ペットと一緒に新幹線は乗れる?乗車時の基本ルール
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結論から言うと、ペットと一緒に新幹線に乗ること自体は可能です。
しかし、実際にペットと一緒に新幹線に乗る際には、人が乗車するときとは違ったルールがあるため、他の乗客に迷惑をかけないためにもしっかり理解しておくことが大切です。
まずは、ペットと一緒に新幹線に乗る際の基本ルールを解説します。
なお、旅行先や利用する鉄道会社などによってルールが異なる場合があります。
そのため、実際に旅行する際には事前にしっかり自分で調べてから乗車することをおすすめします。
手回り品きっぷを購入する
ペットと一緒に新幹線に乗る前には、事前に「手回り品きっぷ」を購入してください。
各鉄道会社において、犬や猫などの動物は手回り品(=車内に持ち込む手荷物)という扱いになるため、犬用に別途座席を確保することはできません。
2025年6月現在の手回り品きっぷの価格は、1枚290円で販売されています。
手回り品きっぷは改札の窓口などで購入できます。
購入時には中身が危険物などではないかを確認するために、荷物のチェックが入ることがあります。
また、利用する鉄道会社によっては乗車区間などを聞かれる場合もあるため、移動ルートや目的地もしっかり明確にしておきましょう。
ペットは動物専用のケース・リュックに入れておく
ペットと一緒に新幹線へ乗車する際には、ペットの全身が入る動物専用のキャリーケースやリュックなどに入れておくのもマナーです。抱っこやリードを繋いだ状態での乗車はできません。
ペットの全身が入っている状態でも、ドッグスリングは布状で形態が固定されないことから禁止されているので注意しましょう。
ちなみに、身体障害者補助犬法に定められている盲導犬・介助犬・聴導犬については、表示などをしていればケースへの収納や手回り品きっぷの購入は不要です。
また、ケースやリュックにペットを入れて乗車する際にも、以下のような制限があります。
①ケースの縦・横・高さの長さの合計が120cm以内
②ケースと動物を合計した重さが10kg以内
そのため、ペットの全身が入るペットカートやキャリーケースでも、カートやカートを含めた長さ・重さが規定値を超えてしまう場合は新幹線への乗車ができません。
人が込み合う曜日・時間帯は避ける
ペットと一緒に新幹線に乗車する際には、できるだけ混雑する曜日・時間帯は避けることが大切です。
人が込み合う車内は他のペットに関して乗客とのトラブルにつながる可能性があるだけでなく、ペットにとっても知らない人や臭いに囲まれてストレスになることも。
トラブルを防止しつつ、ペットと一緒に快適な旅行を楽しむためにも、できるだけ閑散期や人が少ない時間に利用するようにしましょう。
また、人が比較的少ない車両を利用することもポイント。
特にエスカレーターなどが近いホームの中央付近の車両や、トイレなどが設置されている車両については混雑しやすい傾向があるため避けることをおすすめします。
乗車時間はできるだけ短くする
ペットと一緒の新幹線旅行では、できるだけ乗車時間が短くなるようにしてください。
新幹線旅行の場合、目的地によっては到着までかなり時間がかかることもあるでしょう。
しかし、移動中はペットに狭いケースの中で過ごしてもらうことになるため、長時間移動となると身体的に負担がかかる場合があります。
ペットのトイレや水分補給などの必要性も出てくるので、できるだけ乗車時間が短くなるように移動ルートを考え、適宜休憩時間を挟んであげることが大切です。
当日までにシャンプーやトリミングを済ませておく
ペットと一緒に新幹線へ乗る場合は、旅行当日までにシャンプーやトリミングなど済ませて清潔にしておきましょう。
ペットの臭いや抜け毛などが目立っていると、他の乗客の迷惑になってしまいます。
中には動物に関するアレルギーを持っている人が乗車している可能性もあるので、最低限のルールとしてお手入れをしておいてください。
抜け毛対策として、ペット用の洋服を着用させるのもおすすめです。
新幹線に乗れる動物と条件とは?
