犬のしつけの必要性
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まずは、犬のしつけの必要性について知っておきましょう。
必要性について知ることで、犬のしつけにも集中して取り組むことができるはずです。
犬が快適に暮らすために必要
勘違いをされがちですが、犬のしつけは私たち人間が快適に暮らすためにすることではありません。
もちろん犬が大人しくてお利口であれば、飼い主も楽でしょう。
ですが、犬のしつけは犬が快適に暮らすために必要なものなのです。
犬のしつけがしっかりとしていれば、犬は飼い主を含めてまわりの人に叱られる心配はなくなります。
人に叱られないと、犬はストレスフリーの生活ができるでしょう。
このように、しつけは犬が快適に暮らすためにこそ必要なことといえます。
人のことが好きになる
犬のしつけは、すべてにおいて褒めて終わります。
褒められることで、犬はしつけのモチベーションを保ったまましつけに取り組むことが可能です。
人に褒められるようになると、さらに犬は人のことが好きになります。
そして褒められるためにしつけに取り組むようになり、好循環が生まれるのです。
おうち時間でできる犬のしつけ
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それでは本題である、おうち時間でできる犬のしつけ方法をお教えします。
どれも簡単にできるため、気軽にチャレンジしてみましょう。
お手・おかわり
おうち時間でできる簡単な犬のしつけとして挙げられるのが、お手とおかわりです。
ちなみに、犬の右手で行うのがお手、左手がおかわりになります。
すべてのしつけは、コマンドから始まります。
コマンドとは、犬に対する命令です。
犬の正面に座り、手を差し出しながら、「お手」としっかりした声でいいましょう。
はじめのうちは犬がなにをいわれているのか理解していないため、キョトンとするはずです。
次に犬の右手を手に取り、強制的にお手の姿勢にしてしまいます。
そして、犬のことを褒めてあげましょう。
それを何度も続けていれば、お手をすぐに覚えるはずです。
お手に慣れてきたら、逆の手でおかわりもチャレンジしてみましょう。
おすわり
犬のしつけの基本でもあるおすわりも、おうち時間で教えることが可能です。
まずは、おやつやおもちゃなど、犬の好きなものを見せながら遊びます。
そして、「おすわり!」とコマンドをいいながら、犬の頭の1メートルほど上におやつやおもちゃを持っていきます。
すると、犬はおやつやおもちゃを見上げるために、楽な姿勢であるおすわりをするはずです。
そこで思い切り褒めてあげましょう。
これも、何度も続けると1、2日程度で覚えることができます。
無駄吠え
犬はおうち時間が増えると、散歩に行けないストレスも溜まってくるでしょう。
すると、ストレスから無駄吠えをすることも多くなってくるかもしれません。
犬の無駄吠えをしつけするには、無視をすることが一番です。
無視をすることで、犬は「吠えても無駄だ」と理解します。
また、家のチャイムなどで吠える場合には、大きな音でびっくりさせる方法もあります。
空き缶におはじきなどを入れて大きな音が出るようにしたものを、犬が吠えたタイミングで犬に向かって投げつけましょう。
この際、犬の死角から犬にぶつけないように投げることが大切です。
死角から投げることで、犬は「吠えたとたんに嫌なことが起きた!」と認識します。
すると、徐々に無駄吠えも減っていくはずです。
待て
実は、待てのしつけはとても難しいです。
正しい待ては、飼い主の「よし!」の合図があるまでは何があっても動いてはいけません。
まずは、犬に「待て」とコマンドを出し、一歩離れます。
きちんと待てたら、思い切り褒めてあげましょう。
そして徐々に距離を伸ばしていきます。
もしも犬が動いてしまったら、首輪を一度だけ上に引き、元いた場所に戻しましょう。
そして再度コマンドを出し、離れます。
それを繰り返すことで、犬は「待ての命令が出たら動いてはいけない」と理解するようになります。
ここで大切なのは、少しでも前に行ったときよりも待つことができたら、思い切り褒めてご褒美を与えることです。
キャッチ
キャッチのしつけは、飼い主の「キャッチ!」のコマンドが出るまで、おもちゃを噛まずに我慢することです。
キャッチを覚えておくことで、犬に自制心が見られるようになります。
まずは、ロープの付いたおもちゃを用意しましょう。
おそらく、犬はおもちゃを噛もうとするはずです。
犬が噛んだら、「こら!」などと犬を叱ります。
そして、楽しそうに「キャッチ!」とコマンドを出しましょう。
この際、飼い主が楽しそうに動きながらコマンドを出すことがポイントです。
すると、犬は楽しそうな雰囲気に釣られておもちゃを噛みます。
そこで思い切り褒めてあげましょう。
キャッチを覚えることは、ドッグランなどで知らない犬のおもちゃを奪ったりしなくなることが期待できるため、覚えておいて損はありません。
室内で行う犬のしつけの注意点
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広々とした場所で行うしつけではないからこそ、気を付けなければならないこともあるでしょう。
それでは、おうち時間でできる犬のしつけの注意点を解説します。
犬を興奮させすぎない
犬は興奮すると、走り出してしまうことがあります。
すると、フローリングの床に滑って怪我をしてしまったり、家具や家電にぶつかるかもしれません。
思わぬ事故に繋がらないようにするためにも、室内で犬を興奮させすぎないようにしましょう。
必ず褒めて終える
これは室内のしつけに限った話ではありませんが、犬のしつけは必ず褒めて終わりましょう。
理由は先述したとおりですが、褒めて終えることで、犬はしつけを楽しいものと認識するようになります。
犬がモチベーションを高く保ったまましつけに取り組んでもらうためにも、叱ることよりも褒めることを意識すると良いでしょう。
しつけは1回5分!
犬は、私たちが考えているよりも集中できる時間が短いです。
10分もしつけをすると、犬はすぐに飽きてしまうでしょう。
犬がしつけを飽きてしまうと、「しつけはつまらないもの」と感じる可能性があります。
そうならないために、おうち時間で行うしつけは1回5分程度にすると良いでしょう。
思い切り褒める!
犬を褒めるとき、どのように褒めていますか?
「よしよし」と犬を撫でている人を見かけますが、それは間違いです。
犬を撫でることは、慰めていることと同じ意味を持ちます。
犬を褒めるときには、プライドを捨てて「えらい!すごい!」となるべく高い声を出して、大きな声で褒めてあげましょう。
高い声で褒められることで、犬は褒めてもらっていることを認識します。
そして、褒めた後には必ずご褒美を与えましょう。
逆に犬を叱るときには、「こら!」と低い声で叱ります。
叱るときは、すぐに切り替えてしつけに戻ることで、後に引きずらないしつけをすることが可能です。
おうち時間を使って楽しくしつけをしよう!
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犬のしつけは、どんな場所でも行うことができます。
しかし、呼びのしつけなどは広々とした場所で行うほうが効果的です。
フローリングの床などで滑って怪我をしないように、室内でのしつけはある程度注意することもあります。
おうち時間でも犬が楽しくしつけができるように、必ずご褒美を用意してしつけを行うようにしましょう。
しっかりと褒めることで、犬はどんなしつけでもモチベーションを高く保って取り組むようになってくれます。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。