猫のケージ飼いのメリット・デメリット|ケージ飼いのポイントは?

猫と言えば室内で放し飼いにするのが一般的ですが、誤って外へ出てしまったり、多頭飼いの猫同士でケンカをしたりすることがあります。そんな問題を解決する方法がケージ飼い。猫のケージ飼いのメリットとデメリットを紹介します。 2020年05月10日作成

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猫のケージ飼いのメリット

画像出典:shutterstock

猫をケージで飼うのはOKなのかという疑問をもつ方も多いのではないでしょうか?ケージ飼いなんて猫を閉じ込めてしまってかわいそう!と感じる方も多くいと思います。しかし、ケージ飼いといっても24時間365日ずっと閉じ込めっぱなしではありません。臨機応変にケージを利用することは、飼い主さんにも猫ちゃんにもメリットがあります。そのメリットをひとつずつ見ていきましょう。

留守番のときも安心

猫ちゃんを家に残して出掛けることは日常的にありますよね。そんなとき、猫ちゃんがどうしているか心配になりませんか?いたずらをして、おやつやご飯が部屋中に散乱したり、あちこちにマーキングしてしまったり、家具やソファで爪を研いでしまったり。元気いっぱいの猫ちゃんの場合は留守中の家の中が気になってしまうもの。

しかし、留守番のときにケージに入ってもらうと、いたずらが気にならなくなり、家具の心配もせずに済みます。安心して出掛けるためにケージは役立ちますよ。

猫の安全の確保

ケージ飼いは猫ちゃんにもメリットがあります。猫ちゃんのトラブルで多いのが誤飲です。床に落ちている物で遊んだり、好奇心旺盛で色んな物を口にしたりするうち、誤って飲み込んでしまう事故が頻繁に起こっています。

他にも、多頭飼いで相性が悪い猫同士のケンカを防いだり、保護した猫の寄生虫や感染症が先住猫ちゃんにうつるのを防いだりできるメリットも。治療中の猫ちゃんを隔離するのにもケージは役立ちます。

引っ越しや災害時のストレスが少ない

猫ちゃんがケージに慣れていれば、驚いて外へ飛び出して迷子になってしまうのを防げます。さらにケージに入れる猫ちゃんなら周囲に迷惑をかけずに過ごせますから、飼い主さんと一緒に避難することもできます。

他にも、猫ちゃんは引っ越しなどで環境が変わると、大きなストレスがかかり、具合がわるくなったり問題行動を起こしたりする場合も。しかしケージで過ごせる猫ちゃんなら転居先でも慣れたケージ内で過ごせますから、引っ越しによるストレスを軽減することができます。

猫のケージ飼いのデメリット

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ケージ飼いにメリットがあるのを紹介しましたが、「狭い所に閉じ込めるのはかわいそう!」と言われるようにデメリットもあります。ひとつずつデメリットを見ていきましょう。

ストレスがたまる

飼い主さんが最も不安に思うデメリットが「ストレスがたまる」ということです。ケージに入っているとどうしても動きの自由がなくなってしまいます。場所を変えてひなたぼっこしたり、小さな虫を追いかけたり、気晴らしに走るなど、気まぐれな行動が制限されてしまいます。

運動不足

二つ目のデメリットは運動不足です。どんなに大きなケージを買ったとしても、やはり室内を自由に動き回るのに比べると、動ける範囲が狭くなってしまいます。このため運動不足になりがちで、体重が増えてしまうことも。ケージ飼いをする場合は、運動量と食べる量にも気を付けてくださいね。

ケージが場所を取る

三つ目のデメリットはケージが場所を取ることです。「ケージが小さいとかわいそうだから」と大きめのケージを買うと、今度は部屋の中で場所を取って仕方がない、ということがしばしばあります。
どの部屋のどこに、どれくらいのサイズのケージを置くのか、ライフスタイルにあわせてじっくり検討してくださいね。

