴です。1番刈りチモシーは好みが分かれやすいとされますが、2番刈りは比較的多くのうさぎが好みます。
・3番刈りチモシー
非常に柔らかく食べやすい反面、栄養はあまり豊富ではありません。1番刈りチモシーの補助として用いられることが多いです。
こうした違いから、1番刈りチモシーは固くて苦手といううさぎもいます。しかし、繊維質の多さや成分のバランスを考えると、1番刈りチモシーを問題なく食べるのであれば、他を選ぶ必要はありません。
チモシーは、刈り取る時期だけでなく、産地によっても多少硬さや味が異なります。北米やヨーロッパ産は固めである反面、国産は柔らかめ。柔らかい方がうさぎの好みに合いやすいようですが、伸び続ける歯を削り良い状態を保つためには固めのチモシーもある程度は与えた方が良いとされています。
同じチモシーでも圧縮率で好みが別れる!?
牧草は、刈り取り後に運搬のため圧縮されるのが一般的です。圧縮の強度によっては、同じ牧草でも好みが別れるため、それぞれの特徴を知っておくとエサ選びに役立ちます。
圧縮方法は二通りで、シングルプレスとダブルプレスがあります。シングルプレスは緩やかに圧縮されているため、チモシーの茎や穂はあまり潰れず、自然に近い状態となっています。そのため、噛みごたえのある牧草を好むうさぎにおすすめです。シングルプレスであれば、見た目から品質が判断しやすく、高品質なものが多いようです。
一方、ダブルプレスは強い圧力で圧縮されているため、牧草が潰れて柔らかくなっている点が特徴です。海外からの輸入品に多く用いられており、歯の状態が悪いうさぎや、固いものが苦手なうさぎによく選ばれています。
チモシー以外の牧草の特徴は?
チモシーは、イネ科の植物であることをご紹介しました。うさぎのエサとして用いられる牧草には、マメ科のものもあります。マメ科の牧草としては、アルファルファ、クローバー、レンゲなどがあり、嗜好性が高く栄養も豊富な点が特徴です。
イネ科の牧草に比べると、カロリーや栄養価が高いことから、成長期にある子うさぎや病気・出産などで体力が落ちているうさぎにはおすすめ。しかし、大人の健康なうさぎが食べ過ぎると、肥満や尿結石などの原因にもなります。
チモシーの保存方法
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チモシーは、よく乾燥させた状態で商品化されてはいますが、長期間の保管には適していないとされます。時間の経過とともに香りが飛んでしまったり、湿気の多い時期にはカビや虫の発生が心配になったりと、良い状態を保つことが難しくなります。
購入の段階で品質を確かめたいのであれば、透明な袋にパッケージされているものを選びましょう。そして、開封後はチャック付きの袋に入れ替えて保管することをおすすめします。
多くの飼い主さんに選ばれる人気のチモシーをご紹介
それでは、実際にうさぎを飼っている飼い主さんから多く選ばれているチモシーを4つご紹介します。
牧草市場 スーパープレミアムチモシー1番刈り牧草
チモシーの中でも最高級品と言えるグレードの高さで、シングルプレスにより自然の状態に近くなっています。一般的なチモシーに比べると、とても長いのも特徴。うさぎの食性にマッチし敢えて長いものを選んであるため、咀嚼回数が増え歯の伸びすぎを予防してくれるそう。500gごとに梱包されており、新鮮なうちに使いきることが可能です。
牧草市場 チモシーのチカラ
セルロース配合のハイファイバーチモシー「チモシーのチカラ」です。
ハイファイバーなので繊維が多く、牧草が苦手であったり、繊維質が不足しがちな子におすすめです。また、ビール酵母の配合によりさらに消化吸収を良くする工夫がされており、ウサギの健康は腸内環境からというコンセプトにあった、健康を考えたラビットフードです。
うさぎの牧草ネイチャーブリード カナダ産チモシー2番刈り
カナダ産の2番刈りチモシーです。水やりをせず育てられるため、味が濃いのが特徴です。2番刈りなので柔らかく、固い牧草が苦手なうさぎでも食べやすいと定評があります。このショップでは、注文のあった日に仕分けし袋詰めしているそうです。
スーパープレミアムホースチモシー
乾燥日数が短く、色や香りがしっかりと残った最高品質のチモシーです。ロングタイプなのでモリモリ食べることもできますし、敷材としても使えます。
チモシーはうさぎの主食としておすすめ!好みにあったものを
今回は、うさぎの主食となるチモシーについて、特徴や選ぶ際のポイントをご紹介しました。チモシーは、収穫時期や圧縮率によっても好みが別れます。食いつきが悪いなと感じた時は、今回ご紹介した内容を参考に、うさぎの好みに合ったものを探してみてはいかがでしょうか。
市販のチモシーの中には、いくつかの種類から食べ比べができるよう、複数の種類がパックになって販売されているものもあります。好みが把握できないうちは、こうした便利なパックを利用して試してみるのも良いですね。
成長段階や健康状態を考慮し、食べやすいチモシーを選んであげましょう!
牧草マーケット(参照日2020-8-23)
https://item.rakuten.co.jp/bokuso/736126/
mapet(参照日2024-7-08)
https://item.rakuten.co.jp/mapet/4580347137028/
うさぎの牧草ネイチャーブリード(参照日2020-8-23)
https://item.rakuten.co.jp/auc-nbreed/ca2ap-1ks/
charm楽天市場店(参照日2020-8-23)
https://item.rakuten.co.jp/chanet/23830/
著者情報
こば
小さな頃から保護された犬や猫を迎えて生活。現在は黒猫の「ジジ」に翻弄されながら、発見と感動の毎日を送っています。
実体験を振り返りつつ、飼い主さんの役に立つような情報を分かりやすく記事にすることを目標にしています。