生まれて1年間ほどで大人になる子猫。将来、丈夫で健康な猫になるためには、子猫の1年間の食事がとても大切です。ここでは、子猫の餌について見ていきましょう。
1.子猫の餌選び
キャットフードには「子猫用」と「成猫用」があります。子猫は1年間で体重が約20倍~30倍と急激に成長するので、成猫の約3倍の栄養を必要としていると言われています。そのため、子猫用のキャットフードは、たんぱく質や脂肪が多く含まれており、カロリーが高くなっているのが特徴です。
子猫に成猫用の餌を与えても害にはなりませんが、栄養が足りなくなってしまう恐れがあります。子猫には栄養のたくさん含まれている餌を選びましょう。
また、キャットフードなどのペットフードには、着色料や防腐剤などの添加物が入ったものが多くあります。害が及ぶ可能性があるため、子猫の餌を選ぶときには、無添加のものを選ぶようにしましょう。
また、猫は本来肉食動物ですので、穀物の消化が得意ではありません。体の小さい子猫ならなおのこと、キャットフードには、できれば穀物を使用していないものを選びましょう。
2.授乳期の子猫の餌
生後すぐ~4週間くらいまでの子猫には、高脂肪・高たんぱくで栄養豊富な母乳か、子猫用のミルクを与えましょう。母乳からは免疫抗体を摂取できるため、子猫にとって最適ですが、母猫がいない場合もあるでしょう。子猫用ミルクは母乳と同じような成分でできているので、子猫にとっても安心です。ミルクを与える際には、子猫用の哺乳瓶に入れ、人肌程度に温めて飲ませるようにします。
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3.離乳期の子猫の餌
生後4週間ほどになると、乳歯が生えてきます。このころからミルクだけでなく、キャットフードと水を与え始めるようにしましょう。できれば、やわらかくて飲み込みやすい、ウェットタイプのキャットフードを選びます。ドライタイプであれば、お湯でふやかすなどして与えましょう。
水は、新鮮なものを与えるようにします。いつでも飲めるように、清潔な器に入れて置いておくようにしてください。はじめのうちはなかなか飲まなくても、場所や器を工夫すると、飲んでくれるようになります。
4.成猫になる前の子猫の餌
生後8週間を過ぎると、だんだんと固いフードも食べられるようになります。はじめのうちは、やわらかいウェットタイプと固いドライタイプを混ぜたり、ドライフードをお湯でふやかしたりして与えます。徐々にドライタイプの餌に慣れさせていきましょう。
5.子猫に食べさせてはいけないもの
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子猫に限らず、猫には与えてはいけない食品があります。特に注意したいのが、長ネギや玉ねぎ、ニラ、ニンニクなどのネギ類です。これらは猫にとって毒性があるので、猫が中毒を起こしてしまい、命を落としてしまうケースもあります。
また、チョコレートやカカオ類も与えてはいけません。カカオに含まれているテオブロミンという物質が、猫にとっては有害で、これも死に至ることがあります。また、チョコレートに限らず、甘いお菓子なども与えないほうがよいでしょう。
日本人は、「猫は魚が大好物」というイメージを持っている人が多いですが、生の魚や貝類、エビ、カニ、イカ、タコなども与えないようにしましょう。特にアワビには、猫にとって有害な物質が含まれており、食べてしまうと皮膚病になる恐れがあります。
さらに、焼き魚や鶏肉を与える際には、骨を与えないように十分注意が必要です。猫ののどや消化器官はとても細いため、骨がのどに詰まって窒息する場合があります。また、魚の骨は鋭いですし、鶏の骨は砕けやすく、いずれものどに刺さりやすいためとても危険です。
また、子猫用ミルクがない場合に牛乳で代用することも避けましょう。猫はラクターゼという牛乳に含まれる乳糖を消化する酵素を持っていないことが多いためです。したがって、牛乳を飲むと重度の下痢を起こしてしまうことがあります。
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子猫の餌選びには、気を付けたい点がいくつかあることがお分かりいただけたでしょうか。子猫の成長段階に応じて適した餌を与えて、丈夫で元気な猫ちゃんに育ててくださいね。
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UCHINOCO編集部
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