【犬のヤキモチ】犬が嫉妬したときにみせる行動とその対処法とは

人は誰かに嫉妬の感情を持つと、嫌な顔をしたり、ときには嫌がらせなどの行動に出ることもあります。では、犬はどうでしょう?そもそも犬に嫉妬という感情があるのでしょうか?そこで今回は、犬がみせる嫉妬にスポットを当てて解説します。 2021年07月19日作成

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犬が持つ嫉妬の感情とその際にみせる行動をよく観察することで、犬が抱く心理をより理解できます。あなたの愛犬と照らし合わせて考えてみましょう。

犬に「嫉妬」の感情があるのか?

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犬に嫉妬の感情があるのかという疑問について、結論からいうと「犬にも嫉妬の感情がある」といえます。

犬が嫉妬心を抱く動物なのか測る実験はこれまでにも数多く行われてきました。

飼い主が犬型のロボット(鳴き声やしっぽを振ったりする)と遊んでいるところを愛犬にみせると、犬は飼い主にちょっかいを出すようにして、飼い主とロボットの関係を断とうとするという研究結果があります。

また、犬をリードでつないだ状態にしたうえで、飼い主が犬のぬいぐるみと戯れる様子を見せつけたところ、犬のリードを引っ張る力が強くなったという結果も報告されています。

これらの研究結果から、犬も嫉妬という感情を持っていることがわかりました。

しかし、犬の嫉妬心についてはいまだ解明されていないことが多く、今後の展望が期待される分野のひとつといえます。

犬が嫉妬心を抱く対象はどんなものがあるの?

犬が他の動物やぬいぐるみなどに嫉妬する原因は、犬が群れを形成して生活する動物であることが由来しているとされます。

犬は元来、群れのリーダーを頂点としたピラミッド型の社会で生活しています。
そのため、飼い犬であれば、飼い主やその家族が群れの仲間ということになるわけです。

その群れにおいて犬はさらに序列を設け、自分より格上なのか格下なのかを見定めているとされています。

このような犬の特性から、犬は自らの地位を脅かす存在が現れると、嫉妬心を抱くのではないかと考えられているわけです。

犬が嫉妬心を抱く対象として代表的なものには以下が挙げられます。

・多頭飼いの他動物(犬・猫)
・赤ちゃん
・飼い主と親しい人間(家族・恋人・友人)
・飼い主の注意を引く対象物(スマホ・テレビ・ゲーム機) など

嫉妬心を抱く対象は犬によって異なるため、あくまで参考程度にご覧ください。
また、犬の成長(学習)に応じて、過度な嫉妬心を示さなくなるケースもあります。

嫉妬した犬がみせる特徴的な行動とは?

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犬が嫉妬心を抱くことはわかりましたが、嫉妬心を持った犬はどのような行動を取るのでしょうか?

こちらでは、4つの行動パターンをご紹介します。

① ライバルとなる相手を攻撃する

犬は嫉妬心から、ライバルとなる相手を攻撃することがあります。

例えば、先住犬が新しく来たペットを攻撃することがありますが、これは自らの地位やテリトリーが脅かされることに対する嫉妬心からの行動です。

他の説としては、飼い主の身を守るためというものがあります。
この説は、犬にとって新たに現れた存在は恐怖の対象であるため、飼い主を未知の存在から守ろうとして対象を攻撃するという考えから唱えられたものです。

② 破壊行動にでる

嫉妬心から、ライバルとなる対象や身の回りにある物を破壊する犬がいます。

ぬいぐるみを破壊する程度であればそこまで問題はありませんが、電源コードや家の壁紙など、犬がケガをする恐れのある物や修復が困難なものには注意してください。

また、破壊した物がぬいぐるみやクッションである場合、中綿を飲み込んでしまう可能性があります。
誤飲による体調不良を起こさないよう、危険な物はすぐ取り上げるようにしましょう。

③ 飼い主に甘えるしぐさをする

犬は嫉妬心を抱くと飼い主に甘えるような行動を取ります。

飼い主の注意を自分に向けるため行っていると考えられ、体をすり寄せる、手を舐めるなどのしぐさをみせます。

④ トイレ以外で粗相をする

トイレ以外でわざと粗相をするのも、犬が嫉妬心から行う行動だとされます。

トイレの失敗により飼い主の注意を自身に向けられるため、それにより飼い主とライバルとの距離を離そうとするようです。

ただし、トイレの失敗は加齢や病気による場合も否定できず、一概に嫉妬心からの行動として決めつけることはできません。愛犬の健康状態をチェックしたうえで判断するようにしましょう。

犬が嫉妬しているときはどう接したらいいの?

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犬が嫉妬していると感じられる行動を取ったとき、どのような対応をしたらよいでしょうか?

① かまってあげる

愛犬と遊ぶ、撫でるなどのかまってあげる時間を作りましょう。

多頭飼いなどをしていると、どうしても1頭に割ける時間が限られてしまいます。
ですが、きちんと1頭ずつ向き合う時間を作り、あなたを独占する時間を愛犬にあたえてください。

そうすることで、犬も少しずつ状況を理解できるようになり、嫉妬心を抱く回数も減っていくでしょう。

② ストレスがたまらないように工夫する

嫉妬によるストレスがたまらないよう、犬が自由に過ごせる場所を作る工夫をします。

嫉妬心は相当のストレスを犬にあたえてしまいます。
ですから、お気に入りのおもちゃをあたえる、自由に走り回れる場所を作るなど、愛犬のストレスを軽減させるための工夫を考えましょう。

③ そっとしておく

犬が嫉妬による行動をしていた場合、そっと様子をみるのもひとつの方法です。

子どもの世話や家事、仕事などで、どうしても愛犬への対応がおろそかになることがありますよね。

そのようなタイミングであれば、問題行動を起こさないか、そっと様子をみるだけでもよいでしょう。

問題行動がみられたときはすぐに愛犬を静止し、ケガや事故が発生しないよう注意してください。

愛犬の嫉妬とうまく付き合っていくには

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犬が抱く嫉妬心については、いまだわからないことばかりです。

愛犬が嫉妬心を抱く理由である、「自らの地位が脅かされるかもしれない」というのは、言い換えれば、「飼い主さんとの関係が変わってしまうかもしれない」ということです。

飼い主への深い愛情から嫉妬心が生まれていると考えたら少し嬉しくなりませんか?

物を壊す、攻撃するなどの問題行動に注意しなければいけませんが、愛犬の嫉妬心とうまく付き合っていくには避けて通れません。

愛犬の深い愛情と、ときには強すぎる想いを背負って、これからも仲良く過ごしていきましょう!

著者情報

U.SHOHEI

父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。

現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。

得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。

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