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一緒に新幹線に乗れるペットには、以下のような動物が挙げられます。
・犬
・猫
・小鳥(鳩 など)
・小虫類
・初生ひな
・魚介類
猛獣やへびなどといった、他の乗客に危害を及ぼす可能性がある動物に関しては車内への持ち込みが不可能です。
また、前述したケースを含めた重さ制限の都合上、犬や猫の場合は小型・中型の種類に限られる傾向にあります。大型の動物に関しては乗車を断られる可能性があるため注意しましょう。
ペットと一緒に新幹線に乗るときに必要なもの
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ペットと一緒に快適な新幹線旅行を楽しむためには、事前準備が何より大切!
以下にまとめている必要なものをしっかり用意しておきましょう。
・動物用キャリーまたはリュック
・ペット用おむつ
・ブランケットやおもちゃ
・水分補給用のペット容器
乗車に必須のアイテムといえるキャリーケース・リュックについては、長時間移動に適した機能性の高いものを用意しましょう。狭くて身動きが取りにくいケースだと、ペットが落ち着いて過ごせません。
ある程度ゆとりのあるサイズのものを選ぶとともに、通気口や飛び出し防止用リードなどがあるかもチェックしておくことも大切です。
また、長時間新幹線に乗っていると、体調やストレスによってはおしっこをしてしまう可能性もあります。
万が一ペットが粗相をしてしまっても落ち着いて対応できるように、ペット用おむつを着用させておくと安心です。
加えて、乗車中のペットのストレス解消のために、普段使っているブランケットやお気に入りのおもちゃを用意してあげるとよいでしょう。
また、荷物の準備だけでなく、車内で無駄吠えをしたりケース内で暴れたりしないようにしつけを徹底しておくこともマナーです。
新幹線旅行においてペットは、ケースやリュック内で過ごすことになります。
慣れない場所だとペットが不安になる可能性もあるので、あらかじめ自宅でペットにケース内で過ごすことに慣れさせておきましょう。
ペットとの新幹線旅行におすすめの商品(1)PETiCO ペットキャリー
「ペットと一緒に旅行に行きたい」という飼い主の想いから開発された、中型犬対応のペットキャリーケースです。
ワイド設計の扉をケースの上部・側面の2箇所にデザイン。通気性のよいメッシュ扉なので、移動中にもペットが呼吸しやすいでしょう。
扉にはオートマチックファスナーも採用しているため、ペットが誤って飛び出すのを防げます。
キャリーバーを下げるか、バーの根元にあるボタンを押せばキャスターがピタッと固定。新幹線への乗車中にキャリーケースが勝手に動かず安心です。

ペットとの新幹線旅行におすすめの商品(2)ICHIFUJI ペット用キャリーバッグ
お出かけのスタイルに合わせて使い方を変えられる、3WAYタイプの動物用キャリーバッグです。
ハンドバッグのように使えるだけでなく、ストラップを着けてショルダーバッグにしたり、キャリーケースのハンドルに通したりして持ち運べます。
3箇所の出入口と4つの窓を搭載しているため通気性もよく、中に入ったペットが窮屈に感じにくいのも魅力です。
天井部分はメッシュ生地を採用しており、扉を開けなくても中にいるペットの様子をチェックできますよ。
アジャスター付きの飛び出し防止リードにより、ペットがバッグから飛び出してしまうのを防げるので、ペットとの新幹線旅行におすすめです。

ペットとの新幹線旅行におすすめの商品(3)第一衛材 マナーパッドアクティブ
ペットの体型にぴったりフィットする、オス・メス兼用のペット用マナーパッドです。
銀イオン消臭シートと抗菌ポリマーで、おしっこの臭いをしっかり消臭。
吸収力の高い綿状パルプと水分をゼリー状に固めるポリマーを採用しているので、おしっこの後でも表面がサラサラで蒸れにくくなっています。
ロングテープがパッドのズレを防止するため、活発なわんちゃんにもぴったりです。
