迷子を保護するときの基本手順
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迷子の犬を見つけても、実際にどのように保護すればよいか分からないと戸惑ってしまうかもしれませんね。
次の基本手順を踏まえて、落ち着いて保護しましょう。
1.声をかけてみる
2.犬が近づいてくるまで見守る
3.手が触れても問題ないか確認する
4.保護できたら安全な場所へ移動する
保護のポイントは、迷子の犬を見つけてもすぐ触ろうとしないことです。
迷子の犬が近寄ってきたら、まずはグーにした手を犬の目線より低い位置から差し出し、手のにおいを嗅がせましょう。
においを嗅ぐ行為は、犬にとっての「挨拶」。においを嗅ぐことで、犬が警戒心を解いてくれることがあるため、よりスムーズに保護しやすくなりますよ。
なお、自分で安全に保護するのが難しい場合は無理せず、見つけた地域の保健所・警察へ通報してくださいね。通報の際には、迷子の犬の特徴と見つけた場所を伝えましょう。
迷子の犬を保護したらすべき3つのこと
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無事に迷子の犬を保護できたら、元の飼い主へ届けるためにさまざまな確認や連絡をしなくてはいけません。ここからは、迷子の犬を保護したらすべき3つのことを解説します。
①安全な場所で係留する
保護した迷子の犬は、飼い主が見つかるまで安全な場所で係留しましょう。係留とは、犬が脱走しないようにケージに入れたり、固定された柵などへリードをつないだりすることです。
また、保護した場所から迷子の犬が脱走しないよう、係留中はできるだけ目を離さないようにしましょう。
②迷子札や鑑札などがないか確認する
次に、迷子の犬に迷子札や鑑札が付いていないか確認してください。
迷子札とは、犬が迷子になったときのために、飼い主の連絡先や住所などが記載されている札のことです。
鑑札は、狂犬病予防注射を受けた証明となる札のこと。鑑札には個別の番号が登録されており、保健所などで番号を調べてもらえば、元の飼い主が確認できますよ。
③警察へ連絡する
迷子の犬を保護したら、必ず近隣の警察署へ犬を保護した旨を連絡しておきましょう。法律上、迷子の犬は、遺失物法が適用され、遺失物の扱いになります。
また、元の飼い主がすでに警察署へ飼い犬がいなくなった旨の問い合わせをしている場合もあるため、速やかに連絡しましょう。
なお、警察への連絡を怠り、そのまま飼育を継続する場合、罪に問われることがあり、注意が必要です。
迷子の犬を保護したときの注意点
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実際に保護するときには、迷子の犬と保護する人の両方の安全を守ることが大切。以下の注意点を踏まえて、保護中のトラブルを防ぎましょう。
噛まれないように注意する
保護の際には、噛まれないように注意してください。迷子の犬は興奮状態だったり怯えていたりすることが多いです。その場合、無理に犬へ触れようとすると咄嗟に噛みつかれてしまうかもしれません。
迷子の犬を安全に保護するポイントは「ゆっくりとした動作」と「辛抱強く様子を見る」の2つ。
精神的に不安定になっている迷子の犬が安心してくれるように、落ち着いて行動することが大切ですよ。
勝手に飼ったり、外に放したりしない
保護した迷子の犬は、勝手に飼ったり外に放したりしないでください。
迷子の犬を保護しても、すぐに元の飼い主が見つからない場合もあるでしょう。
だからといって勝手に自分の飼い犬にしてしまうと、場合によっては罪に問われる可能性があります。
また、飼い主が見つからないからといって、自宅で保護した迷子の犬を再び外に放すのもNGです。
すでに飼い犬がいる場合は部屋を分けて保護する
すでに飼い犬がいる家庭で迷子の犬を保護した場合は、部屋を分けて保護しましょう。同じ場所だと飼い犬とケンカしてケガをする可能性があるため、必ず離れた場所で保護してください。また、部屋を分けることで病気などの感染を防ぐことにもつながりますよ。
迷子の犬を保護したらどこに連絡すべき?
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迷子の犬を保護した際、飼い主が分かる場合と分からない場合では、連絡すべき場所が異なります。思わぬトラブルを防ぐためにも、それぞれのケースに合わせて対応するようにしてください。
飼い主の連絡先が分かる場合
迷子札や鑑札などから飼い主の連絡先が分かる場合は、元の飼い主へ連絡しましょう。
連絡の際には、迷子の犬が見つかったことを報告するとともに、引き渡しの方法やを日時などを取り決めます。
トラブル防止のために引き渡し場所は自宅を避け、公共の場所を選ぶのがおすすめです。
また、なかには犬が欲しいからといって飼い主を騙って名乗り出てくる人もいます。本当に飼い主かどうかをチェックするためにも、あらかじめ相手に身分証明や飼い主である証明をしてもらってから引き渡しをしましょう。
飼い主の情報が全く分からない場合
迷子札や鑑札などがなく、飼い主の情報が全く分からない場合は、上に述べた警察だけではなく、地元の動物愛護センター・保健所などへ連絡してください。
保健所や愛護センターでは、迷子の犬を一時的に収容するだけでなく、ケガがあれば適切な処置をしてくれますよ。
また、マイクロチップが装着されている犬であれば、動物愛護センターや保健所にある専用の機器でスキャンしてもらうことで、元の飼い主の情報が分かる可能性があります。
万が一の迷子に備えて!おすすめの迷子札付き首輪を紹介
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「うちの子は大人しいから大丈夫!」と思っていても、散歩中や災害などで突然迷子になってしまう可能性はゼロではありません。
万が一、大切な愛犬が迷子になったときでも「迷子札付き首輪」があれば、より早く見つけて挙げられますよ。
ここからは、愛犬が万が一迷子になったときに活躍してくれるおすすめの迷子札付き首輪を紹介します。
おすすめの迷子札付き首輪(1)てるべる 迷子札付き犬首輪
犬用首輪・リードの専門店が手掛ける、国内産本革を使用した迷子札付き首輪です。
迷子札パーツが首輪に沿うように固定されているため、散歩中に外れたり愛犬が噛んだりするのを防げますよ。
迷子札には愛犬の名前と連絡先の電話番号をまとめて記載。雨で濡れてもにじまないので、万が一迷子になったときにも安心です。

