世界の猫を種類と柄で分けてみた。人気なのはどれ？

猫の種類の数だけ存在すると言われる柄や色と性格は、果たして関係あるのでしょうか。世界で最も人気の柄とはどのようなものなのでしょうか。

種類の数だけ柄があると言われる猫の模様は、実にバラエティに富んでいて見ているだけでも楽しくなります。同じ種族でも突然変異で異色が生まれる事もあるように、遺伝の影響をかなり受けている事は確かですが、一覧にしてみると色に関して言えば赤・茶色・黒・白・灰色とおおよそこの配色に絞れてきます。

さらに柄はトラ柄・斑・はちわれ・混色・単色・三毛とパターンがおおよそ分かれてくる事を考えると、猫の起源がキジトラにあるとする説が現実味を帯びてきます。例外として無毛種に分類されるスフインクスのような種類もありますが、よく見るとまったくの無毛ではなく極端な短毛である事がわかります。いわゆる奇形で生まれてきてそのまま原種になった品種です。

同じく無毛種として知られるドンスコイという種類もいますが、こちらは遺伝によるもので正真正銘の無毛です。体温調節がさぞ大変だろうと思うのですが、さすがに体温が一般の猫よりも高めですし、猫には珍しく汗かきでもあります。むしろけがや傷に注意しなければなりません。ドンスコイはロシア産でスフインクスはカナダ産というように、比較的寒い国で生き延びてきた品種ですが、日焼け止めやウエアは用意してあげた方が無難です。

こうした例外はあるものの大きく分ければおおよそ上記の6つに分類されます。はたして柄によって性格の違いは出るのかも興味深いところです。同じ母親から生まれた兄弟であっても、トラ柄か単色かが別れるように、日本猫にも様々な柄があります。どのご先祖様の血を引いているかによっても大きく違ってきますが、たまに突然変異でいきなり新種が生まれる事もあり、こうして最初の一匹から少しずつ分岐していって、今のようなバラエティに富んだ品種になっていったというのが一般的な考え方です。

日本ではお馴染みのキジトラと茶トラですが、海外での日本猫人気はどうなっているのでしょうか。イエネコとして公式・非公式に世界で知られている人気猫の中でたった1種類だけ、三毛らしき猫の名前が出てくるだけです。唯一日本から欧米へ渡った三毛の子孫ですが、しっぽが極端に短く途中でくるんとまるまっているのは、わが国ではほとんどみかけないしっぽの形です。

これは突然変異で生じたものである事が明らかになっていますが、日本猫といえばこの三毛猫だけだという見解が世界では一般的です。それでは茶トラとキジトラに関してはどうでしょうか。キジトラすなわち焦げ茶の地色に黒の縞模様が入る柄ですが、猫の元祖と称されるようにそっくりな模様は海外にもあります。

キジトラのご先祖様として知られるリビアヤマネコは、まさにキジトラですし、アメリカ産のピクシーボブやイギリス産のブリティッシュショートヘヤ、アメリカのアメリカンショートヘヤなどショートヘア種にはキジトラが目立ちます。いっぽう茶トラはスコティッシュフォールドやエキゾチックショートヘヤあたりに、似たような模様を見つける事ができます。

柄ごとに性格が変わるという意見をよく耳にするのですが、はたして柄が違えば性格は変わるのか、たとえば日本で最もよく見かけるキジトラと斑点模様の猫の性格を比較検討してみると、柄というよりも育ってきた環境やご先祖様から受け継いだ性格など多種多様な要素があいまって性格ができてくると思っていた方が正解です。

もちろん種族ごとにまとまった性格というのはあるでしょうが、飼い主にとってはわがままと思える性格もかわいいと感じるのではないでしょうか。

日本で最もよく目にするのはキジトラですから、柄に注目してみれば最も親しみのある柄に違いありません。実はキジトラは雌猫に多く出る柄で茶トラは雄猫に繁茂にみられる柄です。そして茶トラとキジトラは相性も抜群に良いのです。世界で人気の猫は民族意識や好みの影響を受けますから、国によって違ってくるのですが、複数の国にまたがって愛されているのは、シャムとペルシアです。いずれも日本でも人気の高い品種です。

ペルシアの柄はキジトラ以外に多種多様の色があるのが一般的なの対して、シャムは薄い茶色の地色の上に顔の真ん中だけ多彩な色がついているといった、特徴的な配色をしています。性格に関して言えばペルシアはとてもおとなしく、シャムは活発で気まぐれおよびマイペースです。

キジトラが猫の元祖と言われる通り世界を見渡すと、キジトラの柄を多く見つける事ができます。しかしながら性格は必ずしも柄に比例しているとは限りません個体によって性格が千差万別で、それぞれに個性的でかわいい猫ちゃんたちばかりです。固定観念にとらわれる事なく、愛情を持って御世話していけば猫ちゃんたちもきっと答えてくれるに違いありません。