紙おむつや布製のアウターなどに取り付けて装着できるので、愛犬のお出かけスタイルに合わせて使えます。

ペットとの新幹線旅行におすすめの商品(4)spring AUTO PET MUG
皿とボトルが一体型になった、ペット用吸水ボトルです。
最大の特徴は、ボトル部分をワンプッシュすることで皿に水が溜まる仕組み。
新幹線旅行の移動中でも簡単にペットの水分補給ができます。
ボトルから手を離すと溜まった水がボトル内に戻るので、飲み残しの処理にも困りません。
皿部分はワイドに設計されているので、マズルが短い犬や猫でも飲みやすいでしょう。
皿の底には水濡れ防止ロックも付いており、ボトルを使わないときの水漏れも防げます。

ペットとの新幹線旅行におすすめの商品(5)IDOG&ICAT ぬくぬくホットマット
電気やヒーターなどを使わず、ペットの体温を使って表面温度を高めるエコロジーなホットマットです。
マットは軽量で畳んで持ち運びやすく、動物用のキャリーケースやバッグにもすっぽり入れられます。
新幹線での移動中に使うブランケットとしてはもちろん、カフェなどでペットを待機させるためのマット代わりにもぴったりです。

犬・猫と一緒に新幹線で過ごすときのマナー
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ペットと一緒に新幹線旅行を楽しむ際には、乗車時だけでなく乗車中の過ごし方にも気を付けなければいけません。他の乗客に迷惑をかけないためにも、ここからはペットと一緒に新幹線で過ごすときのマナーを解説します。
ケースは座席シートの足元に置く
新幹線に乗車している間、ペットが入ったケースは座席シートの足元に置いてください。
通路や隣の席などにケースを置くと、他の乗客の迷惑になってしまいます。
前述したように、ペットは手荷物と同じ扱いになります。
そのため「足元は汚くてペットが入ったケースを置きたくない」という理由で、新幹線の指定席や自由席のチケットをペット用に購入することはできません。
どうしても足元の汚れなどが気になる場合は、膝の上に置いて乗車するようにしてください。
また、座席の足元のスペースに入らないサイズのケースであれば、車内の特大荷物コーナーを事前に予約しておくのもよいでしょう。
その場合、ペットの体調の変化にすぐ気づけるように、コーナーの近くにある指定席を購入することをおすすめします。
車内ではケースからペットを出さない
新幹線に乗っている間は、ケースからペットを出さないようにしてください。
ケースから出してしまうと脱走したり、他の乗客へいたずらをしたり、車内を汚してしまったりするリスクがあります。
水分補給や散歩などは、新幹線から降りてから行いましょう。
鳴き声が止まらない場合はデッキに移動しよう
交通機関での移動やケース内での過ごし方に慣れていても、ペットの性格によっては興奮して吠えてしまう場合もあります。
ペットが落ち着かなくなったときには、お気に入りのおもちゃ・おやつなどで注意を引くことがマナーです。
しかし、どうしても鳴き声が止まらない場合は、他の乗客の迷惑にならないように新幹線のデッキへ移動してください。ペットが落ち着いたら座席へ戻るようにしましょう。
【関東近郊】ペットと一緒の旅行におすすめのスポット3選!
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せっかくのペットとの新幹線旅行ですから、さまざまなスポットもペットと一緒に楽しみたいですよね。
ここからは、関東近郊にあるペットと一緒に楽しめるおすすめの旅行スポットを紹介します。
①わんダフルネイチャーヴィレッジ(東京都)
「わんダフルネイチャーヴィレッジ」は、愛犬と一緒にアウトドアができる複合施設です。
秋川丘陵の豊かな自然に囲まれた敷地内にはドッグランやドッグプール、オートキャンプ場などが併設されています。
特にドッグランは都内最大級の広さを誇り、犬のサイズに合わせた専用エリアがあるのが魅力的!
