犬の分離不安とは?
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犬の中には飼い主さんと離れるだけで情緒不安定に陥り、分離不安の症状が出始めます。分離不安というのは、離れたから寂しいという優しい感情だけではないのです。それ以上に顕著な症状が出てしまう、一種の病気として飼い主さんは向き合わなければいけません。
最初は飼い主さんの後追いをすることから始まります。それも、徐々にエスカレートをしてしまい、やがては姿が見えなくなることで、その不安は爆発してしまうのです。隣近所に迷惑なほどに大きな声で鳴いて、家の中にあるものを破壊するなど、飼い主さん的にはショックな問題行動が続出するようになります。
精神的な不安が起こす症状
飼い主さんが過剰に愛情表現をすることで精神状態に影響を与える場合もあります。例えば飼い主さんが、在宅の時と不在時で、犬の気持ちにも大きな差が出てしまう場合もあるのです。まるで病気にかかったような状態になってしまうのが、あまりにも可哀想な状況です。例えば下痢や嘔吐という精神的なことが問題となって表面上に出てくる場合もあります。
そして無駄吠えが増加してしまい、自分の体を傷つけるような行動を取るようになります。手足を執拗に噛み続けるなど、とても普通ではないような状態に陥ってしまうのです。あまり長い間、そのまま放置をすることで症状はどんどんと悪化していきます。
分離不安というのは飼い主さんが在宅時でも出てしまう症状
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分離不安の犬は、飼い主さんが外から帰宅すると、必ず「うれしょん」をしてしまうなど、興奮状態になります。そして落ち着いたかと思えば、今度は後追いを始めてしまうのです。そして、飼い主さんの姿が一瞬でも見えなくなると、パニックを起こすという問題行動です。あまりにも健気で一途なタイプの犬ほど、分離不安になりやすいと言われています。
すべては犬の心に余裕がないことや、あまりにも被害妄想的な思考を持っていることで、引き起こしてしまう心の問題です。飼い主さんの方も、普段から良い距離を保ちつつ、生活をしていたらそのようなことには、なりづらいという傾向もあるのです。
犬の心に芽生える恐怖
飼い主さんが出かけて帰ってこないのではないのか?という恐怖は犬の気持ちをすぐに覆ってしまいます。これまでの生育環境はどうだったのか?長時間の留守番で怖い思いをしたことがなかったかどうか?などを、生まれ育った環境を振り返る必要性もあります。とにかく、何らかの形で嫌な思いや、怖い経験をしたことがある場合には、心に恐怖が芽生えてしまいます。
犬にとっての恐怖体験というものは、なかなか拭い去ることが出来ないものです。飼い主さんも極端に長い留守番をいきなり強要していませんか?そのあたりを今一度見直してみてください。
病的なことも考えておく
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その犬の生まれ育った環境や、譲渡するまでの状態を知っておくことは、今後の犬育てに役立つ情報です。加齢のために聴覚や視力に障害が出ている場合には、余計に恐怖を感じやすくなります。また病的な部分では甲状腺機能低下症や神経疾患が疑われます。
人間と同じ不安傷害を抱えることになりますので、薬物療法をして少しずつ対処できるようになります。それまでの間は、温かく見守って無理な留守番などを避けて穏やかに過ごせるように、飼い主さんが見守ってあげることも重要です。
何か一つでも問題が起きる場合には
留守番の練習などをしなくても、自立している犬の場合には言われなくても、上手に留守番ができます。逆にどれだけ訓練をしても、なかなか留守番自体に慣れない場合もあるのです。そこは、犬の性格にもよるものですので、おおらかに受け入れてあげましょう。
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UCHINOCO編集部
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