猫がしっぽをパタパタさせているときは何を考えている?

愛猫の名前を呼んだときに、しっぽをパタパタさせて返事をしているような素振りをすることがあります。
また、日向ぼっこをしながらしっぽを動かしている猫もいるでしょう。
この記事では、猫がしっぽをパタパタさせているときなど、しっぽの動き方でわかる猫の気持ちを解説します。 2022年09月13日作成

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猫のしっぽの役割

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猫のしっぽは、可愛らしいだけではありません。
まずは、猫のしっぽの役割を解説します。

平衡感覚を保つ

猫は平衡感覚に優れた動物で、高い場所でも物怖じせずにスイスイと渡ることができます。
その平衡感覚の秘密は、しっぽにあります。
しっぽを素早く振ることで骨盤の位置を調節して、足元の悪い場所から落下するのを予防することが可能です。
また、猫は自分より高い目線の場所を覗くときに立ち上がることがありますが、これは後ろ足2本としっぽを利用して、バランスを取っています。
ちなみに、猫は狭い場所でも躊躇せずにジャンプしますが、これもしっぽで着地点へのバランスを取っているのです。
このように、猫のしっぽは猫にとってなくてはならないものだということがわかります。

気持ちを表現する

猫のしっぽは、気持ちを表現するときにも利用します。
今回ご紹介する「しっぽをパタパタさせる」もそうですが、「しっぽをブンブンと振り回す」、「しっぽをピンと立てる」などもそれぞれ異なる気持ちが表れています。
猫はどんなときも無表情で犬ほど表情豊かな動物ではないため、しっぽで気持ちがわかるとなれば、飼い主としてはありがたいものです。

猫がしっぽをパタパタさせているときの気持ち

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それでは本題である、猫がしっぽをパタパタさせているときの気持ちをご紹介します。
猫の気持ちがわかれば、さらに信頼関係を築くことができるでしょう。

激しくパタパタさせるのは怒っている

猫はイライラしたり怒ったりすると、しっぽを激しくパタパタとさせます。
もちろん表情では何もわからないため、そのような状態のときに気軽に猫のことを触ってしまい、引っかかれたり噛まれたりすることがあるでしょう。

普通にパタパタしているときは何かを気にしている

猫が普通のスピードでしっぽをパタパタしているときは、何かを気にしていることが考えられます。
これは、猫の狩猟本能によるものです。
おそらく、いっしょに猫じゃらしで遊んでいるときや、飛んでいる虫を目で追っているときにみせることが多いでしょう。

名前を呼んだときにパタパタするのは返事をしている

猫の名前を呼んだときにしっぽをパタパタさせるのは、名前を呼ばれたことに対する返事です。
猫が上機嫌であれば、「ニャー」と鳴いて近くに寄ってくるかもしれませんが、その場から動くのが面倒なときには、しっぽをパタパタとさせて軽く返事だけします。
「名前を呼ぶとしっぽを振って合図をして可愛い!」と感じるかもしれませんが、猫にとっては「動くのも面倒だし、しっぽで合図だけでもしておくか」と考えているのでしょう。

考えごとをしている

猫がボーっとしながらしっぽをパタパタさせているときは、何か考えごとをしているサインです。
窓の外を見ながら、ベッドで寝転がりながらしっぽをパタパタさせているときは、邪魔をせずにそっとしてあげたほうが良いでしょう。

縦にパタパタさせているときは次に何をするか考えている

猫は、縦にしっぽをパタパタさせることがあります。
これは、「いまから何をしようかなぁ」と考えているのかもしれません。
猫はマイペースな動物のため、行き当たりばったりで次にすることを考えているのでしょう。
また、子猫をあやすときにもしっぽを縦に振ることがあります。

しっぽの動き方でわかる猫の気持ち

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猫のしっぽは、パタパタさせるだけでなくピンと立てたりブンブン振り回したりと、さまざまな動き方をします。
最後に、しっぽの動き方でわかる猫の気持ちをご説明します。

ブンブンと振り回すときは闘争心の表れ

猫がしっぽをブンブンと振り回すときは、闘争心の表れです。
特に野良猫や喧嘩っ早い猫に多く、しっぽをブンブンと振り回すことで自分の存在や強さをまわりにアピールしているのでしょう。

抱っこしたときにしっぽでお腹を隠すときは恐怖を感じている

猫を抱っこしたときに、しっぽでお腹を隠すことがあります。
これは、恐怖を感じているサインです。
猫にとってお腹は弱点ですが、抱っこをされることでお腹が丸見えになってしまいます。
そのため、猫はお腹を守るためにしっぽを利用して防御態勢をとっているのかもしれません。

抱っこしたときにしっぽをパタパタさせるのは嫌がっている

猫を抱っこしたときにしっぽをパタパタさせるのは、嫌がっているサインです。
もともと猫は抱っこが苦手なことが多いですが、大人しい猫であれば暴れることは少ないでしょう。
そこで、しっぽをパタパタとさせて飼い主に嫌な気持ちを伝えようとしているのかもしれません。

抱っこしたときにしっぽをゆっくりと動かすのは喜んでいる

猫を抱っこしたときに、しっぽをゆっくりと動かすことがあります。
これは、パタパタさせるときの逆の気持ちで、嬉しいときのサインです。
ちなみに、安心しているときにも、しっぽをゆっくりと動かします。
抱っこと飼い主が大好きな猫であれば、飼い主に抱っこされることでしっぽをゆっくりと動かすでしょう。

しっぽの動きで猫の気持ちがわかる?

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猫のしっぽの動きで、ある程度の現在の気持ちがわかります。
しっぽをパタパタさせているときに考えていることは、何かを考えていたり飛んでいる虫を気にしたりしていることが多いです。
また、怒っているときにはしっぽを素早くパタパタと動かします。
ちなみに、飼い主が名前を呼んだときにしっぽをパタパタするのは、「呼ばれたし、一応返事でもしておくか」と少し面倒に感じているときです。
このように、しっぽだけで猫の気持ちがある程度わかれば、さらに愛猫のことを愛おしく感じるようになるかもしれません。

著者情報

けんぴ

若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。

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