犬が飼い主の顔をなめる理由とは?愛情表現以外のサインも!?

犬が飼い主の顔をなめる行為には、愛情表現以外にもいくつかの理由が考えられます。ここでは、その理由や犬の気持ちをご紹介します。 2021年04月20日作成

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犬がなめるのは様々な感情の表れかも

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犬が飼い主をなめるのは、感情や気持ちを伝えるためと考えられることが多いです。もともと、犬同士のコミュニケーションの1つにも、なめるという行動があります。例えば、子犬が母犬の口元をなめるのは、お腹が空いているサインと言われます。興奮している犬をなめる時は、なんとかなだめようとする気持ちの表れとも。

人間に対しても、単なる愛情表現以外の理由でなめることはあるようで、その時のシチュエーションや犬の気持ちからその意味を察知してあげることは大事です。飼い主の顔をなめる場合と、手や足をなめる場合とでは意味も違ってくるかもしれません。

そして、執拗になめてくるようだと、ちょっと心配な面も出てきます。中には、なめ癖がついて困っている家庭もあるかもしれませんね。なめ癖がついている場合は、たまに行うスキンシップ程度にとどめられるように訓練が必要です。

犬が飼い主の顔をなめる時の気持ち

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「大好きだから喜んでほしいな」

犬が顔をなめてくると、多くの飼い主さんは愛情表現だと自然に理解して嬉しい気持ちになるのではないでしょうか。そのため、顔をなめてくる犬に優しくしたり、喜んだりして反応するでしょう。こうした人間の反応が犬に伝わると、顔をなめることで喜んでもらえると覚えます。顔をなめると、頭を撫でてもらえるなどと学習すると、自分がかまって欲しい時になめるようにもなります。

「一緒に遊ぼうよ!」

飼い主の顔をなめることで何らかの反応があると犬が覚えた場合、かまって欲しい時や遊んで欲しい時になめるようになります。ある程度限られた場面や回数が少なければ問題にならないかもしれませんが、時にはエスカレートして執拗になめてしまうことも。飼い主が嫌がったとしても、犬にとっては反応が返ってきたことが嬉しくて、やめて欲しいのにやめてくれないという事態になることがあるため、執拗になめてくる時にはしつけた方が良いです。

「あなたに敬意を示しています」

犬は上下関係を大事にすると言われますよね。自分よりも立場が上の人には、敬意を込めて顔をなめることもあるようです。信頼の気持ちがなめるという行動につながると考えられているため、基本的には犬が顔をなめてきた時は良い意味ととらえてあげましょう。

「ちょっと不安になっちゃった」

犬が何らかのストレスを感じた時、飼い主の顔をなめることで自分の気持ちを落ち着かせようとするケースもあります。胃がムカムカする、どこかが痛い、大きな音でびっくりしたなど、不快感を感じているのかもしれません。こうした場合は、飼い主が異変に早く気づけるよう、日頃から様子をしっかりと把握しておく必要もありますね。

「面白い味がするなぁ」

顔、といっても口や鼻、耳に集中してなめてくる場合も、ちょっと注意が必要かもしれません。食事をしたあとの口のまわりは、食べたものの匂いや味が残っており、この匂いや味につられてなめてくることも考えられます。また、鼻水や耳垢といった、私たちは味わいたくもないものを、わざわざ好んでなめたくなってしまう犬もいるようです。お風呂あがりに化粧水などをつけたあと、顔をなめにくる犬もいます。興味本位だったり、嫌な匂いを消そうとしていたりと、犬によって本当の気持ちは違ってきます。

「落ち着いて欲しいな」

飼い主が怒っている時、何とかなだめようとして頑張る健気な犬もいます。その犬自身が怒られている時は、「これ以上怒らないで」と自分には闘う意思がないことを示し、人間同士が言い争いをしている時は「落ち着いてよ!」と必死で伝えようとしていると考えられています。泣いている赤ちゃんをなめてあげる時も、このような気持ちなのかもしれませんね。

飼い犬が顔をなめるのは可愛い!でも…病気には注意

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飼い犬が顔をなめてきた時、愛情表現の1つだと考えればとても愛らしく感じますよね。しかし、犬に顔をなめられることで、時には菌による感染症など健康に影響を及ぼすリスクもあります。

「こんなにたくさん犬の飼い主が世の中にいて、なめられて病気になったとは聞いたことがないから大丈夫」と思う人もいるかもしれません。しかし、疲れて体力が落ちている時や、小さな子ども、高齢者などは細菌感染のリスクが高まるため、気を付けておきましょう。

犬の執拗な顔なめをやめさせるには?

少しだけならいいか…と思える顔なめも、度を越すと困ってしまいますよね。人が大好きな犬なら、家に来たお客さんまでなめようとして、迷惑をかけてしまうこともあります。

指示をしてやめさせる

「おすわり」や「お手」、「待て」と同じように、「やめ」といって顔をなめるのをやめさせるようにしつけます。顔をなめ始めたら、落ち着いた声で「やめ」と言い、顔をそらしたり手でガードしたりしてやめるように覚えさせましょう。なめるのを止めることができたら、ご褒美を与えてしっかりほめてあげてください。

犬が愛情表現をしているのに、やめさせたり顔をそらしても良いのかと思われるかもしれません。しかし、その心配は無用です。顔をなめなくても遊んでもらえることを犬が覚えれば、寂しい想いをさせずにすみます。

毎日きちんと遊んであげる

構って欲しさに顔をなめてくる場合は、顔をなめる前に十分に遊んであげることで解決できるかもしれません。お留守番ができていたらほめてあげる、外出から帰ってきたら遊んであげるなど、犬とともに過ごす時間を意識的に作りましょう。

犬が飼い主の顔をなめる理由はさまざま

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今回は、犬が飼い主の顔をなめる理由や気持ちについてご紹介しました。多くは愛情表現の1つとして考えられる行動ですが、時には犬が不安な気持ちを解消しようとして顔をなめることもあるようです。

犬の唾液には人が持っていない菌も多数含まれているといいます。顔をなめさせていると、どうしてもこれらの菌がダイレクトに侵入しやすく、場合によっては健康を損ねることもあるため注意が必要です。あまりにも執拗になめてくるようなら、しつけも検討されることをおすすめします。

著者情報

こば

小さな頃から保護された犬や猫を迎えて生活。現在は黒猫の「ジジ」に翻弄されながら、発見と感動の毎日を送っています。
実体験を振り返りつつ、飼い主さんの役に立つような情報を分かりやすく記事にすることを目標にしています。

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