ソワソワする春は猫の繁殖時期
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猫は日照時間の長い時期に発情する動物です。そのため、おおよそ春と秋は、猫たちの繁殖の時期にあたります。
この時期になると、メスは変な大声を出すようになりますし、オスはオスでメスの取り合いで大げんかを始めます。ケンカにより、命を落としてしまう猫もいます。
外に出る猫はこの時期になると、いつもより外にいる時間が長くなりますし、部屋で飼っている猫も外に出たがってソワソワし始めます。
いつも落ち着いている猫も外をうかがっているため、きっと、のんびりとご飯を食べているどころではないのでしょう。中には、怯え始める猫もいるほどです。トイレに入っていても、食事をしていても、ずっと外を気にして食欲も落ちてきているようなら、いっそのこと外が見えないようにしてしまうのも手です。
避妊手術や去勢手術をしていない猫は特に、注意が必要です。
痩せるのが気になるからといって、今まで気ままに外に出していたのに、いきなり家の中に閉じ込めてしまってはかわいそうなので、メスなら避妊手術を、オス同士の喧嘩を避けるためにも去勢手術をするのもひとつの手です。
手術をすることで、繁殖時期が来ても、落ち着いて過ごせるようになります。
暖かい春は冬毛が抜ける時期
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冬になると寒さから身を守るために、毛の量が増えてきます。これで自然と保温性が高められるというわけです。背中よりもお腹のほうが、もこもこでクッション性があります。まるで毛皮を羽織っているような感じになります。
ところが、春暖かくなると、この毛が抜けてきます。これが冬毛から夏毛へと変わる換毛期にあたります。
夏毛は断熱効果があり、冬毛には保温効果が必要なので、春になると風通しがよい夏毛へと生まれ変わるのです。
掃除をするとわかると思いますが、ごっそり抜けているのがわかるはずです。しかし、こんなに抜けてもハゲないのですから、どれだけ生えているのか、その数には驚くはず。人の髪の毛は平均でおおよそ10万本ですが、猫はその10倍の100万本といわれています。
普通はひとつの毛穴に生えている毛は1本ですが、猫の毛は、1つの毛穴に対して複数本、多ければ10本もの毛が生えています。
春になるともっこりと多かった冬毛が抜けてくると、何となくスマートになった感じがします。しかし、実際に体重を測るとそうでもないことが多いものです。
このように冬毛が抜けてしまうと、痩せて見えることがあるのです。
冬毛が、どんどんと抜けていくと、猫は、きれい好きですから、自分の身体をきれいにしようと、せっせと舐めます。この時、舐めた毛が咽に詰まったり、毛玉になって腸に詰まったりすることがあるので、しっかりとブラッシングをして、抜け毛を取り除いてあげるようにしましょう。
春から夏にかけてのブラッシングは、長毛の猫は毎日行い、短毛の猫は2、3日に1回のペースで行います。
厳しい冬は体脂肪を増やす時期
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冬は寒さから体を守るために猫の体は、自然と体脂肪を溜めようとします。こうして本能から冬支度を始めるというわけです。
そのために冬に入る頃になると、食事をたくさん食べることで、体脂肪率を増加させます。これで1~2割ほど太ります。ただ、もこもこの冬毛に覆われているため、わからないかもしれません。
ところが、春になってくると冬毛も抜けますし、自然と体重を元に戻すため、急に痩せたような感じがしてくるのです。実際、冬に入るときにつけた体脂肪分が減るため、痩せているかもしれません。
このような原因から、春になると痩せて見えたり、実際に痩せてしまうのは病気とは違い、一過性のものです。しかし、中には病気が隠されていることもあるので、気になる時にはすぐに獣医師に見てもらうようにしましょう。
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UCHINOCO編集部
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