猫をケージで飼うときのポイント・注意点

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メリットとデメリットを紹介しましたが、それらを踏まえてケージで飼うときのポイントや注意点を見ていきましょう。

最初は短い時間から

最初は短い時間から始めましょう。いきなり1時間を超えるようなお留守番をケージの中でさせるのはNGです。ケージに慣れ、中が心地よい場所であるということを覚えてもらいましょう。
ケージが猫ちゃんの行動範囲内に普通に存在し、気分に応じて自然に利用できるもの、と猫ちゃんが覚えてくれるように気長に練習してくださいね。

ケージに入ることを習慣に

家の中にケージがあるのが当たり前と猫ちゃんが感じるようになったら、毎日、短い時間でいいので中に入る時間を作ってください。好きな毛布やベッドをケージに入れてリラックスする時間を作るなど、猫ちゃんに合う方法でケージに入る時間を作りましょう。
ケージの中で大好きなおやつを食べるというところから始めてもいいですね。

水はいつでも飲めるように

ケージ飼いの場合、給水器の置き場所と水の量に気を付けてください。ケージの中にいても猫ちゃんが好きなときに好きなだけ新鮮な水が飲める環境を作ってあげるのが理想です。

室温に注意

猫ちゃんがケージに入っている間は室温にも気を配ってあげてください。ケージに入っていると、暑くなったり寒くなったりしても体温調節のために移動することができません。
長毛種は夏の暑さが苦手ですし、短毛種や暖かい地域が原産の猫ちゃんは冬の寒さが苦手です。できる限り快適に過ごせる環境を整えてあげましょう。

どんな猫のケージを用意すればいい?

では実際にどんなケージを使用すれば猫ちゃんが感じるストレスを少なくし、快適に過ごせるのか。ケージを選ぶポイントを紹介していきましょう。

必要な広さ

住環境によっては難しいこともありますが、ケージはできるだけ広いものを選ぶといいでしょう。特に長くケージに入れる方は広さを考慮してあげてくださいね。また、あまり小さいものは中で猫ちゃんがジャンプしたり、動き回ったりしたときに、揺れて倒れることもあります。元気のいい猫ちゃんの場合は、広くて安定感のあるものを選んであげましょう。

高さがあるものを

猫ちゃんにはワンちゃんと違って横移動だけでなく縦移動が必要です。高い所へジャンプし、敵が来られない場所でくつろいだり、周囲を見下ろしたりする時間が欠かせません。猫ちゃんには広さだけでなく、自由に上り下りできる高さが必要なので、できる限りハイタイプのケージを選んでください。ケージの中でも高い場所へ移動できるようにしてあげましょう。

段数は?

高さのあるケージを選ぶとき、何段のタイプを選ぶか迷ったら3段のタイプを選ぶといいでしょう。3段にすれば、トイレと寝床、食事をする場所を分けられて、高い所に登る欲求も満たすことができます。ケージは最低でも2段。できる限り3段を選んであげてくださいね。

猫用のおすすめケージ5選

では、実際におすすめの猫用ケージを紹介します。おすすめポイントも紹介しますので選ぶときの参考にしてみてくださいね。

おすすめ猫のケージ(1) アイリスオーヤマ コンビネーションサークル

画像出典:https://www.rakuten.ne.jp/gold/dogland/

多頭飼いをしている方や、子猫が生まれる方、将来的に多頭飼いしたい方、活発な猫ちゃんを飼っている方におすすめのケージがこちら。自由に組み合わせて拡張し、スペースを広げられる優れものです。落ち着いた色使いがインテリアに馴染みます。キャスター付きで部屋の掃除がしやすく、組み立ても簡単というのがおすすめポイントです。


