鳥の防災グッズを用意するために、飼育環境をおさらい
出典元:https://www.shutterstock.com/
防災グッズを用意する前に、まず基本的な飼育環境について知っておきましょう。
まずは温度管理。鳥が過ごすスペースの温度や湿度管理は大変重要です。適温は鳥の種類や年齢、体調にもよりますが、温帯にいるセキセイインコなどはだいたい25~30℃程度が適温と言われています。冬は特に乾燥しすぎないよう、湿度は40~60%をキープしましょう。
また、直射日光が当たりすぎるのも鳥にとってよくありません。必ず日陰を作ってあげましょう。
特に関東から南の地方では、暑さ対策も重要です。鳥が翼を広げ、呼吸が速くなっている場合は、暑すぎる可能性があります。
飼育時は、鳥の大きさに適したケージを用意します。十分羽を広げることができるか、尾の先が周囲や底に当たらないかをチェックしましょう。ケージの素材はかじってもサビないステンレス製が適しています。
鳥の防災グッズ、これだけは用意しよう!
出典元:https://www.shutterstock.com/
鳥の防災グッズは在宅避難・同行避難のどちらでも対応できるよう、最低でも次のアイテムを用意することをおすすめします。
・少なくとも3~5日分程度の水と餌。環境省では「7日分以上」を推奨しています。
・水や餌を入れる容器。震災の場合、大きな余震が起きる可能性がある場合は、陶器製より割れにくいプラスチック製がおすすめです。
・常備薬はかかりつけの動物病院で相談して準備しておきましょう。
・キャリーケースには普段から慣れさせておきましょう。プラスチック製キャリーは保温しやすく、暖かい空気も逃げにくいのでおすすめです。
・キャリーケース用のカバーやバッグがあると移動に便利。カバーは保温にも役立ちます。避難所が夜も明るい場合は暗くすることが可能です。タオルもカバーとして使えます。
・保温用のカイロ。電気が使えない場合の保温に備えましょう。
・キャリーケースに敷く紙は新聞紙やキッチンペーパーが便利。こまめに取り替えられるようにしておきましょう。
・ごみを入れるビニール袋は多めに。
・ウェットティッシュがあると、水が使えなくてもケージなどの掃除ができます。
これらのことに注意して、災害時でも鳥がストレスなく過ごせるようにしてあげましょう。
鳥の防災グッズとしておすすめのグッズをご紹介
おすすめの鳥の防災グッズを5点紹介します。保温しやすいキャリー、周囲に飛び散りにくい餌入れ、ケージの外から取り付けられる給水器、ウェットティッシュ、においの漏れにくいゴミ袋など災害時に役立つものばかりです。
鳥のおすすめ防災グッズ(1)HOEI ぷちキャリー
画像出典:https://www.rakuten.co.jp/seiranen/
正面の扉以外は一面プラスチックなので、風を通しにくい構造です。そのため保温に適しています。特に冬の防災グッズとしておすすめです。後ろには小さな窓があり、通気も可能。餌入れが最初からついているため、別途用意する必要がありません。
上部には取っ手がついていて、とっさのときもすぐに持ち出せます。組み立てタイプなので普段から組み立てておき、愛鳥を時々入れて慣れさせておくといいでしょう。カラーはピンクやブルーなどがあります。
鳥のおすすめ防災グッズ(2)アラタ BIRD HOUSE
画像出典:https://www.rakuten.ne.jp/gold/chanet/
ふたがついているので、周囲に餌が飛び散りにくいのが特徴の餌入れ。鳥を連れて同行避難した際も、周りの人に迷惑をかけずにすみます。
透明な餌入れなので、餌の減り具合や餌入れの汚れが一目で確認できるのもメリットのひとつです。非常時に餌の確認がしやすいことは、鳥の健康維持のためにも重要です。抗菌剤入りなので、万が一避難生活が続いても清潔に使えるため、防災グッズとして便利です。
鳥のおすすめ防災グッズ(3)スドー ピッコリーノ メモリ付クリア給水器
画像出典:https://www.rakuten.ne.jp/gold/chanet/
ケージの外から取り付けられる鳥用の給水器です。そのため水の交換が手早くできることが大きなメリット。また水の交換のためにケージの扉をいちいち開けなくてすむので、鳥が逃げる心配が少なくなり、防災グッズとして適しています。
飲み口は半透明なので、給水器や水の汚れがすぐに確認できます。また、給水器に目盛りがついているのも便利です。鳥が飲んだお水の量が把握できるほか、サプリメントなどを入れるときに必要なお水の量を簡単に量ることができます。
鳥のおすすめ防災グッズ(4)マルカン ペットウェットティッシュ
画像出典:https://www.rakuten.ne.jp/gold/aquapet/
鳥をはじめとするペット用のウェットティッシュなので、愛鳥に安心して使えることがメリットです。
災害時には断水になる可能性もあります。ペット用ウェットティッシュがあれば鳥のケージや餌入れ、止まり木などの汚れ落としができます。また鳥の足などの汚れもさっと拭き取ることが可能です。人間用のウェットティッシュとは別に、防災グッズとして準備しておきましょう。愛鳥を連れて移動する際も、持っておくと便利です。
鳥のおすすめ防災グッズ(5)マルカン ゴン太のニオわないうんちのふくろ
画像出典:https://www.rakuten.ne.jp/gold/chanet/
避難生活が長引くと困るのがゴミの処理。ケージに敷いた紙などに付いたフンや、食べこぼした餌の臭いは普通のビニールでは周囲に漏れることもあり心配です。
こちらは消臭タイプの袋なので、臭いづらいというのが防災グッズとしてぴったり。色付きなので汚物も見えにくく、周囲の目も気になりません。長いサイズで、かさばりやすいゴミも入れることができます。
鳥の防災グッズをそろえておけば、万が一のときも心配なし
出典元:https://www.shutterstock.com/
鳥の防災グッズを用意しておけば、いざというときもあわてずにすみます。大切な鳥の命を守れるのは飼い主さんだけ。愛鳥の適正温度や湿度など、飼育環境を再確認しておくのも非常時に備えるためには大切なことです。
最低限用意したい鳥用防災グッズは、お水や餌、常備薬。そして在宅避難でも同行避難でも使えるキャリーや餌入れ、給水器、お手入れグッズ、ごみ入れなどです。いつでもすぐ持ち出せるようにひとまとめにしておいてください。
うさうさラビトリー (参照日:2019-11-29)
https://www.rakuten.co.jp/seiranen/
charm 楽天市場店 (参照日:2019-11-29)
https://www.rakuten.ne.jp/gold/chanet/
アクアペットサービス (参照日:2019-11-29)
https://www.rakuten.ne.jp/gold/aquapet/
人とペットの災害対策ガイドライン - 環境省 (参照日:2020-03-24)
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3002/0-full.pdf
著者情報
いとうえつこ
麻布大学卒。子犬・子猫の哺育からシニア犬・猫の介護や看取りなどさまざまな経験から少しでも皆様のお役に立てる記事を書きたいと思っております。ペット栄養管理士・家畜人工授精師資格所持。