猫が飼い主に背中を向ける理由をご存じでしょうか?動物にとって背中は弱点…。そこをあえて飼い主へ向ける理由とはなんでしょうか?
猫が飼い主に背中を向ける理由は?
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猫が飼い主に対して背中を向ける理由はなんでしょうか?
今回は6つの理由にしぼってご紹介します。
① 猫が背中を向ける理由 ー 信頼している ー
飼い主さんを心から信頼している証拠です。
本来動物は、弱点である背後を取られないように行動します。
背後からの攻撃によって、深手を負う可能性があるからです。
そのため、飼い主さんに対して背中を向けている状態は、「あなたのことを信頼してるよ!」という気持ちを表しています。
② 猫が背中を向ける理由 ー 安心している ー
外敵に襲われる心配がなく、大好きな飼い主さんと一緒にいられる環境に安心している状態です。
猫はとても警戒心の強い動物です。
ですから、安心してゆっくりできる空間や相手以外には、背中を無防備にすることはありません。
飼い主さんを頼りにしており、自分の仲間として認識している表れと言えるでしょう。
③ 猫が背中を向ける理由 ー 飼い主のボディガードをしている ー
猫はナワバリ意識が高く、自分のテリトリーや所有物を外敵から守ろうとする気持ちが強いです。
例えば、先住猫が新参猫に対して「シャー」って威嚇している姿を見たことはありませんか?
この行動は、知らない存在が現れてビックリしている気持ちと、みずからのテリトリーが侵されることに対する警戒心が共存しているためです。
猫からすると飼い主さんは、家族であり・仲間であり・所有物です。
自分にとって大切な存在だからこそ、守るべきあなたに背中を向け、外敵からちょっかいを出されないように監視しています。
猫は嗅覚や聴覚が敏感ですから、あなたにとって最強のボディガードとなってくれるでしょう。
④ 猫が背中を向ける理由 ー 撫でてほしい ー
撫でられるのが好きな猫は、背中を向けて「撫でてくれよ~!」とおねだりしてくる場合もあります。
猫はお尻の近くを撫でられるのが好きなので、そのあたりを撫でてみてください。
「もっと撫でて~」と要求してくるかもしれません。
ですが、猫の性格によってはお尻を触られるのが嫌いな場合もあるため、はじめは優しく触ってみるぐらいにしてください。
ブラッシングをする際に愛猫の気持ちがいい場所を確認しておくと、撫でてあげるときの参考になりますよ!
⑤ 猫が背中を向ける理由 ー 攻撃の意思がないことを表している ー
攻撃の意思がないことを表す際に背中を向けることがあります。
飼い主は信頼できる存在ですから、愛猫からすると攻撃する対象ではありません。
そのため、「敵意はありませんよ」と背中を向けて表現しています。
⑥ 猫が背中を向ける理由 ー お尻を嗅いでもいいよ? ー
猫同士の基本的なあいさつは、顔を近づけて互いのにおいを嗅ぐものです。
ですが、信頼している相手に対してはお尻のにおいを嗅ぎ合ってあいさつをします。
愛猫が背中を向ける際、あなたにお尻を近づけてくることがあるかもしれません。
その際は、「あなたはお尻を嗅いでもいいよ!」と愛猫から許可が出ている証拠です。
猫が背中を向けたときはどう接したらいい?
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猫が背中を向けたときはどのように接したらいいのでしょうか?
愛猫の性格にあわせて試してみてください。
① 撫でてあげる
背中を向ける理由のところでも触れましたが、愛猫の様子を見ながら優しく撫でてあげるとよいでしょう。
愛猫の撫でられて嬉しい部分は飼い主さんが一番よくわかっているはずです。
後ろからいきなり撫でてしまうと猫がビックリするので、ゆっくりと触れてあげるようにしましょう。
※性格によりますが、体を必要以上に触られるのが嫌いな猫もいます。
特にお尻やお腹まわりは猫の急所にあたる部分なので、触れる際は注意してください。
② そっと見守る
飼い主から離れた位置で背中を向けて座っている場合は、すこし様子を見るようにしてください。
猫は気まぐれなので、かまってモードとほっといてモードがはっきりしています。
あまりかまいすぎてしまうと猫のストレスにつながるため、ときには見守ることも大切です。
ひとつ注意してほしいのは、体調が悪いと、飼い主から離れたところでジッとして動かなくなる猫がいることです。
愛猫が以前より近づいてこなくなった、狭い場所でうずくまるようになったなどの変化があれば、かかりつけの獣医師へ相談してみてください。
背中を向けられたらチャンス!愛猫の体調を確認しよう
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愛猫が背中を向けたときは体調確認をするチャンスです。
以下のような項目は目視で確認できますので、継続して観察していきましょう。
① 皮膚の色
皮膚の色が変色している箇所がないか確認します。
青紫色になっているところは、打撲などが原因で皮下出血を起こしているかもしれません。
また、黄色に変色しているときは「黄疸(おうだん)」の可能性があります。
黄疸の原因として肝臓や胆嚢の病気が疑われますから、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。
② ノミ・ダニ
体をよく掻く・体を地面に擦りつけるなど、かゆがるような行動を頻繁にする場合は、ノミやダニが寄生しているかもしれません。
愛猫の毛をかき分けたとき黒い粒々がついていたら、ノミの糞である可能性があります。
ノミやダニが引き起こす病気もありますから、かかりつけの獣医師へ相談し対応しましょう。
ノミ・ダニは猫だけでなく、人間にとってもアレルギーの原因です。
事前に薬で予防できるため、寄生される前に対策をおこないましょう。
③ 触られないように庇う箇所がある
触られないように庇う箇所がある場合は、その部分にケガや病気を抱えているかもしれません。
目視で確認できるものとして、体の腫れやお腹の張り、出血の有無などがあります。
異変に気づいたらすぐ動物病院を受診し、迅速に治療を開始することが大切です。
背中を向けるのは飼い主さんへの愛情と信頼の証
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猫が背中を向けるのは、飼い主さんへの愛情と信頼があってこそ。
愛猫の気持ちをしっかりと理解し、その信頼に応えてあげてください。
背中を向けてくれない性格の猫もいますが、あまり気にしなくても大丈夫です。
あなたの愛情は、ちゃんと愛猫に届いていますよ!
著者情報
U.SHOHEI
父親が犬のブリーダーをしていたこともあり子どもの頃から犬に囲まれた生活を送る。
現在は趣味の動物園・水族館めぐりから得た知識をもとに幅広く動物に関する記事の執筆をおこなっている。
得意な生物は、犬・猫・海洋生物・エキゾチックアニマル。