犬の交尾とは?
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まずは、犬の交尾とはどのようなことを指すのかについて見てみましょう。
間違った知識で犬を交尾させないためにも、かならず知っておかなければならない知識です。
犬の交尾は子孫を残すためには行わない
犬同士で行う交尾は、生物としての本能から子孫を残すために行うものだと考えがちですが、それは間違いです。
犬の交尾は、子孫を残すためではなく、本能的欲求を満たすために行います。
メス犬は発情期が来たら、オス犬は発情期のメス犬のにおいを嗅ぐと、本能的に交尾がしたくなるはずです。
その欲求を満たすためにお互いが交尾をし、結果的に妊娠・出産をすることになります。
交尾前行動とは?
オス犬とメス犬は、交尾をする前に交尾前行動を行います。
これは、お互いのにおいを嗅いだり、身体をじゃれあいながら舐めたりして、交尾の下準備をするわけです。
犬の交尾はどのように行う?
交尾の準備ができたメス犬は尻尾をずらしてオス犬に合図をし、オス犬は合図に気が付くとメス犬の背中にまわりマウンティングを行います。
オス犬のペニスがメス犬の膣内に入ると、オス犬は腰を前後に動かして精子を放出します。
マウンティングにより、メス犬の膣はオス犬のペニスを膣内で固定することができるため、精子が外に出ないようにしっかりと放出することが可能です。
この際にメス犬が逃げると怪我の原因ともなりますので、交尾を見守っているときはしっかりとリードを固定してお互いが離れないようにする必要があります。
精子を放出した後は、オス犬は身体を反転させてメス犬と背中合わせの状態になります。
この状態で5~45分程結合を維持する、陰部結合という行動が見られますが、これは精子や前立腺液を最後まで放出して妊娠を促すためだと考えられていますので、しっかりと見守るようにしましょう。
交尾をするのに最適なタイミングは?
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本格的に愛犬に子犬を産ませたいと考えるのであれば、交尾をするタイミングも考えなければなりません。
発情期や交尾を行う年齢など、交尾に関する知識を持っておきましょう。
メス犬の出産に適した年齢は2~5歳
メス犬の身体に負担がなく、リスクの少ない出産適齢期は、だいたい2~5歳程度だといわれています。
メス犬は、生後7ヶ月を過ぎたあたりから発情期を迎えることとなりますが、このタイミングで妊娠をすることはおすすめしません。
1歳程度での妊娠や出産は、メス犬の遺伝性疾患を保有しているかどうかの判断がつきにくいからです。
また、6歳以上になると母体への負担が大きいことと、筋力の衰えにより難産となるため、避けたほうが良いでしょう。
交尾をする前に健康診断を受ける
犬の交尾をする前に、メス犬の健康診断を受けましょう。
遺伝性疾患や寄生虫、その他の生殖器系の疾患がないかどうかを診断してもらい、妊娠・出産をすることができることを確認します。
交尾をする最適なタイミングは?
メス犬の身体に異常がないことを確認したら、交尾をする最適なタイミングを覚えておきましょう。妊娠をしやすくなる、発情サイクルを把握しておくことがおすすめです。
まず、メス犬の受容姿勢についてご説明します。
受容姿勢とは、メス犬がオス犬を受け入れるときの行動や姿勢のことを指します。
オス犬に近づくとしっぽを上げて外陰部を見せたり、マウンティングをされても抵抗しなかったりすることが、受容姿勢の一般的な行動です。
また、オス犬が離れると近づき、近づくと遠くに駆け出してじらすような行動も、受容姿勢の行動のひとつとして挙げられます。
この受容姿勢が見られてから3日目に排卵が起こりやすいといわれているため、このタイミングで交尾をさせるのが良いでしょう。
犬の交尾でのトラブルと対処方法
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犬の交尾には、さまざまなトラブルが考えられます。
対処方法を理解しておくことで、万が一のときにも慌てないで対処することができるでしょう。
望まない妊娠を避けるために
ドッグランなどで、発情期のメス犬がオス犬と交尾してしまい、望まない妊娠をする可能性はゼロではありません。
これは飼い主同士が揉める原因となることはもちろん、産まれた子犬をどうするかという問題もあります。
愛犬の望まない妊娠を避けるには、発情期のメス犬はほかの犬と触れ合わせない、オス犬の飼い主であっても愛犬から目を離さないなどの対策をとる必要があるでしょう。
また、今後愛犬に子犬を産ませる気がないのであれば、避妊・去勢手術を検討する必要もあります。
トイレの失敗が多くなる?
発情期を迎えたメス犬は、トイレの失敗が多くなることがあります。
また、何もしていないときでも陰部から血液などが垂れてカーペットなどを汚してしまうこともあるでしょう。
そのため、犬の寝床にシーツを敷く、犬用生理用品を用意するなどの対策をしてあげると良さそうです。
落ち着きがなくなる、食欲減退などが起きる
発情期のメス犬や、メス犬からの刺激を受けたオス犬は、落ち着きがなくなったり、食欲がなくなったりすることがあります。
これはホルモンバランスの乱れによるものですので、そこまで心配する必要はありません。
ただし食事をしなくなると健康を維持することができなくなるため、犬の好物をドッグフードに混ぜるなどの工夫をすると良いでしょう。
また、ホルモンバランスの乱れによるものはしつけで直すことができないため、叱ることは避けたほうが良さそうです。
犬の交尾の正しい知識を持ちましょう
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犬の交尾や発情期は、犬を飼っている人であれば覚えておいて損はありません。
特にメス犬を飼っていて、いつか愛犬の子犬がほしいと考えている人であれば、発情期中でのトラブルに直面することもあるでしょう。
そんなときに正しい対処・対策をすることで、愛犬への負担も少なくなるはずです。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。