老猫になるにつれ、トイレについての悩みが増えてきます。「トイレの場所が分からずにウロウロしている」「排せつに時間がかかる」「粗相が多くなった」など、若いときにはなかったことが、猫に起きるようになります。
年を取ることで、猫の体の中でも少しずつ変化が生じています。内臓や判断力の衰えですね。この変化により、トイレでの排せつ行為がスムーズにできなくなってしまいます。
トイレを工夫して使いやすくすることや、介助して排せつさせることが必要になります。ここでは、飼い主にできることをご紹介します。
老猫になることで気になるトイレの様子は?
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粗相が増えてトイレとは違う場所で排せつする
トイレの位置を忘れているか、排尿や排便の回数が増えてトイレに間に合わないことが、理由として多くみられます。
猫はきれい好きな動物なので、トイレとは違う場所で排せつすることを好みません。
膀胱や肛門が緩みがちで漏らしてしまうようになり、室内のどこにでも粗相をしてしまうことが原因のひとつです。
いつも同じ場所に置いてあるはずの、トイレの位置を忘れてしまったときにも、粗相が増えます。
定位置のトイレがどこにあるか場所を忘れる
年を重ねた老猫は、認知の症状が表れてくる場合も。
日常生活の中で覚えてきたことを、だんだん忘れてきてしまいます。
トイレの場所を忘れてしまい、ウロウロと探すようになる猫が多くなります。
粗相をするようになる猫の中には、このケースがあります。
排せつをしたいとサインを出しているのに、何かを探しているときには、覚えていたトイレの場所を忘れてしまっている可能性も。
トイレに何回も行き排尿の回数が増える
老猫になると、腎臓の機能が衰えてきます。尿をためておくことが難しくなり、頻繁にトイレに通うようになることがあります。
猫の老化に気づくのは、粗相が増えてきたと同時に、排尿の回数が増えたことがきっかけであることも。
排せつに時間がかかりトイレにいる時間が長時間になる
排せつするための筋力が弱ってしまったために、排尿や排便に時間がかかり始めます。スムーズに排せつできず、トイレに座っている時間が長時間になりがちに。
毎回時間がかかりすぎるなら、腎臓や消化器に異常がある可能性も考えて、受診する必要もあります。
老猫に必要なトイレの介護はどうする?
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トイレの場所が分からない・間に合わず粗相が増える場合
老猫が「場所が分からなくなった」「間に合わない場合」といった行動をとっている場合は、トイレの数を増やしましょう。元の場所を覚えている可能性があるため、そのトイレを場所移動すると猫が戸惑ってしまいます。
いつも置いてあるトイレの場所は動かさず、増やす方法で。間に合いそうにないときには、トイレに連れていくのもいいでしょう。
トイレの周りを汚す場合
トイレ周りを汚すようになった老猫は、トイレの高さに対応できなくなっていることがあります。スロープやステップをつけて、スムーズに出入りできるよう工夫しましょう。
汚しやすくなってきたら、トイレ周りには吸水性のあるペットシーツを敷いておくほうがいいですね。
排せつのあとはお尻のまわりを清潔に保つ
老猫になると、抵抗力や免疫力が落ちて、感染症などの病気にかかりやすくなります。排せつのあと、そのままにしておくことで、細菌感染を起こす可能性があります。お尻のまわりを清潔に保ちましょう。
筋力の低下でスムーズに排便ができず、肛門まわりに付着したままになっていることがあるので、ペット用のウェットティッシュで、きれいに拭いておきます。
自分でトイレに行くのが難しくなってきたら?
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抱えてトイレに行くことも必要に
あちこちに粗相をしてしまう、寝たきりではないものの歩く力が弱くなってきた、でも猫にはトイレで排せつの意志がある。そんなときには、猫を抱えてトイレに連れていく介助も必要になります。
排せつのサインを見せたら、抱えてトイレに連れていくようにしましょう。
おむつを使うことも考えてみる
粗相率が高くなって、トイレでの排せつがこれ以上は難しいと感じたら、ペット用のおむつを取り入れることも考えましょう。
また、トイレに連れていっても座っていることができなくなった猫にも、おむつが必要になります。おむつはつけっぱなしにせず、汚れたらこまめに取り替えるようにしましょう。
老猫のトイレには工夫をこらして、飼い主の介助も必要に
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猫はトイレでの排せつを上手にする動物です。
老猫になって、トイレで排せつすることがスムーズではなくなると、戸惑う飼い主も多いでしょう。
猫が快適に排尿や排便ができるように、工夫や介助が必要です。シニア期に突入した猫が、心地よく過ごせるように、トイレの環境に気を配りましょう。
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UCHINOCO編集部
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