「人にはフレンドリーなんだけど、他の犬は怖がるの。」という飼い主さんを見たことはありませんか?犬が他の犬を怖がってしまうという事は比較的多く、散歩中も他の犬と出会わないように注意したり、ドッグランに遊びに行けなかったりと困っている人も多いのではないでしょうか。その犬見知りには原因があり、気長に向き合えば克服できるかもしれません。まずは、原因を知ることから始めましょう。
犬が犬を嫌う原因とは?
社会化期の経験不足
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犬は生後2~4ヶ月で「社会化期」と呼ばれる時期を迎えます。この時期は犬の性格を形成するのにとても大切な時期で、犬が他の犬や人間との関わり方を学んだり、色々な環境に慣れるための時期でもあります。特にペットショップでは小さいうちから親や兄弟と離されているため、犬同士のコミュニケーションの取り方を知らずに育っている事があります。社会化期は子犬の時期にしか訪れないので、この時期に経験不足になってしまうと、飼い主以外の人や、他の犬を怖がってしまうようになってしまいます。
社会化期に兄弟で遊ばせたり親との時間を与えることで、他の犬と過ごしていくことを知り力加減を学ぶことができるので、社会化期はとても大切だという事が分かりますね。
過去に怖い思いをした
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犬の記憶力は私たちが思う以上に優れています。過去にほかの犬に噛みつかれたり、嫌な思いをした経験があると、その記憶がいつまでも残りトラウマになってしまう事があります。特に子犬の時期はいろいろなことに興味がある時期なので、他の犬に近づいたところを噛みつかれてしまったり、怒られてしまう事が起こりやすいです。そうした経験が「ほかの犬は怖い」という記憶になり、犬を怖がるようになってしまう原因になります。一度怖いと思ったら克服するのにも時間がかかるため、特に子犬の時期は大切ですね。
犬嫌いを克服するには?
他の犬を怖がるようになってしまったら、克服することはできるのでしょうか?
時間はかかりますが気長に経験を積んでいけば、他の犬との距離を縮める事も可能です。焦らずゆっくりと向き合ってみましょう。
犬のペースで
愛犬の犬嫌いを克服させようと、いきなりドッグランへ連れていって無理やり慣れさせようと考えるのは良い方法とは言えません。「仲良くしてきなさい!」と他の犬に近づけたりすると、恐怖のあまり噛みついてしまう事もあり大変危険です。犬にも自分のペースというものがあるので、「他の犬とも仲良くしてほしい!」という飼い主の気持ちだけで行動してはいけないのです。
克服する第一歩として、他の犬は怖くないという経験をさせてあげることが大切です。最初はできるだけ、おだやかで経験豊富な落ち着いた犬に会わせてあげられるように知り合いに頼んだりするのも良いですね。またゲージ越しや柵越しであれば、犬は自分の距離感を確保することができます。そうした経験を繰り返していくうちに、「犬は怖くないかもしれない」と思うようになっていきます。
スクールに通う
自分だけでは手に負えないと感じた時には、ドッグスクールに通うという方法もあります。ドッグトレーナーさんが、問題行動がある犬への関わり方を教えてくれたり、どうすればよいのか相談に乗ってくれるため、プロの力を借りて一緒に犬嫌いを克服していくことが出来ます。
また子犬を迎えた場合には、パピー教室に通うなどして社会化期に他の犬と触れ合う経験をさせてあげることで、犬嫌いになりにくくなります。最近は様々なスクールがあるので、一度通ってみてもいいかもしれませんね。
犬の性格を変えるというのはとても難しく、犬嫌いを犬好きにするのは、ほぼ不可能です。ですが、時間をかけてじっくりと向き合えば、今よりも犬同士の距離感を縮めることはできるかもしれません。愛犬の性格を一番よく知っている飼い主が、焦らず気持ちにゆとりをもって取り組んでいけば、ドッグランで他の犬と一緒に遊べるようになるかもしれませんね。
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UCHINOCO編集部
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