ペットの高齢化が進んでいる背景について

昔は犬も10歳を超えると寿命？と言われる時代でした。最近になってペットもどんどん高齢化が進んできたのです。やはり、飼い主が提供する飼育環境が向上していることが一番大きいのです。何かあったらすぐに獣医師の診察を受けるというシステムも手伝っているのです。

ペットフードも進化を遂げています。人間が食べるものを与える飼い主はほとんどいません。栄養価の高いペットフードが簡単に手に入るようになりました。それによってペットの健康も向上したのです。SNSの発達で様々な情報が飼い主にも届くようになっているのも一つの要因です。とにかく、美味しく食べて健康で過ごせる環境が整ってきたことは、長生きの秘訣なのです。

「高齢化」と表現をすると、長生きを否定しているようにも受け取られがちです。実際には動物医療の発達で、難しい病気も完治できる時代です。検査の技術も人間レベルにまで発達しているのです。動物病院の数も増えて、ますます気軽にペットの高齢化が進むようになったのです。これは寿命が延びるという喜ばしいことなのです。

ペットは家族という意識が強くなってきました。病気を予防したいという気持ちや病気を治したいという飼い主の願いは獣医師の医療に繋がります。そして結果的に跳躍的に寿命も延びるわけです。人間の変わらないレベルの医療器具や検査方法ですべて病気に対して、向き合えるようになってきたのです。

ペットを迎えた時点で飼い主がある程度の年齢に達していた場合。同じようにペットの飼い主も年を取ります。同じように高齢化が進むと、飼育する側にも限界が来ます。ペットの方が長生きするというパターンも生まれます。ペットの高齢化は本来、喜ばしいことです。ただ、飼い主の年齢によっては高齢化で長生きをすることが、ペットを残して先立つ場合もあるのです。ペットが残されて飼育放棄に至るのは哀しい現実です。

ペットが高齢化を迎えて、飼育する側にも年齢的な余裕がなくなる。そのときの選択肢として老犬ホームの需要も高まりつつあります。介護界でも、ペットも一緒に高齢者向けの住宅なども注目を集めているのです。ペットの高齢化は様々な介護ビジネスの場面でも視野に入れられているものなのです。

飼い主は自分の年齢を考えたうえで飼育を決めるべきなのです。ある程度高齢になってから、子犬を迎え入れるようなことは、現実的ではないわけです。自分自身の高齢化とペッと自身の高齢化は必ずしも同じように歩めないことを知っておくべきです。

ペットの高齢化が進むことでシニア犬の保護犬も増えるのが現実です。年齢というのは人間も犬も重ねます。これは自然に摂理です。だからこそ、ペットの高齢化には注視しなければいけないのです。不幸なペットを増やさないように飼い主はペットの長生きを把握しておくことが必要です。

ペットが生きる時間を、冷静に把握しておく。これが絶対に必要です。自分の年齢とペットの高齢化を合わせて考えておく。どうしても飼育が難しくなったときにペットの行き場はどうなるのか？そこまで考えておくのが本当の愛情です。ペットの高齢化が喜ばしいことと感じられないような飼育は、決して幸せな状況ではないのです。

病気や致命的な状況がない限り、ペットの場合、15年程度は生き続けます。そこを迎え入れた時点で理解しましょう。単純にその時点で自分がどのような年齢になっているのか？自分にもしものことがあった場合、家族の応援は仰げるのか？そこまで考えることが本当の意味で、犬を飼育するという意味なのです。