猫にハムを食べさせるのはなぜいけないの?
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猫にハムを食べさせることは、なぜいけないのでしょうか?
肉食であるならば、ハムを食べても何ら問題ないと感じるかもしれません。
それでは、猫にハムを食べさせてはいけない理由を見ていきましょう。
塩分が高い
まず、ハムは人間用に作られたものであるため、塩分が高いです。
もちろんサンドイッチなどの料理に使うので、ハムの塩分は人間にとって美味しく感じるものであります。
また、猫も塩分が濃いものを好む動物であるため、猫にハムを与えたとしたら、喜んで食べ進めるでしょう。
しかし、猫がほしがったとしても、ハムは与えてはいけません。
ハムの塩分は、猫にとって高すぎるため、猫の身体に大きな負担がかかってしまうためです。
当然のことですが、生ハムもかなり塩分が高いため、食べさせないようにしましょう。
添加物が入っている
ハムには添加物が含まれていることが多いです。
これらの添加物は、人にとっては無害であっても、猫にとっては害のある成分である可能性があります。
また、ハムには塩分のほか、商品によってはほかの調味料が含まれていることもあり、やはり猫にとってハムは有害であるといえる食品です。
魚肉ソーセージなら大丈夫?
ハムは基本的に豚を使用した加工食品です。
しかし、一部には魚肉を使用したハムもありますし、スーパーに行けば魚肉ソーセージも多く売られています。
魚肉であれば、塩分がある程度控えてであるため、与えても良いのではないかと考える人もいるかもしれません。
たしかに魚肉を使用したハムであれば、肉のハムより塩分は抑えられているでしょう。
ですが、それでも猫にとっては過剰な塩分となってしまいます。
そのため、魚肉で作られたハムであっても、猫にハムを与えることは避けたほうが良いでしょう。
猫にハムを与えることによる悪影響
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それでは、猫にハムを与えることで、猫の身体にどのような悪影響があるのかを見てみましょう。
これからご紹介することは、猫にハムを与えることを我慢することで防ぐことができるため、必ず徹底するようにしてください。
腎臓病のリスク
猫はもともと腎臓病になりやすい動物です。
そのため、ハムのような塩分が高い食品を与えると、腎臓に大きな負担がかかり、腎臓病のリスクが高くなってしまいます。
過剰な塩分摂取により発症した腎臓病は急性腎臓病である可能性が高く、すぐに対処しないと命に係わるため、注意しなければなりません。
もしも猫がハムを食べてしまった後、食欲がなくなったり繰り返し吐くようであれば、腎臓病を疑う必要があるでしょう。
肥満
ハムにもさまざまな種類があります。
その中でも脂質が高いロースハムなどは、猫の肥満に繋がるでしょう。
肥満はさまざまな病気の可能性を高くするため、猫の適正体重を保つためにも、ハムを与えないに越したことはありません。
丸々と太った猫は可愛らしいかもしれませんが、運動能力の高い猫にとって肥満は大敵です。
高いところから着地したり、走り回るときに足腰に大きな負担がかかってしまいます。
アレルギー
猫にも、私たち人間のようにアレルギーを持っていることがあります。
ハムの原料に使われる豚肉のよってアレルギー症状が見られることがあるため、やはりハムは猫に与えないほうが良いでしょう。
アレルギーであった場合は、下痢や嘔吐のほか、身体の痒みを感じることもあります。
ですが、もし猫に豚肉アレルギーがないとしても、塩分が高いハムは猫に与えないほうが良さそうです。
人が食べているものをほしがるようになる
猫にハムを与えると、人が食べているものを食べたがるようになってしまうことも考えられます。
一度そういった癖がつくと、直すことは簡単なことではありません。
ハムもそうですが、ほかの猫にとって有害である食材をほしがるようになるのは、猫にとってもさまざまなリスクが高まってしまいます。
そのため、猫には基本的にキャットフード以外は与えないように、日頃から気を付けなければなりません。
もし猫におやつを与えたいのであれば、猫用として販売されているおやつを与えるようにしましょう。
猫がハムを食べてしまったときの対処方法
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気を付けていても、猫が飼い主の目を盗みハムを食べてしまう可能性もあります。
それでは、万が一猫がハムを食べてしまったときの対処方法をご説明しましょう。
しばらく様子を見る
猫が少量のハムを食べてしまった場合、まずはしばらく様子を見るようにします。
数時間経っても特に下痢や嘔吐などの症状がないようであれば、猫の身体に大きな問題はないのかもしれません。
ただし、食欲がなくなる・水を多く飲むようになるなどの症状が現れた場合は、ほかの対処をしないといけないでしょう。
動物病院へ連れて行く
もしも猫がハムを食べた後に食欲や元気がなくなったり、下痢や嘔吐などの症状がある場合には、すぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。
また、猫が元気であったとしても、大量のハムを食べてしまったときには、すぐに動物病院に行ったほうが良さそうです。
急性腎臓病は症状の進行が早いため、放置しておくと猫の体調が急変してしまう危険性があります。
猫にハムはNG!ほかの加工食品にも気を付けよう
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以上のように、猫にとってハムは猫の健康を害する可能性が高い食べ物のひとつであることがわかります。
ハムは過剰な塩分のほか、添加物も多く含まれています。
それらが猫にとって腎臓病や肥満のリスクがあることを忘れずにいなければなりません。
猫は塩分が高いものを好んで食べるため、一度ハムの味を知ってしまえば、今後もほしがるようになってしまいます。
ですが、猫はキャットフードさえしっかりと食べていれば、健康を保つことができる動物です。
しつこくねだられると、根負けして猫にハムを与えてしまいたくなるでしょうが、猫に健康で長生きしてもらいたいのであれば、ぐっとこらえましょう。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。