猫のトイレを掃除していると、良く固まった猫砂がスコップで面白いように取れます。しかし時々、グズグズとくずれてうまく取れないこともあります。
猫がおしっこをした直後ならば仕方ないですが、いくら待っても固まらない場合、それは猫が体調をくずしている注意信号かもしれません。
猫砂が固まらない原因
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猫砂が固まらない原因をいくつかあげてみます。
毎日まめに猫トイレを掃除することは良いことですが、熱心になりすぎて猫がおしっこをした直後に片づける人がいます。
しかし、そのタイミングだと猫砂がグズグズとくずれてしまうでしょう。猫砂は固まるまである程度の時間を要するのです。
また製品によってはよく固まらないものもあるようです。使い始めから猫砂が固まらず、猫も健康そうであれば猫砂を他の製品に替えるか、猫砂の種類を変えるなどして様子をみてください。
以上のことにあてはまらず、いつも固まっていた猫砂が急に固まらなくなったならば、猫の尿の質が変わったのかもしれません。そうなると病気を疑ってみる必要があるでしょう。もしかすると猫に多い、腎臓病にかかっているのかもしれません。
猫の様子を見てみよう
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猫は、毛繕いをするにあたって毛を飲み込んでしまい、ときおり毛玉を吐くことがあります。
しかしもし、頻繁に吐くようであり、吐くものが毛玉ではなく食物や胃液であった場合、それは病気のおそれがあります。尿の色もチェックしてみてください。着色されていない白っぽい猫砂を使えば、色の違いにより気づきやすいでしょう。
また、普段よりも水を飲む量が増えていないでしょうか。それとともにおしっこの回数や量が増えていませんか。また、急に痩せてきたりしていないでしょうか。
以上のような症状がある場合は、猫の腎臓病を疑ってみる必要があります。
猫の腎臓病とは?
猫が腎臓病にかかりやすいことはよく知られています。歳を取った猫はかなりの確率で慢性の腎臓病にかかるともいわれています。猫がなぜ腎臓病にかかりやすいのか、はっきりとした原因はわかっていないようです。
仮説として、あまり水を飲まないため腎臓に無理が生じ、腎臓病になるのではないかともいわれています。歳を取った猫は腎臓の機能も弱っているので、なおさら腎臓病にかかりやすいとのことです。
他には、細菌やウイルスなどといった外的な要因によって引き起こされる場合もあります。
猫が腎臓病になったならば、なるべく早く治療を開始することが大切です。
病院で検査してもらおう
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猫の腎臓病はなかなか症状にあらわれにくく、発見が遅れてしまうことがあります。そんなときに有効なのが尿検査です。
猫のようすがおかしいときは、病院で尿を検査をしてもらいましょう。また自宅でも猫の尿の異常を見つけられるかもしれません。
一般に健康な猫の尿はうすい黄色をしています。水のように色が薄かったり、血が混じったりしているようならば、すぐに病院に連れて行ってください。
どんな治療が行われるのか?
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慢性腎臓病は残念ながら完治する病気ではありません。できる治療は「病気の進行を遅らせること」であるということは理解しておく必要があります。
猫が慢性の腎臓病であるとわかったならば、まずは食べ物を腎臓病用の食事に切り替えます。腎臓病用のフードは各メーカーからさまざまな種類が出ていますので、お医者さんと相談の上で適切なものを選んでください。
薬は、症状に合わせて処方されます。腎臓病といってもさまざまな症状があるのです。また、猫の腎臓病の治療として、人間と同じように透析を行うこともあります。
しかし費用などの問題から透析治療を続けるのは難しいというのが現状です。
膀胱炎や糖尿病について
猫は体質的に尿関係のトラブルが非常に多いです。理由はやはり近年の与える餌が非常に水分が多いのがその原因の一つです。また食欲を増すために味が濃く作られているので、塩分で血液の粘性が変わって、かなり血流が悪くなり、透析装置でもある腎臓に負担が多くかかってしまうからです。猫は肉食性で、塩分や水分は獲物の血液から得る様に出来ているため、市販のフードは食いつきの良さ、趣向性に重点を置いているといえます。
一方で、膀胱炎等の場合は血液中の水分が足らず、腎臓で血液を濾過しても余分な水分が分離できません。このため、膀胱炎の猫の尿は非常に濃く、しかも量が非常に少ないのです。固まる猫砂の多くは尿の水分で砂が膨らみ、膨張によって互いにくっつく様に出来ているので、猫砂で固まるタイプで、砂の粒の小さなものに変えても、そもそもごく少量しかスコップですくえない時は、膀胱炎を疑った方が良いでしょう。
それと猫の糖尿病ですが、これは人間のような生活習慣病から起こるのではありません。運動不足とか、色々想像で言われていますが、猫の肝臓はそもそもその体に比べてそれほど脆弱ではありません。しかし、問題は猫の胃は非常に小さく、猫はそのため沢山食べてエネルギーを維持する事ができません。犬と違って、猫の食事は朝夕といった決まった時間ではなく、常に新鮮な餌がいつでも置いてあるのが理想です。
しかし、飼い主さんの都合で、餌の種類をドライフードから缶詰に変更したり、餌の成分が変わる場合が多いです。この時に、与える食いつきが悪いとついつい食いつきが良い餌にしてしまうことが多く、これが”食べすぎ”の要因となります。糖尿病は肝臓と腎臓の両方にダメージを与えるので、猫の餌には十分注意が必要です。
まとめ
猫の慢性腎臓病は、早期に発見することが大切です。猫のようすに日頃から注意して、とくに尿の量や色をチェックしてみてください。
少しでも疑わしいことがあるようならば、病院で尿検査をすることをおすすめします。
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UCHINOCO編集部
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