初めてドッグランに行くわんちゃん用の「ビギナーズエリア」も用意されているので、愛犬をのびのび運動させられますよ。
ドッグランでたくさん運動したら、セルフウォッシュコーナーで愛犬のお手入れも可能。
マイクロバブルシャワー完備で、運動時の汚れもすっきり落とせます。
キャンプ場も愛犬と一緒に利用できるので、非日常を愛犬と一緒に楽しめるでしょう。
②スプラッシュガーデン秩父(埼玉県)
埼玉県の荒川沿いに位置するオートキャンプ場が「スプラッシュガーデン秩父」です。
自然に囲まれた7,000坪の広大な敷地にはバンガローやドッグランがあります。
ペット可のバンガローもあるので、愛犬と一緒に宿泊やアウトドアが楽しめますよ。
ドッグランは全犬種共用エリアと小型犬用エリアに分かれており、愛犬の体格に合わせて使えるので安心です。
敷地内には温泉「 梵の湯」に加えて犬用の温泉やシャワーも併設。
愛犬とたくさん遊んだ疲れを一緒にリフレッシュできます。
③こもれび森のイバライド(茨城県)
「こもれび森のイバライド」は、茨城県稲敷市に位置するテーマパーク。
敷地内はロケーションの異なる複数のエリアに区分されており、自然を楽しめる多彩なアトラクションが用意されています。
ドッグランも併設されており、全犬種共用のフリーコーナーと犬のサイズで区分されたエリアを用意。愛犬の体格に合わせて利用できるので安心ですね。
デイキャンプエリア内には、夏季限定で犬用プールもオープン!
無料で利用できるので、愛犬と一緒に水遊びも楽しめますよ。
また、敷地内の一部のレストラン・デイキャンプ場は犬同伴での利用もOK。
愛犬と一緒にくつろぎながら食事を楽しめるでしょう。
【関西方面】ペットと一緒の旅行におすすめのスポット3選!
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関西方面にも、関東に負けないぐらい魅力的なペット同伴OKの旅行スポットがたくさんあります。ここからは、ペットと一緒に行ける関西のおすすめ旅行スポットを紹介します。
①堺・緑のミュージアム ハーベストの丘(大阪府)
「堺・緑のミュージアム ハーベストの丘」は、堺市にある様々な体験ができる公園です。
敷地内ではカピパラ・ヒツジの多彩な動物とのふれあいや、自然を活かしたアスレチックやアクティビティを楽しめます。
自由に遊べる有料ドッグランに加えて、わんちゃん入園可能区域も用意しています。
季節の花畑や自然に囲まれながら、愛犬と一緒に散策できますよ。
園内を走るハーベストトレインや高さ最大36mの観覧車には、愛犬と一緒に乗車OK。
自然を背景に愛犬の可愛い写真を撮るのもよいでしょう。
②ポルトヨーロッパ(和歌山県)
「ポルトヨーロッパ」は、忠誠地中海の港町をモチーフにしたテーマパークです。
フランス・イタリア・スペインの3つの国を再現した園内には、絶叫系からVRなどの多彩なアトラクションが用意されています。
犬連れでの入園がOKで、リードを装着すればおしゃれなヨーロッパの町並みを一緒に散策できますよ。各エリアにフォトスポットがあるので、愛犬と一緒に記念撮影してみましょう。
③兵庫県立フラワーセンター(兵庫県)
「兵庫県立フラワーセンター」は、ペット同伴OKの植物園です。
園内には2,500㎡もの中央花壇や四季の花壇などがあり、約4,500種類もの花を観賞できます。
リードを繋いだペットであれば、温室を含む園内全域を散策できます。
風車や美しい花をバックに、愛犬と一緒にフォトジェニックな写真を撮影するのもよいですね。
ペットとの楽しい新幹線旅行は「準備」が何より大切!
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ペットと一緒に新幹線に乗ることは可能ですが、他の乗客に迷惑がかからないようにしっかり事前準備をしておくことが大切です。本記事で紹介した基本ルールや必要なものを踏まえて、ペットとの楽しい新幹線旅行を計画してみてくださいね。
・OUTLET TRAVELER 楽天市場(参照日:2025/6/4)
https://item.rakuten.co.jp/outlet-traveler/3001-m/
・ICHIFUJI Online 楽天市場(参照日:2025/6/4)
https://item.rakuten.co.jp/ichifujiec/nk038/
・ペットFamily 楽天市場(参照日:2025/6/4)
https://item.rakuten.co.jp/familypet/40900146/
・PET SELECT by nihonikuji 楽天市場(参照日:2025/6/4)
https://item.rakuten.co.jp/petselect/6890030400/
著者情報

西野由樹
生粋の犬好きなフリーランスWebライター。執筆のお供はコーヒーと愛犬のマルチーズ「こたろう」。
やんちゃな愛犬にちょっかいを出されつつ、今日も実体験・調査に基づいた執筆で、読んで楽しい記事づくりに勤しむ。