犬はアスパラガスを食べても大丈夫？メリットや与える際の注意点など

まずは、犬にアスパラガスを与えても問題ないかについて見てみましょう。
また、どのように与えたら犬にとってメリットがあるのかもご説明します。

結論からいうと、犬はアスパラガスを食べても大丈夫です。
ネギなどと同じユリ科に属しているため、有害であると感じる人もいるでしょうが、そうではありません。
むしろ、栄養素が豊富なアスパラはメリットの多い野菜でもあります。
アスパラガスにはグリーンとホワイトの2種類がありますが、どちらも食べることが可能です。
ちなみに栄養価でいえば、グリーンアスパラガスのほうが優れています。

犬にアスパラガスを与える際は、かならず加熱しましょう。
生のままアスパラガスを与えることはできないため、茹でるなどをし与えることがおすすめです。

アスパラガスには、アルカロイドという成分が含まれています。
過剰摂取により、呼吸器障害や痙攣などの症状が現れることがあるでしょう。
そのため与えすぎに注意し、かならず適量を与えるようにします。

次に、アスパラガスに含まれる栄養素をご紹介します。
併せて犬に与えるメリットも見てみましょう。

アスパラギン酸は、アスパラガスに含まれる代表的な栄養素です。
アミノ酸の一種であり、疲れが気になる犬が摂取すると良いでしょう。
穂先に多く含まれるアスパラギン酸は、ドッグスポーツなどをする行動的な犬におすすめです。

アスパラガスにはビタミンCやE、Kなどのビタミン類が含まれています。
皮膚や粘膜の健康維持に活躍をする栄養素です。

カリウムやリン、カルシウムなどのミネラル類も含まれています。
腎機能のサポートや夏バテ予防のためにも、ミネラル類が含まれるアスパラガスを食べることは良いといえそうです。

ポリフェノールの一種であるルチンは、抗酸化作用に期待できる栄養素です。
血流をスムーズにし、コレステロールを抑制してくれるなどさまざまな効果が期待できます。

食材によっては、加熱することで栄養素が外に出てしまうことがあります。
しかしアスパラガスは、加熱しても栄養素が逃げにくい野菜です。
そのため、ほかの食材に比べても効率良く栄養素を摂取できるでしょう。

最後に、犬にアスパラガスを与える際の注意点についてご説明します。
正しい与え方をし、アスパラガスの豊富な栄養素を効率良く摂取できるようにしましょう。

どんな食材でもそうですが、犬の健康にメリットの多いアスパラガスといえども与えすぎは良くありません。
食べすぎにより消化不良を起こし、体調を崩す可能性もあるでしょう。
ひとつの目安として体重4kgごとに10g程度の量にしておきましょう。
与えすぎ消化不良以外にも、先述したようにアルカロイドによる中毒症状が起きることも考えなければなりません。
アスパラガスの食べすぎによる中毒症状の例は確認されていませんが、万が一ということもあります。
そのため、与える量に気を付けましょう。

どんな食材でもそうですが、犬はアスパラガスを食べることでアレルギー症状を引き起こす可能性があります。
そのため、はじめて犬にアスパラガスを与える場合は少量からはじめましょう。
犬がアスパラガスを食べて嘔吐や下痢などの症状が見られたら与えるのを止め、一度獣医師に診てもらうことをおすすめします。

アスパラガスを原体のまま与えると、消化不良の原因になります。
そのため、犬が消化しやすいように細かく刻んで与えるようにしましょう。
細かく刻んでトッピングのような使い方をすることで、効率良く栄養を摂取することができるはずです。

独特な食感は、犬にとっては不自然に感じることがあるかもしれません。
茹で時間を長くして柔らかくすることで、犬は食べやすくなるでしょう。
胃腸の負担にならないためにも、しっかりと茹でることを忘れないようにしてください。

犬といっしょに猫も飼っている場合は、猫にアスパラガスを与えないほうが良いかもしれません。
なぜなら、猫にとってアルカロイドは大敵だからです。
もちろん犬もアルカロイドによる中毒症状が起きることがありますが、猫は犬以上にアルカロイドに関して敏感です。
犬の食べ残しのアスパラガスを猫が食べてしまうと、中毒症状が現れる可能性が高いでしょう。
そのため、犬といっしょに猫も飼っているのであれば、犬にアスパラガスを与えないほうが無難といえます。

万が一、犬にアスパラガスを与えて中毒症状と考えられる症状が現れたら、どうしたら良いのでしょうか？
まずは素人判断をせずに、動物病院へ連れて行ってください。
そして獣医師に何をどれくらいの量食べたかを、正確に伝えます。
そうすることで、獣医師は中毒症状かどうかを判断しやすく、素早く正確に対処することができるでしょう。

アスパラガスは、犬にとってメリットの多い食材です。
効率良く栄養素を摂取するには、茹でた後に刻んで与えるのが良いでしょう。
しかしアスパラガスの与えすぎは、アルカロイドによる中毒症状が現れる可能性もあります。
適量を心がけることで、犬の夏バテ予防を含めて健康維持が期待できるでしょう。