排尿しにくくなる
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老犬になると、排尿しにくくなります。去勢をしていない雄犬は雄性ホルモンの関係で前立腺が過形成により肥大することがあります。この影響により尿道が圧迫され、排尿しにくくなり、排尿が少量頻回になるなどの症状がみられることがあります。これは去勢手術により改善が期待できます。前立腺肥大の他の原因として、前立腺癌があげられますので、排尿困難が見られる場合には単なる老化現象と考えず、病院でしっかり診てもらいましょう。
免疫が下がり始める
免疫が低下することで、感染しやすくなったり、腫瘍ができやすくなります。傷の治りも悪くなったりしますので、外傷の際はしっかりケアし、感染しないように注意する必要があります。腫瘍の発生には様々な要因がありますが、免疫の低下により腫瘍化した細胞が初期段階で撃退されにくくなることも要因の一つです。体表、内臓にしこりがないか、血液中に異常な細胞が出現していないか、定期的な健康診断でチェックし、早期発見早期治療を心がけましょう。
しつけたことを忘れる
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老化現象の一つとして、過去にしつけたことを忘れてしまうという現象が起きてしまいます。日々の積み重ねが徐々に崩壊してしまうのは認知症の症状として犬でも顕著に表れてしまいます。シニア期になると脳の機能がどうしても衰えてしまいます。これは否めない状態です。犬にも認知症は存在することを、飼い主は心して理解しておく必要があります。一度覚えたことを忘れてしまうのは仕方のないことなのです。
認知症の犬になったら
時間の観念もなくなり1日中、ほぼ何もせずに過ごすようになります。寝てばかりという状態の犬も多くなるのは仕方がありません。飼い主を認識できずに急に興奮状態になってしまうことも多々あります。感情のコントロールができなくなったときに飼い主としてできることはなにか?を事前に考えておく必要があります。そこで犬の気持ちを考えられる飼い主で居てあげたいものです。
犬の認知症は、犬の心理的な葛藤が大きく作用していることがわかっています。つまり自分で思うように動けなくなることへの葛藤や目が見えなくなることへの不安で、常に心理状態が悪くなるわけです。飼い主としては日々の生活を見直すきっかけになるはずです。できるだけ時間の観念を与えるために、声をかけて一緒に過ごす時間を増やします。脳に刺激を与えるということが肝心になってくるのです。おもちゃで遊ぶことも脳を刺激することにつながります。適度な運動や散歩は脳に多くの酸素を送り込むことにもなるからです。
食事内容にも気をくばってあげましょう。例えば認知症予防のためにシニア期に入る前からDHAなどのサプリメントを取り入れるなど日々の積み重ねが大事です。オメガ3脂肪酸なども脳には良い影響を与えると言われています。老犬用のサプリメントを動物病院で処方してもらうなど、できる範囲で手助けをすることが飼い主としての役割です。
耳が遠くなる
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耳が遠くなることで老犬は不安を抱えることになります。慣れない土地や場所に連れて行くとその感覚の鈍りが余計に不安を助長してしまいます。耳が遠いとついつい大きな鳴き声を出してしまう傾向もあるので、飼い主の方が気を配り先回りにして老犬が何を要求しているのかを察してあげることも大切なお世話です。
定期健診をしてあげよう
犬が7歳を過ぎた時期からは定期健診の回数を増やしてあげるのが理想的です。老化のサインは日々の行動にだけ現れるものではありません。内臓的にも衰えてしまう器官も増えてくるのです。それを血液検査で読み取れると、普段の食事内容の改善などにも役立ちます。定期健診を皮切りにシニア期を上手に乗り切る生活を飼い主は犬と一緒に考える立場でもあるのです。
老犬になっても大切な家族の一員
犬の年齢に即したお世話の方法があります。シニア期と呼ばれる時期に様々な症状が出てくるのは仕方のないことです。そこをきちんと捉えて、最後まで愛犬の傍で寄り添って生活を共にすることが飼い主としての責任なのです。
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UCHINOCO編集部
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