野良猫を保護したらまずは病院へ行こう
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猫を保護したら最優先で動物病院を受診します。
・全身の健康診断
どこかにケガをしていないか、弱っていないかなど全身を診てもらいます。全身のスクリーニングとして血液検査も行うほうがよいでしょう。
・年齢と性別
小さい場合、週齢によってミルクを与えればいいのか、それとも離乳食なのかが変わってきます。見分けが難しい子猫でも獣医師なら見分けてもらえます。歯の状態などによってある程度の年齢の推測ができることもあります。
・食事や世話のしかた
子猫の場合、ミルクの飲ませ方や、排泄のしかたを教えてもらいましょう。おしりをぬるま湯で湿らせたガーゼなどでトントンと刺激して排泄させます。獣医師にしっかりと教えてもらいましょう。
・検便
検便を行うことで回虫などの内部寄生虫の有無を調べます。
「ウイルス検査」「ワクチン接種」「去勢避妊手術」は、健康なら同時に行ってもいいですし、ある程度落ち着いてから行ってもだいじょうぶです。
・ウイルス検査
採血を行い、猫エイズと猫白血病のウイルスを調べておきましょう。ごく少量の採血で済みますので子猫でも可能です。検査を行うタイミングなどは獣医師に相談しておきます。
・ワクチン接種
感染症から身を守るためにワクチン接種も行っておきましょう。健康状態や飼育環境によっても接種するワクチンの種類や接種時期が変わってきます。
・去勢避妊手術
成猫や4カ月齢以上の子猫の場合、健康なら手術の相談をしておきましょう。
赤ちゃん猫は数時間おきに授乳や排泄のお世話が必要です。そのため、夜中も起きて世話をしなければなりません。仕事をしている人は難しいので動物病院に入院させてもよいでしょう。
寄生虫駆除をする
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ノミやダニがついていると家中に広がってしまう恐れもあります。健康ならすぐに駆虫をすることが大事です。猫につく外部寄生虫には、猫ノミやマダニなどがあり、血を吸って成長します。
猫がかゆがっていれば、寄生虫がいる可能性が高くなります。寄生虫により下痢や貧血、皮膚炎といった健康被害を起こすことがあるのですぐに駆虫しましょう。ただし、猫の大きさにより駆虫のしかたが違ってきます。
500g未満、生後6週間以内の保護猫
すぐに外部寄生虫をスプレーで駆虫します。ノミやダニがいる子猫の場合、成長不良や貧血を起こすことがあるのですぐに行います。
薬によってはある程度成長しないと使えないものもあり、注意が必要です。
500g以上、生後6週間以上の保護猫
体調不良を引き起こす外部寄生虫はすぐに駆虫します。生後6週以上の子猫には内部寄生虫の薬が投与できます。
ノミなどの死骸を取り除くために体をブラッシングします。シャンプーもよいですが水が苦手な猫も多く、その場合は大きなストレスになりますので無理に行うことはやめましょう。
駆虫前に入れていたキャリーバッグなども洗浄・消毒をして再感染を防ぎましょう。ただし、具合が悪い場合には寄生虫の駆除や検便を後回しにしたほうがいいこともあるので、獣医師に従いましょう。
寄生虫の種類によっては最初に駆虫できるのは成虫や幼虫だけで、残っていた卵が成虫になった頃(2~4週間後)再度駆虫します。
先住猫がいる場合は治療が済むまで会わせない!
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先住猫がいる場合、駆虫が完了するまでは新しく保護した猫とはしばらく会わせないのが鉄則です。外部寄生虫は翌日には駆虫できますが、内部寄生虫は一度だけでは完全に駆虫できないので、完全に駆虫できるまでは一緒にしないことが大事です。
なぜなら、新しく保護した猫からほかの猫に寄生虫や感染症がうつる可能性があるからです。回虫などの卵はウンチとともに排泄され、それをほかの猫が口にすると感染してしまいます。
寄生虫を広めないためにも、保護した猫の周りの清掃と消毒をします。ただし、猫が消毒剤を舐めないようにしっかりと拭き取っておくようにします。
先住猫と分ける部屋がない場合は、新しく保護した猫はケージに入れて、さらに布などでケージを覆い、猫どうしが直接接触することのないようにします。
人が見ていないうちに接触することのないように、しっかりと隔離する必要があります。
猫を保護したら、健康状態の確認のためにもまずは動物病院へ連れていきましょう。直接家に連れて行ってしまうと家の中がノミだらけになるリスクがあります。病院へ直行するか、病院が営業時間外の場合は隔離された場所で保護し、翌日には連れて行くようにしましょう。
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UCHINOCO編集部
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