感情表現のように飛び跳ねている様子は、とても可愛らしいですが、なぜ飛び跳ねているのか理解している人は少ないのではないでしょうか。小型で身軽なチワワやダックス、運動神経のいいミニチュアピンシャーやジャックラッセルなどになると、かなりの高さで飛び跳ねることができるため、たくさんの危険やリスクもあります。飛び跳ねている理由をしり、正しいしつけ方で対処できるようにしましょう。
なぜ飛び跳ねるの?
出典元:https://www.shutterstock.com/
喜んでいる
飼い主が帰宅した時や大好きな人に会った時など、喜びのあまり飛び跳ねることがあります。好きな人の近くまでいって、「おかえり!」というように尻尾をぶんぶん振って歓迎してくれます。嬉しさのあまりの行動なのですが、大型犬などの場合は、飼い主が倒されてしまう事もあります。
要求している
散歩に連れてって欲しい時、持っているおもちゃが欲しい時、ご飯が欲しい時、抱っこして欲しい時など、何かを要求するときにも飛び跳ねることがあります。この要求に応えるようにしてしまうと、要求が通るまで飛び跳ねるようになることがあるので、注意が必要です。
威嚇行動
犬は上下関係を決める動物なので、相手より自分のほうが上だと思っている場合に飛び跳ねたり、飛びついて威嚇することがあります。人に対して行う場合もあれば、犬に対して行う場合もあるので、相手に傷を負わせるなど大変危険なので、きちんと制しなければなりません。
狩猟本能
飛び跳ねるというよりは飛びかかるという表現が近いかもしれませんが、犬の狩猟本能によって飛び跳ねたり飛びかかったりすることがあります。素早く動くものを追いかけて捕まえたり飛びかかったりする行動は、ハウンドやテリア、ダックスなど狩猟犬だった犬に多くみられます。小型犬や子供などが対象になることが多く、大変危険です。きちんと対策をとらなければなりません。
飛び跳ねる危険性
出典元:https://www.shutterstock.com/
飛び跳ねている姿は可愛らしいと思うかもしれませんが、飛び跳ねることで危険なことはたくさんあります。
まず飛び跳ねるという行動自体が、腰や足関節などに大きな負担になるということです。多い病気が「椎間板ヘルニア」「膝蓋骨脱臼」「股関節脱臼」などです。特にダックスフンドなどは椎間板ヘルニアになりやすいため、特に注意が必要です。椎間板ヘルニアになってしまうと、下半身に麻痺が残って歩行が困難になったり、最悪車いすの生活になる場合もあります。手術を行わなければならないこともあるので、出来る限りのリスクは回避しておきたいですね。
また他の犬に飛び跳ねたり飛びついたりする場合は、喧嘩になる事があります。相手の犬に怪我を負わせてしまったり、自分も怪我をしてしまうので飛び跳ねることをしないようにさせなければなりません。また、相手が人や小さな子供の場合でも、大型犬であれば飛び跳ねた拍子に押し倒してしまったり、怪我をさせてしまうので大変危険です。飛び跳ねている犬自身には、まったく悪気はないかもしれませんが、危険がたくさんあるのです。
飛び跳ねへの対策としつけ方
無視をする
飼い主に向かっての喜びや要求の場合は、無視をすることが有効です。
飛び跳ねている姿が可愛いので褒めてしまったり、飛び跳ねを止めさせようと要求にこたえてしまうと、飛び跳ねると褒めてもらえる、要求が通ると学習してしまい、よけいに飛び跳ねるようになります。この場合は、ひたすら無視をすることで、飛び跳ねても何もいいことが無い、無視されてしまうと学習するので、次第にやらなくなっていきます。さらに、飛び跳ねをやめておとなしくなった瞬間にご褒美のおやつを与えると、飛び跳ねなければご褒美がもらえると学習するので、よりしつけがしやすくなります。
おすわりをさせる
飛び跳ねたり他の犬に飛びかかったり、犬が興奮状態にある場合は、一度落ち着かせなければなりません。この時に有効なのが「おすわり」さらに「待て」をさせて落ち着かせるという対策です。興奮状態から一転、落ち着きを取り戻すことができます。オスワリを指示通りにできたらきちんと褒めてあげましょう。こういう時のために、日頃からオスワリや待てがきちんとできるようにしておく必要があります。
リードで制する
飛びかかって危険な場合で、オスワリなどでも制することが出来ない興奮状態の場合は、リードを強くひいて制する方法をとります。危険を回避するのはもちろんのこと、飛び跳ねるとリードをひかれて嫌な思いをする、と学習させます。オスワリや待てができない場合は、飛び跳ねると嫌なことがあると学習させて飛び跳ねないようにさせましょう。
飛び跳ねるという行動は、色々な危険があるという事が分かりますね。
犬自身のため、そして周りのためにも飛び跳ねはさせないようにしつけましょう。そのためにも、日頃からオスワリや待てなど、基本のしつけはできるようにして置かなければなりませんね。
著者情報
UCHINOCO編集部
UCHINOCO編集部では、ペットに関するお役立ち情報をお届けしています。