犬がお尻の臭いを嗅いでいる！！その時の心理は・・・？

お尻の臭いを嗅ぎあうというのは、犬社会では最初の挨拶です、これを上手に行えない犬というのは社会化が出来ていない犬ということになります。犬同士にも最初の礼儀ということがあります。「こんにちは」「あなたは誰ですか？」というコミュニケーションを最初に図ろうとするときに、お互いの臭いを嗅ぎ合います。

犬にとっては当たり前の行動です。犬のお尻には様々な情報が集積されているのです。人間にはわからないその微妙な匂いの差が、その犬の個体を特定するきっかけにもなるのです。初対面の犬同士でもお尻の臭いを嗅いで、相手を知ることになるわけです。

お互いに相手を知ろうとするときに、犬はお尻を嗅ぎ合うという方法を選びます。名刺交わす人間社会とそこは、感覚的に同じようなものです。肛門腺には、その犬の年齢や性別などがわかる成分が分泌されているのです。その犬がどのような犬なのか？ということが瞬時にわかる方法なので、犬はしきりにお尻の臭いを嗅ごうとします。

犬の肛門腺という場所には分泌液があります。その肛門嚢から出ている分泌液にはその犬の情報が多く発信されているのです。自分の自己紹介と相手の素性を知る手段として、お尻の臭いを嗅ぎ合うというのは、犬の世界では最も重要な初対面の際に行われる儀式のようなものです。

逆にこのような最初の挨拶すら交わせない犬というのは、問題犬ということになります。犬に慣れていないタイプの子で、群れの中に入ることがなかなか難しいことが多いのです。自分のお尻の臭いを嗅がすことも出来ず、敵対心を見せるようでは仲間を得ることもできません。お尻の臭いを嗅ぎ合うという行動ができてこそ犬社会でやっていけるわけです。

犬の嗅覚は想像以上に発達しているものです。相手の臭いを嗅いで情報を得ることで、安心してその犬と一緒に居られるという安心感を得るのです。犬というのは用心深い生き物であることをその場面を見ていて感じるものです。

お尻の臭いから相手の犬の体調までわかってしまうのは、すごいことです。具合が悪い時には、とにかくその犬から離れるなど用意周到な態度を取るのは犬の勘の良さなのです。

犬は自分のことをアピールすると同時に、相手の犬のことを深く知ろうとする習性があります。相手はどんな犬なのか？何を食べているのか？という細かな情報まで全部を知りたいと考えているのです。案外と犬は「知りたがり屋」なのかもしれません。その反面、相手には慎重に接していこうとします。衝動的な行動よりも、理にかなった動きをする方が安全と考えているのです。

犬は仲間を常に求めているものです。群れで生活をすることを習性としているからです。初めて出会った犬のことを多く知ることで、自分仲間を一頭でも増やしたいと考えているのです。それが犬としての生きがいであり、喜びでもあります。飼い主さんとの時間と、仲間の犬との時間を大切にすることで、豊かな感性も磨かれていくのです。

心身共に充実している犬は、相手の犬のお尻を嗅ごうと努力をします。その行為は外側から見れば「みっとのない！」という理解の仕方もできるのですが、これは犬同士の行為です。多めに見て暖かく見守ってあげてほしいのです。心身ともに健全な犬の当間の行動です。立派に社会生活を行う上で必要不可欠な行動として、受け入れてあげましょう。