猫の特徴であるヒゲですが、実は猫が生きていくために重要な役割をしていることをご存知でしょうか。今回は猫のヒゲの役割とヒゲから読み取れる感情についてピックアップしました。
1.猫のヒゲは何のためにあるの?
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ヒゲは飾りではなく猫が生きていくにあたりとても重要な役割をしています。
猫は人間でいうと0.3くらいの視力しかありません。この視力では自然界では天敵を察知することができないため、代わりに耳やヒゲの機能を発達させることで危険を察知できるようにしています。さらにヒゲは神経系とつながっており、物音や敵の体温を感知するとダイレクトに脳へ伝達されます。ご自宅の猫が外で物音がするとヒゲをピーンとさせて反応していることはありませんか。これは物音の振動をヒゲで感知していち早く察知しているからなのです。人間が気づくよりも早く物音に気付いて反応しているのは、このような猫の特徴があるからなのですね。
そんな繊細な音を感知することができるヒゲですが、間違っても人間がヒゲを切ることはしてはいけません。ヒゲを切ってしまうと周囲の状況を感知することができなくなり、猫は恐怖から身動きが取れなくなってしまいます。猫のヒゲは生命線とも言えますので、大切に扱ってくださいね。
2.猫のヒゲ、実は〇本あった!?
猫と言えば口の周りに生えたフサフサのヒゲですが、一体何本生えているかご存知でしょうか。実は合計で50~60本程生えていると言われています。また、口の周りに生えた上唇毛と呼ばれるヒゲだけでなく、目の上にある上毛・頬の横にある頬骨毛・口の横にある口角毛・顎にある頭下毛など意外にも顔中にヒゲが生えています。これらのヒゲはそれぞれ役割があります。例えば目の上にある上毛は人間のまつげと同じで、上毛が物体に触れると危険を察知して目を閉じる役割をしています。また上唇毛は平衡感覚を保つ役割を果たしており、万が一ヒゲがなくなってしまうと猫は歩行することができなくなってしまいます。
ヒゲの長さは箇所によって異なりますが平均4~5cmほどで、ギネス記録では19cmのヒゲを持つ猫ちゃんがいると言われています。ヒゲは長い方が周囲の危険をいち早く察知することができるため、猫にとっては長い方が生きていく上で有利とされています。ご自宅の猫ちゃんはどのくらいの長さか観察してみると面白いかもしれませんね。
3. ヒゲから猫の感情を読み取ろう
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感情が顔に出にくい猫ですが、実はヒゲの角度によって表情を読み取ることができます。表情を上手に読み取って、猫とのコミュニケーションに役立ててみてください。
ヒゲが上を向いている
ヒゲが上を向いているときは嬉しい・遊んで欲しいという気持ちの表れです。例えば一緒に遊んでいるとき、猫のヒゲがボワッと上を向いていることはありませんか。このとき猫は遊んでくれて嬉しい・興奮しています。このようなヒゲになっているときはぜひ一緒に遊んでスキンシップをとってあげてください。
ヒゲが下を向いている
猫が眠たいとき・リラックスしているときはヒゲが下を向いています。これは猫がお気に入りの場所でのんびりしているときによく見られます。このときはちょっかいを出したりせず猫のひとり時間を優先させてあげましょう。
ヒゲが前を向いている
ヒゲが前を向いているときは警戒心や興味深々のとき見せる光景です。初めて見るモノに対して恐る恐る近づいて、ヒゲをセンサー代わりにして危ないものではないか偵察します。この時に鼻もクンクンさせており、猫自身は真剣なのですがちょっと可愛らしい顔になっているのでこの行動をしているときは必見です。
ヒゲが頬にくっ付いている
ヒゲを頬にくっつける理由は何パターンかあります。まず大きな物音がしたときに身を縮めながらヒゲを頬にくっつけます。これは恐怖の表れですので、猫が落ち着いてから優しくなでてあげてください。また、食事中もヒゲを頬にくっつけて器につかないようにしています。これは猫ヒゲが汚れてしまうと大切なセンサーが機能しなくなってしまうため、折りたたんでヒゲが当たらないようにしています。
猫のヒゲには意外な機能があることが分かり、驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。猫のヒゲは定期的に抜け替わりますので、自然と抜ける分には問題ありません。ヒゲの動きをよく観察してぜひ猫とのコミュニケーションに役立ててください。
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UCHINOCO編集部
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