猫の「目やに」大丈夫？病気のサインとその症状、要注意ポイントとは

人間にもあるように、猫も目やにが出ることがあります。しかし、その量や症状には注意が必要。もしかすると、治療が必要な病気が隠れているかもしれません。それでは、猫の目やにについてどんな点に注意すれば良いのでしょうか。今回は、猫の目やにのチェックポイントや注意点についてご紹介します。

猫だって、人間と同じように多少の目やには出ます。それでは、どこまでが正常でどこからが要注意なのでしょうか。猫の目やにが正常かどうか判断する目安を見てみましょう。

そもそも、目やにとは、目を保護するための粘液と古い細胞やホコリなどが混ざったもののことを言います。老廃物の一種なので、少量であれば生理現象と解釈しても大丈夫。普段は、まばたきをする時に涙とともに流れるため、目やにがたまることはそんなにありません。しかし、眠っている時はまばたきをしないため、目やにが多少出る場合があります。

注意しなければならないのが、大量の目やにがでる場合です。また、粘っこい目やにだったり、黄色や緑色に近い色の場合は何らかのトラブルが起きている可能性があります。目の異常は、目やにからだけでなく、猫のしぐさや目の状態からも察知できます。例えば、目が充血していたり、涙が多かったり、目を開けにくそうにしていたり、頻繁に目をこする動作が見られる時は病気のサインかもしれません。

もしかしたら、うちの猫は目やにが多いのかも…。と心配になる人もいるでしょう。実際に、目やにが多いときにはどのような原因が考えられるのでしょうか。よくある症状と一緒に見ていきましょう。

いわゆる猫カゼは、猫ウイルス性鼻気管炎や猫カリシウイルス感染症などのことをいいます。カゼの症状のように、くしゃみや鼻水、咳、涙、目やにが症状として出ることがあります。猫カゼは、唾液によって簡単に感染し、免疫力によって症状が出たり出なかったりします。今すぐに症状が出ない場合も、免疫力が弱まった頃に症状が出る可能性があるため、高齢猫や仔猫は特に注意が必要と言われています。

猫の目やにが多いときに、よく疑われる病気です。角膜は黒目を覆っている膜で、結膜はまぶたの裏から白目を覆っています。

角膜炎や結膜炎の原因は様々。ウイルス等の感染や、異物、アレルギー、何かにぶつかる、涙の減少などにより、傷がつくことが主な原因となっています。

角膜炎や結膜炎になると、目が痛くなったり、かゆくなったり、しょぼしょぼして開けにくくなったりと、不快なことが起こります。結膜炎の場合は結膜が赤くなったり、まぶたの腫れが見られることもあり、角膜炎や結膜炎による不快感によって目をこするとさらに悪化します。

ウイルスや細菌、真菌により鼻の粘膜が炎症を起こすと、くしゃみや鼻水、目やにが出ることがあります。鼻炎のきっかけは他にもあり、花粉やハウスダスト、異物や煙が原因となることもあります。

目やにが多いときには、今回ご紹介したような治療が必要な病気が隠れている恐れがあります。できるだけ早いうちに、動物病院でみてもらうことをおすすめします。

目に関する病気は、放っておいてもよくならないケースが多いです。猫が目の不快感によって頻繁にこすったりすることで、症状は余計に悪化してしまうことも十分に考えられます。最悪の場合、目の病気の進行によって、視力を失うこともあるため、早いうちに治療を受けましょう。

目やにを拭き取るときは、素手で行わずに、ティッシュなどでやさしく拭き取ります。ウェットティッシュは、顔にも使うことができるペット用のものを選ぶなど、刺激の少ないものを選びましょう。目やにがついたまま放置すると、まぶたが炎症をおこしてさらなるトラブルにつながることもあります。

今回は、猫の目やにについて、注意すべきポイントやその原因、症状についてご紹介しました。生理現象として判断できる少量の目やになら様子をみても問題ないことが多いです。しかし、目やにの量が多かったり、何らかの異常がある場合は、早めに動物病院でみてもらうと安心です。