アイリスオーヤマ コンビネーションサークル

おすすめ猫のケージ(2) ハピネコ 丸型 ハイタイプ キャットケージ

画像出典:https://www.rakuten.co.jp/biken-concierge/

「金属製は錆びるのが心配」「四角いケージは檻のイメージで苦手」そんな方におすすめの、お洒落な円柱形タイプのケージです。2段なのでトイレと寝床を分けることができ、円形なのでどこからでも猫ちゃんの姿が見られます。キャスター付きなので移動も楽々で、中の掃除も簡単にできる幅広出入口も魅力です。


ハピネコ 丸型 ハイタイプ キャットケージ

おすすめ猫のケージ(3) マルカン キティケージ

画像出典:https://www.rakuten.ne.jp/gold/cocoterrace/

リーズナブルな組み立て式のケージです。広げて積み上げるだけで簡単に組み立てられるので、はじめて猫ちゃんを飼う飼い主さんにもぴったり。トレイの部分が深めなので毛や猫砂が散らかりにくく、大きめの扉から猫ちゃんの出し入れやトイレの交換をスムーズに行うことができます。ケージが揺れてもうるさい音がしないシリコンチェーンのおかげで、猫ちゃんがジャンプをして遊んでも安心です。


マルカン キティケージ

おすすめ猫のケージ(4) アイリスオーヤマ キャットランドケージ ワイド

画像出典:https://www.rakuten.ne.jp/gold/petworldone/

キャットタワーとケージの良いところどりをした新しいスタイルのケージです。棚板の場所は移動可能で、段差の間隔と数をアレンジできるため、猫ちゃんが飽きずに過ごすことができます。また、猫ちゃんが必ず行う爪とぎのために、麻縄のポールが設置されているのも見逃せません。ハンモックもついてるため、猫ちゃんがリラックスして過ごすこともできます。


アイリスオーヤマ キャットランドケージ ワイド

おすすめ猫のケージ(5) D-Culture 猫壱 ポータブル ケージ

画像出典:https://www.rakuten.co.jp/dogworld01/

これは小さく折りたたんで収納しておけるケージです。常設して使う高さのあるケージとは違い、車に猫ちゃんを乗せるときや、家の中を掃除するときの避難場所、新しくお迎えした猫ちゃん用として一時的に利用するのにおすすめです。

写真にあるとおり、複数の猫ちゃんが入っても余裕があり、一匹だけでも爪とぎスペースや食事スペース、寝床などを確保できる広さになっています。一時的に家以外の場所に移動しなければならなくなっても場所を取りませんし、猫ちゃんも自分だけのスペースを確保できて安心できますよ。


D-Culture 猫壱 ポータブル ケージ

ケージ飼いは猫ちゃんにもメリットあり

ケージは留守番をさせやすかったり、パーソナルスペースを確保することで猫ちゃんがリラックスできたりして便利です。ただし、あまり長い時間ケージに入れっぱなしにしてしまうと、運動不足になったりストレスが溜まったりすることもありますので、最初は短い時間だけケージを使用し、徐々に慣らして行きましょう。できるだけ広く、高さのあるケージが理想ですが、各家庭の住環境に合わせてケージを選んでください。

参考サイト

犬とEnjoy!ドッグパーク  (参照日:2019-05-10)
https://www.rakuten.ne.jp/gold/dogland/

スマホケース・雑貨【アソーツ】  (参照日:2019-05-10)
https://www.rakuten.co.jp/biken-concierge/

イチネンネット  (参照日:2019-05-10)
https://www.rakuten.ne.jp/gold/cocoterrace/

快適ペットライフ  (参照日:2019-05-10)
https://www.rakuten.ne.jp/gold/petworldone/

ドッグワールド楽天市場店  (参照日:2019-05-10)
https://www.rakuten.co.jp/dogworld01/


参考文献

今泉 忠明  (2011-7)
『最新 ネコの心理』
ナツメ社

著者情報

須永智尋

ペットフードや動物の輸出入の仕事に獣医師と共に10年以上従事。
小動物看護士、小動物介護士、ドッグシッターの資格を持っており、ペットの飼養管理、しつけ、介護などに関するアドバイザーをしています。

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