おすすめの迷子札付き首輪(2)YOYU オリジンリング迷子札付き首輪
迷子札パーツがワンポイントになった、デザイン性と機能性を両立した超小型犬向けの迷子札付き首輪です。
素材にはやわらかく軽いイタリアンレザーを採用。厚みが約2mmと薄いため、超小型犬が装着しても首周りへの負担が少ないでしょう。
迷子札には愛犬の名前と電話番号を刻印できるため、愛犬が迷子になったときも、保護してくれた人に愛犬の情報をすぐ確認してもらえます。

正しく保護して、迷子の犬の安全を守ろう!
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迷子の犬は、元の飼い主と会えなくて不安な状態。だからこそ、トラブルや事故に巻き込まれないように安全に保護してあげることが大切です。正しい保護方法や必要な届出を理解したうえで、寂しい思いをしている迷子の犬を助けてあげてくださいね。
・犬の首輪屋てるべる(参照日:2025/04/11)
https://item.rakuten.co.jp/teruberu/otm-1mf/
・YOYU Leather Handcrafted for Pets(参照日:2025/04/11)
https://item.rakuten.co.jp/yoyu/18002780/
著者情報

西野由樹
生粋の犬好きなフリーランスWebライター。執筆のお供はコーヒーと愛犬のマルチーズ「こたろう」。
やんちゃな愛犬にちょっかいを出されつつ、今日も実体験・調査に基づいた執筆で、読んで楽しい記事づくりに勤しむ。