猫がかかりやすい尿路結石! その症状と原因とは?

尿路結石とは、結石が尿道でつまり、おしっこが出なくなる病気です。1歳を過ぎたオス猫によく見られますが、その症状と原因を見ていきましょう。
2019年02月01日作成

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猫の尿路結石ってどんな病気?

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「尿路結石」は、膀胱の中でできた結石が尿道で詰まってしまい、おしっこが出なくなる病気です。

泌尿器の中で膀胱から尿道までのことを「下部尿路」といい、下部尿路で起こる病気の総称を「下部尿路疾患」といいます。主に「膀胱炎」や「尿路結石症(尿石症)」がこれにあたります。膀胱炎は膀胱が炎症を起こしたもの、尿路結石症は膀胱内にできた尿石が原因で膀胱や尿道が傷ついたものです。そのため、正確な病名は「尿路結石症」になります。

尿の中に含まれる無機質、有機質が結合して石状の固形物になります。これが結石で、場所により膀胱結石、尿路結石、腎臓結石、尿管結石などと名前も変わります。尿路結石の主な症状は膀胱炎と同じ血尿と頻尿です。

こんな症状が出たら要注意!

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では、尿路結石にかかるとどんな症状が出るのでしょうか。

こんな症状が出たら注意が必要です。
・トイレに行く回数が増えた
・トイレにいる時間が長い
・トイレで苦しそうな声を上げる
・おしっこの量が少ない
・おしっこの色が赤やオレンジ、茶色に見える
・おしっこが白濁している
・おしっこにキラキラしたものが見える
・おしっこの臭いが強くなった
・お腹を触ると嫌がるようになった
・落ち着きがなくなった
・陰部や腹部をしつこく舐めている

尿路結石にかかると、猫は何度もトイレに行くようになりますが、トイレに行っても思うようにおしっこが出ません。何度もトイレに行っているけれど、出た様子がない、またはいつもよりおしっこの量が少ないようなら、要注意です。

結石の大きさは砂粒ほどの小さなものから数センチのものまでいろいろです。尿と一緒にキラキラとしたものが見えたら、それは結晶です。

また、膀胱が結晶や結石によって傷ついて出血してしまうと、血尿が見られることもあります。おしっこの色が赤、オレンジ、茶色の場合は血尿ですし、お腹を触ると嫌がるようなら、膀胱が大きくふくらんでいるか、小さくかたくなっているかのどちらかです。

おしっこが出なくなるとどうなるかというと、逆流して膀胱にたまっていき、「尿毒症」になってしまいます。尿毒症はその名の通り、おしっこ(老廃物)の排出がうまくいかないため、血中の老廃物濃度が高まってしまうことです。全身に異常が起こり始め、食欲低下や嘔吐、体温低下などの症状が現れ、二日以上おしっこが出ないと、命に関わる危険な状態となります。

もともと猫は痛みを隠す動物なので、発見が遅れてしまうと重度になってしまう場合があります。

猫の尿路結石の原因とは?

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猫はもともと尿路結石になりやすい動物ですが、1歳以降はそのリスクが高まります。主な原因は5つあります。

1猫は水をあまり飲まない

猫はもともと砂漠出身の生き物なので、積極的に水を飲みません。
そのため、濃度の濃いおしっこをします。水をあまり飲まないと、膀胱内でミネラル分が結晶して尿石ができやすくなります。

ですから、食事や飲水量に配慮することが大切です。

2寒いとさらに水を飲まなくなる

人間も同じですが、猫も寒くなると飲む水の量が減ります。もともと飲む水の量が少ないのに、さらに減れば、おしっこがますます濃くなり、尿中に結石ができやすくなります。

できるだけ、トイレは寒くない場所に置いてあげることも大事です。

3栄養が偏っている

猫の尿路結石には、尿がアルカリ性に傾くとできる「ストラバイト結石」と、酸性になる「シュウ酸カルシウム結石」があります。

ストルバイト結石は、成長期に発症しやすく、1~6歳までの若い猫に見られやすい尿路結石です。カルシウムやリン、マグネシウムなどを過剰に摂取することや水分不足によって発症するといわれています。

一方、シュウ酸カルシウム結石は、マグネシウムが不足したり、ビタミンCを過剰に摂取しすぎたりして、猫の尿pHが酸性に近づくと起こる病気だといわれています。

これらは食事の偏りが原因で起きるといわれています。

4オスは尿結石、メスは膀胱炎になりやすい

人間も同じですが、オスは尿道がメスより細くカーブをしているため、膀胱内でできた結石が尿道を傷つけて炎症を起こしたり、尿道に結石が詰まりやすいので注意が必要です。特に、生後4か月以前など幼すぎる時期に去勢手術を受けたオスは尿道が発達しないため、さらに尿結石のリスクが高いといわれています。

一方、メスは尿道がオスよりは太いため、小さな結石ならおしっことともに外に流れ出てしまいますが、尿道が短いため、外から細菌が入りやすく膜胱炎になりやすいといわれます。

5ストレスを与えない

結石は年齢、ストレス、遺伝などの要因が複雑に重なり合って発症します。そのため、なるべくストレスのない環境で過ごさせてあげることも大切です。

なお肥満気味の猫は運動量が低下するため、尿路結石になりやすいといわれているため、肥満にも注意が必要です。


もともと猫は腎臓や尿路の病気にかかりやすい動物。早期発見のためにも普段からトイレの様子を注意深く観察することが大切です。

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UCHINOCO編集部

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